グラン・トリノ

ぐらんとりの|Gran Torino|GRAN TORINO

グラン・トリノ

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レビューの数

205

平均評点

83.0(1714人)

観たひと

2705

観たいひと

221

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ / 社会派
製作国 アメリカ
製作年 2008
公開年月日 2009/4/25
上映時間 117分
製作会社 Village Roadshow Pictures=Malpaso Productions=Media Magik Entertainment
配給 ワーナー・ブラザース映画
レイティング 不明
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 ドルビーSRD/DTS/SDDS

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

誰にも心を開けず、死を待つだけの生活を過ごす孤独な老人と少年とが心を通わせていくヒューマン・ストーリー。「許されざる者」「ミリオンダラー・ベイビー」でアカデミー賞の作品賞と監督賞に輝いたクリント・イーストウッドが、激しくも静かに暴力の否定を訴える。製作・監督・主演をイーストウッドが務め、自身の主演作は「ミリオンダラー・ベイビー」以来となる。脚本は、本作が映画デビュー作となるニック・シェンク。他のキャストでは、「大いなる陰謀」のクリストファー・カーレイ以外は、ほぼ無名な新人たちで固めた。テーマ曲も、イーストウッド自身が手掛けている。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

妻を亡くしたウォルト・コワルスキー(クリント・イーストウッド)は、二人の息子や孫とも疎遠になった頑固で偏屈な老人だった。朝鮮戦争の帰還兵である彼は、戦場で人を殺した重い記憶から逃れられず、愛犬のデイジー以外には心を開けなくなっていた。妻と交流の深かった神父ヤノビッチ(クリストファー・カーレイ)からの懺悔の誘いも、ひたすら拒み続ける。かつてフォード社の自動車工だった彼の宝物は、ガレージで眠る72年型の愛車グラン・トリノだった。 ひとり暮らしを続ける彼の自宅の隣に引っ越してきたのは、東洋からやって来たモン族の一家だった。その息子タオ(ビー・バン)は従兄たちの不良グループからけしかけられて、グラン・トリノを盗もうとするが、それをきっかけにウォルトと出会う。タオの姉で人懐っこいスー(アーニー・ハー)とも知り合って、孤独だったウォルトの生活にも潤いが生まれた。父親のいない気弱なタオに対して、ウォルトは男としての誇りを教えていく。祖父と孫ほど年齢の違う二人は、次第に心を通わせあっていった。 しかし、不良グループたちは執拗なまでにタオを狙った。タオが傷つけられたことを知ったウォルトは、不良グループのメンバーのひとりを暴力で威嚇する。その報復として、タオの家は銃弾を浴びせかけられ、スーは暴行を受ける。 ウォルトの怒りは爆発した。一緒に戦いに行こうと叫ぶタオを部屋に閉じ込めたウォルトは、単身で不良グループの家へと向かう。彼らを怒らせたウォルトは、銃弾によって蜂の巣にされる。そして不良グループは警察から逮捕された。ウォルトの葬儀がヤノビッチ神父によって行われ、その遺言で愛車グラン・トリノはタオに与えられた。まるで新車のように輝くグラン・トリノには、ウォルトの半生が刻み込まれていた。デイジーを助手席に乗せてタオがハンドルを握ったグラン・トリノは、今日も街を駆け抜けていく。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

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巻頭特集 キネマ旬報創刊100年特別企画 第7弾 2000年代外国映画ベスト・テン:ベスト16

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「バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ軌跡)」、その正体は果たして?:映画のキャラクターに俳優自身が重なって泣いてしまう映画 「グラン・トリノ」のイーストウッドは引退後のハリー・キャラハンだ

2009年5月下旬号

評論家発映画批評:「グラン・トリノ」

評論家発映画批評:「グラン・トリノ」

2009年5月上旬号

巻頭特集 イーストウッドは「神」じゃない 「グラン・トリノ」:クリント・イーストウッド「グラン・トリノ」を語る

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2009年3月下旬号

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2024/03/26

2024/03/26

55点

テレビ/有料放送/ザ・シネマ 
字幕


クリント•イーストウッド78歳?

音楽もクリント•イーストウッドだそうだ。イイ映画だとは思うがアジア人を貶めている様な気もする。我がDVD は未開封の儘である。

2023/10/22

2023/10/22

-点

テレビ/有料放送/ザ・シネマ 
字幕


生ける伝説、監督クリント•イーストウッド

ミスティック•リバーの4年後、今度は分かりやすい。

2023/06/13

2023/06/16

76点

VOD 


息子のスコットも出ていた。口の悪い戦争経験者の年寄。銃で撃つふりをするところは、他の西部劇などの映画でクリントが銃を撃ってるイメージも重なる。

2023/05/17

2023/05/20

98点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 
字幕


内面に潜む二面性

ネタバレ

10年ぶりに見たこの映画を見て、自分の10年を重ねる。かつて自分も車をぶっ飛ばしていた時期がある。しかし今は車どころか自転車も持たず、自分の足と交通機関だけを頼りに生きている。主人公のウォルトに訪れる死もまた身近なものになってきた。そういう意味でこの映画の「グラン・トリノ」は若さの象徴であり、若さゆえに犯した罪を手繰り寄せるものにも見える。

