グラン・トリノ

ぐらんとりの|Gran Torino|GRAN TORINO

グラン・トリノ

amazon
レビューの数

208

平均評点

83.0(1727人)

観たひと

2718

観たいひと

222

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ / 社会派
製作国 アメリカ
製作年 2008
公開年月日 2009/4/25
上映時間 117分
製作会社 Village Roadshow Pictures=Malpaso Productions=Media Magik Entertainment
配給 ワーナー・ブラザース映画
レイティング 不明
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 ドルビーSRD/DTS/SDDS

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

誰にも心を開けず、死を待つだけの生活を過ごす孤独な老人と少年とが心を通わせていくヒューマン・ストーリー。「許されざる者」「ミリオンダラー・ベイビー」でアカデミー賞の作品賞と監督賞に輝いたクリント・イーストウッドが、激しくも静かに暴力の否定を訴える。製作・監督・主演をイーストウッドが務め、自身の主演作は「ミリオンダラー・ベイビー」以来となる。脚本は、本作が映画デビュー作となるニック・シェンク。他のキャストでは、「大いなる陰謀」のクリストファー・カーレイ以外は、ほぼ無名な新人たちで固めた。テーマ曲も、イーストウッド自身が手掛けている。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

妻を亡くしたウォルト・コワルスキー(クリント・イーストウッド)は、二人の息子や孫とも疎遠になった頑固で偏屈な老人だった。朝鮮戦争の帰還兵である彼は、戦場で人を殺した重い記憶から逃れられず、愛犬のデイジー以外には心を開けなくなっていた。妻と交流の深かった神父ヤノビッチ(クリストファー・カーレイ)からの懺悔の誘いも、ひたすら拒み続ける。かつてフォード社の自動車工だった彼の宝物は、ガレージで眠る72年型の愛車グラン・トリノだった。 ひとり暮らしを続ける彼の自宅の隣に引っ越してきたのは、東洋からやって来たモン族の一家だった。その息子タオ(ビー・バン)は従兄たちの不良グループからけしかけられて、グラン・トリノを盗もうとするが、それをきっかけにウォルトと出会う。タオの姉で人懐っこいスー(アーニー・ハー)とも知り合って、孤独だったウォルトの生活にも潤いが生まれた。父親のいない気弱なタオに対して、ウォルトは男としての誇りを教えていく。祖父と孫ほど年齢の違う二人は、次第に心を通わせあっていった。 しかし、不良グループたちは執拗なまでにタオを狙った。タオが傷つけられたことを知ったウォルトは、不良グループのメンバーのひとりを暴力で威嚇する。その報復として、タオの家は銃弾を浴びせかけられ、スーは暴行を受ける。 ウォルトの怒りは爆発した。一緒に戦いに行こうと叫ぶタオを部屋に閉じ込めたウォルトは、単身で不良グループの家へと向かう。彼らを怒らせたウォルトは、銃弾によって蜂の巣にされる。そして不良グループは警察から逮捕された。ウォルトの葬儀がヤノビッチ神父によって行われ、その遺言で愛車グラン・トリノはタオに与えられた。まるで新車のように輝くグラン・トリノには、ウォルトの半生が刻み込まれていた。デイジーを助手席に乗せてタオがハンドルを握ったグラン・トリノは、今日も街を駆け抜けていく。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2020年7月上旬号

巻頭特集 キネマ旬報創刊100年特別企画 第7弾 2000年代外国映画ベスト・テン:ベスト16

2015年4月下旬号

「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ軌跡)」、その正体は果たして?:映画のキャラクターに俳優自身が重なって泣いてしまう映画 「グラン・トリノ」のイーストウッドは引退後のハリー・キャラハンだ

2009年5月下旬号

評論家発映画批評:「グラン・トリノ」

評論家発映画批評:「グラン・トリノ」

2009年5月上旬号

巻頭特集 イーストウッドは「神」じゃない 「グラン・トリノ」:クリント・イーストウッド「グラン・トリノ」を語る

巻頭特集 イーストウッドは「神」じゃない 「グラン・トリノ」:対談 小林信彦×芝山幹郎

巻頭特集 イーストウッドは「神」じゃない 「グラン・トリノ」:作品評

2009年3月下旬号

特別企画 いま、アメリカ映画は本当に面白くないのか?:短評「レイチェルの結婚」「グラン・トリノ」

2025/08/27

2025/12/27

73点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 
字幕


悔しいがイーストウッドは上手い

なんだって、クリント・イーストウッドは、米国白人庶民の生活と感情を描くのがこんなにも上手いのか。
しかし、その感性は、これまで黒人、アジア系に届くことはなかった。
そのイーストウッドも「硫黄島からの手紙」から徐々に変わりつつあることを示す。本作でも。
モン族の娘、アーニー・ハー、好し。

