パッチギ!

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パッチギ!

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レビューの数

75

平均評点

77.9(644人)

観たひと

1132

観たいひと

72

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 2004
公開年月日 2005/1/22
上映時間 117分
製作会社 シネカノン=ハピネット・ピクチャーズ=衛星劇場=メモリーテック=S・D・P
配給 シネカノン
レイティング
カラー カラー
アスペクト比
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演塩谷瞬 松山康介
高岡蒼佑 リ・アンソン
沢尻エリカ リ・キョンジャ
楊原京子 桃子
尾上寛之 チェドキ
真木よう子 チョン・ガンジャ
小出恵介 吉田紀男
波岡一喜 モトキ・バンホー
オダギリ ジョー 坂崎
キムラ緑子 アンソンとキョンジャの母
ケンドーコバヤシ 東高空手部大西
桐谷健太 近藤
出口哲也 安倍
笹野高史 チェドキの伯父
余貴美子 康介の母さなえ
大友康平 KBSラジオのディレクター大友
前田吟 モトキの父
光石研 布川先生
加瀬亮 野口ヒデト
坂口拓 大阪ホープ会のリーダー
木下ほうか ボンファ
徳井優 大西の父
笑福亭松之助 団子屋の主人
ぼんちおさむ ボーリング場の支配人
江口のりこ ヘヨン
ちすん シルサ
平松豊 滝本くん
長原成樹 アル中のおじさん
小市慢太郎 楽器屋の主人
松澤一之 ラジオのプロデューサー椿

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

60年代後半の京都を舞台に、在日朝鮮人の女子高生に一目惚れした日本人高校生の恋の行方と、彼らを巡る若者たちの姿を活写した青春ドラマ。監督は「GET UP!〈ゲロッパ!〉」の井筒和幸。松山猛による自伝的小説『少年Mのイムジン河』をモチーフに、「穴/夢穴」の羽原大介と井筒監督が共同で脚本を執筆。撮影を「パローレ ~あまい囁き~」の山本英夫が担当している。主演は、「TOKYO NOIR トウキョーノワール」の塩谷瞬と「コンクリート」の高岡蒼佑、「問題のない私たち」の沢尻エリカ。第17回東京国際映画祭特別招待作品部門出品、文化庁支援作品。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

68年、京都。敵対する朝鮮高校に親善サッカー試合を申し込みに行くよう、担任の布川に言われた府立東高校2年生の康介は、そこでフルートを吹く女子高生・キョンジャに出会い、一目惚れする。ところが、彼女は朝高の番長・アンソンの妹だったのだ。それでも諦め切れない彼は、彼女が演奏していた『イムジン河』をギターで練習し、片言ながら韓国語を覚え、帰国船で祖国に帰る決意をしたアンソンを祝う宴会の席で、彼女と合奏。見事、仲良くなることが叶うのであった。しかしその一方で、アンソンたち朝高と東高空手部との争いは激化するばかり。遂に、アンソンの後輩・チェドキが命を落としてしまう。悲しみの通夜。参列した康介は、遺族から日本に対する恨みをぶつけられ、未だ民族間に越えられない壁があることを痛感しショックを受ける。だがその夜、ラジオの“勝ち抜きフォーク合戦”に出演した彼は、複雑な心境を放送禁止歌の『イムジン河』に託して熱唱。果たして、それはキョンジャの胸に届き、同じ頃、東高空手部との戦争に臨んでいたアンソンもまた、恋人・桃子の出産の報せに少年の季節が終わったことを自覚するのであった。こうして、それぞれの様々な壁をパッチギった(突き破った)康介たち。彼らは、未来へ向けて新たな一歩を踏み出す。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2020年7月下旬号

巻頭特集 キネマ旬報創刊100年特別企画 第8弾 2000年代日本映画ベスト・テン:ベスト11

2005年8月上旬号

DVDコレクション:第205回 「パッチギ!」

2005年7月上旬号

日本映画紹介/外国映画紹介:パッチギ!

2005年3月下旬号

劇場公開映画批評:パッチギ!

2005年2月上旬号

作品特集 「パッチギ!」:井筒和幸監督 インタビュー

作品特集 「パッチギ!」:「パッチギ!」男座談会

作品特集 「パッチギ!」:作品評

2025/08/09

-点

選択しない 


鴨川に見たイムジン河

井筒監督が嫌い、
沢尻に何の魅力も感じていない
ので通らなかった映画。

鴨川にイムジン河を見て
愛しくも厳しい故郷を胸に、堂々と生きる若者

この映画の原案となったのは、
松山猛の『少年Mのイムジン河』という作品らしい。
魂で歌うイムジン河
彼の訳詞も素晴らしくて、
「ワーズワースの庭で」に大きな影響を受けた自分としては、何とも感動的な再会だった。

2025/08/04

2025/08/04

86点

VOD/Amazonプライム・ビデオ 


好きなんだ

相当、久しぶりに観た。

簡単に言うと、60年代京都版ロミオをジュリエット。
それに尽きるんだけど。

役者陣のフレッシュな演技が目立つラブストーリー。
王道な展開だけど、過不足なく感情のポイントを押さえていくシナリオ。
スパイスの効いたコメディポイント。
そして、フォークソング。

俺の好きが全部入っている。

歴史的な背景で、不快な気持ちになる人もいるかもしれないけど、そんな事は些細な事で。
フィクションなんだから、多少の誇張はあるかもしれない。
ただ、それも踏まえて、いい作品だと思う。