老いたウォルトが隣に移り住んできたモン族の少年と交流する過程で、ベトナム戦争の苦い記憶を蘇らせるシーンは、今見ると苦しくなる。10年前に見たときあまり意識しなかったシーンかもしれない。戦争で子供の顔を撃って勲章をもらう。彼自身と彼を戦争に向かわせたこの国の矛盾を浮き彫りにするシーンだ。フォードの自動車工として勤め上げたデトロイトを走る車は日本車ばかり。彼が口汚く紙タバコを吐き続ける忸怩たる気持ちは大きな社会変化によるものだ。世の中は変わり変わらないのは自分だけ。

それでもこの映画の救いは神だ。

かつて「ダーティ・ハリー」で罪を犯した者の権利をめぐり逡巡する主人公は、時を越えてウォルトに重なる。彼が最後に手にした銃は人差し指。その指に反応して銃撃する街のチンピラは囚われてゆく。ウォルトはこの死に際で手から血を流す。まるでキリストの磔刑のように。

ここに彼の罪は許された。長い年月をかけて彼が内面に抱えて生きてきた贖罪がここで解放されるのだ。誰にでもある二面性をこの映画は丁寧に描く。そしてそれは誰にもあるものだと思う。

2023/04/08

2023/04/13

80点

テレビ/無料放送/テレビ東京 


誇り高き男

グラントリノとは主人公が自動車工として働いてきたフォードの車種で本作では1972年製で手入れがよくしてあり、ビンテージカーのようだ。
舞台は現代のデトロイトでかつての自動車産業の面影はなく、荒廃した街に移民とギャングがはびこる。
冒頭主人公の妻の葬儀のシーンから始まる。
彼はよき時代のアメリカと朝鮮戦争を生き抜いた厳格な父であり、息子や孫たちは彼を煙たがっている。
彼も葬式にへそを出した服で出席するような孫娘や日本車の営業をしている息子を内心苦々しく思っている。
葬儀が終わるとさっさと帰る子供たち一家と見送る主人公。
互いに大きな溝ができてしまっているようだ。
主人公は妻との死別で益々孤独に閉じこもり、偏屈になっていく。
隣にこしてきたフン族というアジア系の一家に対しても、庭の芝生をきちんと刈らないような様に不満を持っていた。
隣家の少年タオはアメリカに移ってきて引きこもりがちで、不良の従妹と仲間たちがギャングの仲間に入れようと彼に隣家の主人公のグラントリノを盗むよう唆す。
しかし彼は主人公の家の車庫に侵入したところで、主人公に見つかり逃げる。
タオの姉が黒人の不良にからまれているところを主人公に助けられる。
ここで姉と一緒にいたボーイフレンドをイーストウッドの息子スコットが演じている。
息子を罵るイーストウッドはどんな気持ちかな?
娘を助けてもらった一家は主人公に手厚くお礼をするが、言葉が通じない中で彼は困惑してしまう。
それでも優しく社交的な姉のおかげで、フン族のパーテイに招待されることで忘れていた家族の温かみを思い出していく。
この主人公の変化を巧みに描く脚本がいいい。
主人公は車を盗もうとしたことのお詫びとして仕事をするように母親から命じられたタオを当初は断るが、誠実に仕事をする彼を気に入る。
タオも当初は強面の主人公にとっつきにくさを感じていたが、性根の優しさを理解していく。
主人公はそんなタオを伝手で建築現場の仕事を紹介し、道具や必要道具をそろえてあげる。
引きこもりから順調に仕事に慣れて行ったタオをギャングたちが痛めつける。
それに激怒した主人公はギャングのボス格の男を暴力で脅す。
しかしこれがきっかけでギャングはより過激となり、タオの家に機関銃を撃ちこみ、姉を強姦する。
主人公はこの事件で自分の軽率な行為がよりひどい結果を生んでしまったことを深く悔いる。
そして最終的に紛争を解決するために、一緒に復讐したいというタオを残してギャングのアジトに向かう。
彼は実は丸腰でわざとギャングに撃たれること見越して、ギャングを一斉逮捕させ最終解決を狙ったのだった。
狙いは当たり、ギャングは逮捕されたが主人公はハチの巣のように撃たれ絶命する。
しかし未来のある真面目なタオを見込んでグラントリノを彼に遺贈するのだった。
肺がんで余命いくばくもない主人公が、本当の家族(血族)ではなく、失われた良き時代の家族観やモラルを感じさせてくれたタオたちにシンパシーを感じ命を賭けて守ったエンディングは主人公の深い孤独を感じるとともに神の救済を求めるメンタルを感じた。
その後当初の主人公のようなブルーワーカーで古き良きアメリカを信奉している白人がトランプのような詐欺師に騙されてしまうのかなとも思った。
出来れば主人公のように偏見をなくし覚醒してくれればよいなと思ったのは余計なお世話かな?

2023/04/09

2023/04/09

85点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/スマホ 


重厚な映画

歳をとるとテーマが重厚になってきて、理解するにも一筋縄にはいかないんだろうなぁって想像した。残念ながら全ては理解できなかったし、過剰に演出があるわけではなかったけど、なんか心に残った。
人生は上手くいかない事が多くて、救いのない事が多いんだろうなって思った。