グラン・トリノ

ぐらんとりの|Gran Torino|GRAN TORINO

グラン・トリノ

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レビューの数

170

平均評点

83.2(1478人)

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2401

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ジャンル ドラマ / 社会派
製作国 アメリカ
製作年 2008
公開年月日 2009/4/25
上映時間 117分
製作会社 Village Roadshow Pictures=Malpaso Productions=Media Magik Entertainment
配給 ワーナー・ブラザース映画
レイティング 不明
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 ドルビーSRD/DTS/SDDS

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

誰にも心を開けず、死を待つだけの生活を過ごす孤独な老人と少年とが心を通わせていくヒューマン・ストーリー。「許されざる者」「ミリオンダラー・ベイビー」でアカデミー賞の作品賞と監督賞に輝いたクリント・イーストウッドが、激しくも静かに暴力の否定を訴える。製作・監督・主演をイーストウッドが務め、自身の主演作は「ミリオンダラー・ベイビー」以来となる。脚本は、本作が映画デビュー作となるニック・シェンク。他のキャストでは、「大いなる陰謀」のクリストファー・カーレイ以外は、ほぼ無名な新人たちで固めた。テーマ曲も、イーストウッド自身が手掛けている。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

妻を亡くしたウォルト・コワルスキー(クリント・イーストウッド)は、二人の息子や孫とも疎遠になった頑固で偏屈な老人だった。朝鮮戦争の帰還兵である彼は、戦場で人を殺した重い記憶から逃れられず、愛犬のデイジー以外には心を開けなくなっていた。妻と交流の深かった神父ヤノビッチ(クリストファー・カーレイ)からの懺悔の誘いも、ひたすら拒み続ける。かつてフォード社の自動車工だった彼の宝物は、ガレージで眠る72年型の愛車グラン・トリノだった。 ひとり暮らしを続ける彼の自宅の隣に引っ越してきたのは、東洋からやって来たモン族の一家だった。その息子タオ(ビー・バン)は従兄たちの不良グループからけしかけられて、グラン・トリノを盗もうとするが、それをきっかけにウォルトと出会う。タオの姉で人懐っこいスー(アーニー・ハー)とも知り合って、孤独だったウォルトの生活にも潤いが生まれた。父親のいない気弱なタオに対して、ウォルトは男としての誇りを教えていく。祖父と孫ほど年齢の違う二人は、次第に心を通わせあっていった。 しかし、不良グループたちは執拗なまでにタオを狙った。タオが傷つけられたことを知ったウォルトは、不良グループのメンバーのひとりを暴力で威嚇する。その報復として、タオの家は銃弾を浴びせかけられ、スーは暴行を受ける。 ウォルトの怒りは爆発した。一緒に戦いに行こうと叫ぶタオを部屋に閉じ込めたウォルトは、単身で不良グループの家へと向かう。彼らを怒らせたウォルトは、銃弾によって蜂の巣にされる。そして不良グループは警察から逮捕された。ウォルトの葬儀がヤノビッチ神父によって行われ、その遺言で愛車グラン・トリノはタオに与えられた。まるで新車のように輝くグラン・トリノには、ウォルトの半生が刻み込まれていた。デイジーを助手席に乗せてタオがハンドルを握ったグラン・トリノは、今日も街を駆け抜けていく。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2015年4月下旬号

「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ軌跡)」、その正体は果たして?:映画のキャラクターに俳優自身が重なって泣いてしまう映画 「グラン・トリノ」のイーストウッドは引退後のハリー・キャラハンだ

2009年5月下旬号

評論家発映画批評:「グラン・トリノ」

評論家発映画批評:「グラン・トリノ」

2009年5月上旬号

巻頭特集 イーストウッドは「神」じゃない 「グラン・トリノ」:クリント・イーストウッド「グラン・トリノ」を語る

巻頭特集 イーストウッドは「神」じゃない 「グラン・トリノ」:対談 小林信彦×芝山幹郎

巻頭特集 イーストウッドは「神」じゃない 「グラン・トリノ」:作品評

2009年3月下旬号

特別企画 いま、アメリカ映画は本当に面白くないのか?:短評「レイチェルの結婚」「グラン・トリノ」

2019/12/08

2019/12/08

-点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 


☆☆☆☆

2019/10/27

80点

選択しない 
字幕


今まで見た中で一番格好いいジイさん

ネタバレ

クリントイーストウッドが最高にシブくてとにかく格好いい!ハッピーエンドかと言われれば難しいところだが、人情味にあふれ、希望を持てるエンドになっている。

誰に対しても憎まれ口を叩く、無愛想で神経質な主人公ウォルトは、家族から厄介者扱いされていた。しかし、物語が進むにつれ、心を開いた相手には義理堅い男だということが分かる。飲み仲間もいるし、旧知の仲である散髪屋や建設会社オーナーとは、互いに軽口を叩きあえる間柄だ。