2025/12/21

2025/12/22

-点

映画館/東京都/丸の内ピカデリー 
字幕


イーストウッドの転換点

ワーナー・ブラザースがこの年末で日本の劇場配給業務を終了するにあたってのメモリアルイベント「ワーナー・ブラザース映画ファンフェスティバル」を開催中。9日間にわたり代表作13本をスクリーン上映している。自分にとってワーナー・ブラザースと言えば断然、クリント・イーストウッド。日本で『陪審員2番』が劇場公開されなかった時はさすがに「冷たいな」と思った。実際、イーストウッドはワーナーに一番貢献してきたのではないか。ということで『グラン・トリノ』を久しぶりにスクリーンで見た。

主人公のコワルスキー(ポーランド系)は、朝鮮戦争に従軍し、戦火の中を生き延びた。その後、フォードの自動車工場で40年、組み立て工を務めリタイア。その彼が最愛の妻に先立たれひとり暮らしを余儀なくされる。イーストウッド自身が78歳の時にコワルスキーを演じている。

コワルスキーは頑固で偏屈。退役軍人仲間以外の人間には全てシャッターを下ろして生きている。家族、聖職者でさえも彼に取り付く島がない。有色人種への偏見を持ち、差別的発言も日常茶飯事。誰が見てもイヤな親父なのだ。そんな彼でも内心贖罪を感じていることが二つある。戦場で生き残るため13人の敵を殺めたこと、未だその感触から逃れられない。もう一つは、仕事人間で二人の息子たちとの付き合い方がわからなかった。そのため孫たちからも疎まれている。そんな彼を少しずつ、ある時は強引に、変えていくのは隣に住むモン族の姉弟。この家族の危機を救う彼なりの決断と結果がクライマックスなのだが自分の人生に区切りをつける行動とも取れる。それはこれまでの暴力の応報とは異なる選択。初見時はとても驚いたし、ジーンとしたのをまた思い出した。

この『グラン・トリノ』のころからイーストウッドの作風が変わってきたように思う。これまではやられたらやり返す痛快さを狙った復讐劇が目立った。弱者には寄り添うが、悪人や世の不条理に対してイーストウッドは必ず力を行使してきた。本作からは弱者への眼差しはそのままに、力に頼ることなく、自らも潔いそんなキャラクターを造形することが増えた。『リチャード・ジュエル』とか『運び屋』などいいもの、味のあるものを作るようになった。変容の根拠を全て「老い」に求めるのは正しいとは思わないが「老練」という言葉や「老成」という言葉もある。『グラン・トリノ』以降、後年のイーストウッドは題材選び、自身が面白いと感じるものが変わってきた(『ハドソン川の奇跡』なんか、でもこれはスピルバーグから回された仕事か?)。そしてドラマ作りもより味わい深くなったと僕は思う。ワーナーに戻ると、どの会社よりマルパソ・プロダクションはワーナーと蜜月が長かったのではないか?ワーナーとの別れを惜しむと共にマルパソの功績も称えたい。

2025/11/19

2025/11/19

60点

テレビ/有料放送/ムービープラス 
字幕


クリント•イーストウッド製作監督作品

死を覚悟の無防備な討ち入り。愛車がグラン·トリノ。

2025/11/09

2025/11/09

81点

テレビ/有料放送/ムービープラス 
字幕


録画じゃなくリアルタイムで視聴

また見たが、やはりいい。ウォルト的な人々がトランプを支持するのだろうが、それでもウォルト・コワルスキーの生き方に感動する。

2025/10/20

2025/10/20

88点

選択しない 
吹替


守り方、ウォルトの流儀

ネタバレ

観終わり心の中で唸った。なるほどこんな守り方があったのか。主人公の後悔からの覚悟の決め方に痺れた。良い映画だ。
クリント・イーストウッド主演・監督

2025年

2025/06/02

100点

選択しない 
字幕


今こそ監督にスタンディングオベーションを捧げたい

公開当時に観た時『あーいい映画だったな』くらいのサラッとした感想だった。
あれから約20年。
本日改めて鑑賞。
心が震えるほど素晴らしい映画だった。

若い頃はモノの見方が偏っていた。
視野も知識も今よりも狭かった。
故にそれぞれの登場人物の背景や生き様、世の中との関わり方などを多面的に捉えきれていなかった。
自分の周りにある社会や人生と関連づけて観ていなかった。
若さゆえの自分の未熟さを、歳を重ねる=生きる、ということの重みを今日知った。

今なら、この映画がいかに素晴らしいかわかる。
差別を貧富を確執を老いを若さをそして愛を、日和らずに語ってみせたクリント・イーストウッドに、今こそ心から拍手喝采したい。