2025/07/30

2025/07/30

60点

テレビ/無料放送/その他 
字幕


大きな群れの小さくもない分断

映されているのは群衆たちのエネルギーでもある.群衆たちは決してガラがよくなく,その身柄も,身分も,安全も,経済的な安定も何も保障されていないと言えるような時代でもある.それはそう遠くもない時代であり,1960年代後半で,舞台は京都である.大衆文化が消費社会とともに現れようとしており,民主的であろうという政治の時代でもある.
「フォークル」とも呼ばれるザ・フォーククルセダースの政治的な意味合いも持つ「フォークソング」が流行にのって聞こえてくる.レオポンという曖昧な動物が大阪に現れていると噂される.映画は東映のヤクザ映画が隆盛を極めようとしており,そのアクションスターの運動が観客たちによって拡散されようとしている.
朝鮮から(強制的にも)この島にやってきた人々にとって,帰国は大きな人生のテーマであり,南北に分断された国の祖国統一が望まれている.ウルトラマンの「シュワッチ」も若者たちのポーズと言葉に取り入れられようとしている.あるいはどこか北欧の方から,あるいはヒッピーの文化からやってきた「フリーセックス」なる幻想も持ち込まれ,既成の社会を破壊の契機にもなろうとしている.また,都はるみのレコードも大切に聞かれようとしている.ボートに浮かんでいる人々もいる.空手も大衆化し,「押忍」という言葉で抗争を乗り切ろうという硬派もいる.サッカーとワールドカップもスポーツ文化として入り込んで,この国で最初の流行を見せる兆しもある.
半島にルーツのあるアンソン(高岡蒼佑)は暴れる.康介(塩谷瞬)は同じ年代に属しながらも,喧嘩とは離れた音楽文化に染まっており,そんなに暴れない.対比的な二人の間には,アンソンの妹で,松山が恋焦がれるキョンジャ(沢尻エリカ)がいる.この三人の関係を中心に,民族や風俗を跨ぎながら友人や家族が描かれていく.放送が禁止されている「イムジン河」をテーマとし,実際に京都を流れる川とそこにかかる橋もメタファーとしての機能を果たしながら,物語は進んでいく.

2025/07/18

85点

選択しない 


『イムジン河』が胸に沁みる

井筒和幸監督の青春映画の傑作。康介(塩谷瞬)の歌う『イムジン河』と日朝の高校生の抗争、アンソン(高岡蒼佑)の日本人の恋人の出産などがかぶさるクライマックスが泣けて仕方なかった。随所に笑いどころと泣きどころがあり笹野高史の一言などハッとさせされる。『ガキ帝国』から直結した作品。

2025/06/15

2025/06/15

-点

テレビ/無料放送/J:COM BS 

『あいつら世界中に線 引きまくっとんや』レオポン
「シベリア鉄道のってスウェーデンまで行ってくる」
桃子さん 楊原京子さん素敵 オダギリジョーさん

2024/08/01

2024/08/04

85点

VOD/U-NEXT/レンタル/テレビ 


痛快な青春グラフィティー

『パッチギ!』
(박치기)
2004
シネカノン・ハピネットピクチャーズ・衛星劇場・メモリーテック・スターダストピクチャーズ

「エレキは横山ホットブラザーズに任しといたらええねん。これからはフォークや」
「ホーク?」
「フォーク!ザ・フォーク・クルセイダーズや」

「お前、淀川のシジミ食った事あるか?土手の野草食ったことあるか?ウリナラで田植えしとった。紙切れ突きつけられてトラックに放り込まれたんよ。ハルモニ泣いとった。田んぼひっくり返って泣いとったよ。釜山から船で海飛び降りて死んだろうか思った。国が空っぽになるほど連れて来られたよー。お前ら日本のガキ何知ってる?知らんかったらこの先ずっと知らんやろ。馬鹿タレ。わしらはお前らと違うんやぞ」

「朝鮮総連、韓国公安、最後には警視庁のトップと内閣調査室までが東芝レコードに乗り込んできてやな、これは要注意歌謡曲になってんやぞ!」
「表現の自由でしょ」
「サラリーマンに自由なんかあるかい」
「日本国憲法知らないんすか?」
「憲法なんかどうでもええ!」
「バカ!どんな理由があろうとな、歌ったらあかん歌なんかあるわけないんだ!」

連続テレビ小説『虎に翼』で朝鮮人差別が描かれていたので観てみた。

1968年の京都で繰り広げられる朝鮮人と日本人高校生の痛快で切ない青春物語。

冒頭の九州の修学旅行生と朝鮮高等学校生のバトルが痛快過ぎて大笑いした。

作詞家・雑誌編集者松山猛の『『少年Mのイムジン河』』が原案。松山猛の本は中学生時代を描いているが映画は高校生を主人公にしている。

主人公が一目惚れした朝鮮高等学校の吹奏楽部でフルートを吹く美少女の兄は朝鮮高等学校の番長だった。

『ロミオとジュリエット』的に始まった恋。映画は二人の恋だけではなく群像劇として進んでいく。

朝鮮の人達が味わった苦しみも描かれていてとても充実している。ただし在日コリアンを演じてるのは日本人俳優ばかりなのは少し残念。

高校という同じハコで過ごしている彼らも一人一人違った道に歩み出していく。

軽快なセリフのやり取り。パンチが効いたアクション。何回も爆笑した。

70年安保闘争の時代を描いているが学生運動は「ええとこのボンボンの革命ごっこ」という描き方。それも一つの見方だなとは思う。

そして公開から20年経過して重要な役で出演して映画賞を取った俳優たちの中には映画・TVの世界から姿を消した人達もいる。

高岡蒼佑
沢尻エリカ
木下ほうか
小出恵介
坂口拓

人生どうなるか、分かりませんね。