保守派で根強い人種差別思考を持つウォルトは、隣に越してきたモン族一家に対しても最初良い印象を抱いていなかった。しかし、一家の親類を含む不良グループから一家を助けたことを機に、隣人らとの距離は縮まっていく。
一家の子どもは、不良グループにそそのかされ、ウォルトの愛車のグラン・トリノを盗みにきた気の弱い長男のタオ。そして、タオの姉で利発なスー。ウォルトは人当たりの良いタオたちと徐々に交流を深め、世話を焼くようになった。

やがてタオはウォルトの口添えにより建設業で働き始めるが、ある日、それをよく思わない不良グループからリンチに遭う。頰に根性焼きをされたタオを見て憤慨したウォルトは、不良グループのメンバーを打ちのめし、銃を突きつけて「二度とタオにかまうな」と凄みをきかせる。

しかしその後、不良グループが報復としてタオ宅に銃を乱射。銃撃によりタオが首に軽傷を負い、さらには外出していたスーが暴行を受けて血まみれで帰ってきた。自分が奴らを挑発したせいだと自責の念にさいなまれるウォルト。「奴らがいる限り一家に安寧はない」と覚悟を決め、それまで相手にしなかった若い牧師に自ら会いに行く。不良グループに仇討ちをしにいくのではないかと案ずる牧師だが、彼の心配をよそにウォルトは落ち着き払った様子で取るに足らぬ懺悔をする。
帰宅後、奴らに復讐すると殺気立っているタオを地下室に閉じ込め、ウォルトは一人で不良グループのもとへ向かう。衆人環視のもと不良グループを挑発し、銃を取り出すそぶりを見せたウォルトに対して、不良たちは銃弾の雨を浴びせる。しかし、ウォルトは銃を一切持っておらず、丸腰の人間に銃を乱射した不良グループたちは重刑に処されることとなった。病気を患い、老い先が短いことを悟っていたウォルトは、自分の命を未来ある若者のために使ったのだ。

タオたちをはじめ、ウォルトの葬儀には彼の死を悼む人々が多く参列した。彼が大切にしていたグラン・トリノは、ウィットに富んだ遺言により、彼の友人であるタオに譲られることとなった。

2010年

2019/10/21

100点

選択しない 


完璧な作品

本当に完璧な作品、ここまでエンドロールで動けないことわない!間違いなく映画史上最も優しいラスト!

2019/09/02

2019/09/07

95点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 


イーストウッドのメッセージ

 今回観て、初めて観た時に気づかなかったことに気づかされた。それはイーストウッドの非戦、非暴力のメッセージだ。彼はそれを声高にではなく、静かに訴えている。
 イーストウッド演じるウォルトは妻に先立たれた老人で偏屈だ。二人の息子とも心を通わせることがない。露骨に人種差別もする。隣りに越して来たモン族の家族に対しても快く思っていない。有色人種を蔑視しているが、それでも彼らに対して自分の国へ帰れと、どこかの大統領のようなことは言わない。それは彼自身がポーランドからの移民の出自を持ち、アメリカという国が移民国家で多民族国家であることを認識しているからだ。この点が単なる人種差別主義者とは異なるし、どこかの大統領より分別がある。
 朝鮮戦争の歴戦の勇者で13人を殺しているが、それはウォルトの心に深い傷を残し、彼の死生観となる。彼は銃も所持し、暴力を振るうこともある。しかし、暴力はより悲惨な暴力を生み、根本的な問題解決にならないことを悟る。隣人のモン族一家を悪党どもから守るため、彼は何もかも計算づくで、死を覚悟して戦いに臨む。
 悪党どもとの決戦を前に、ウォルトが見せるダンディズムはイーストウッドのダンディズムでもあろう。

2019/09/02

2019/09/07

100点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
字幕


痩せたトランプ

◎ 3度目。前半のイーストウッドは「痩せたトランプ」のように偏向していて毒舌。それゆえに、ラストへの転換が鮮やかだ。
◎ ホワイトハウスの隣近所にもメキシコからの不法移民のバラック住宅が建ったら、トランプは変わるだろうか。

2019/09/03

2019/09/06

65点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 
字幕


朝鮮戦争の英雄も今はただの偏屈老人。

周囲の何もかもが気に入らず、憎まれ口叩いてはいよいよ嫌われている。一方、キチンと筋の通ったタフガイでもあって、ストリート・ギャングを見過ごせない。隣に住むアジア人姉弟を助けたことから、一家と気心を通わせるようになる。しかし、不良少年団は悪質だった。遂に、命を懸けた戦いに臨むことになる。果たして勝算はあるのか・・・。

偏屈老人の人物造形がいいですねえ。周辺に配した人々も生彩あって、いいドラマが展開する。意外というより、必然的な決着に泣かされる。「ラスト・シューティスト」は見事にガンマン/ジョン・ウェインらしく終わったが、本作もまたタフガイ/イーストウッドが到達した境地を示して感動的。

「ローハイド」からの古いファンです。評価が多少甘くなっているかも知れません。