公開時に観て以来の鑑賞。当時も面白かった記憶はあるが、今回のほうがより興味深く観ることができたと思う。在日外国人の問題意識が当時より理解できていることが一番の理由だろう。
当時は窪塚洋介が好きだったなぁとか、この映画が公開される前のまだ高校生だった頃、父親と当時の在日外国人問題や日韓併合について激しく喧嘩したことなどをなんとなく想い出していた。
民族学校から日本の一般学校へ入学することのハードルの高さや入学後に待ち受ける道の険しさはこの映画をはじめて観た頃より今の自分のほうがその険しさがよく分かる。
私の実家は関西で、地域の特性上その状況は多少なりとも学生時代から目にしていたのに、映画初見当時はたいして何も感じることなく観てたんだろうなあ。
当時の私には在日外国人は特別な存在って意識さえなかった。
今もこの問題を他人様に語ることができるほどの知識を持ち合わせている訳ではないが、この映画はその問題意識や歴史的背景を多少なりとも知ってないと、核心部門はフワっとしたものになるだろう。
映画としては知らなくても置いてけぼりを喰らうほどではないところがこの作品のいいところでもあり、残酷なところでもある。
萩原聖人演じる警察巡査官とのやりとりがとても良かった。
在日外国人とはいえ、彼らみんなが日本や日本人に対して同じ意識ではないし、警察の制服を着てる日本人もみんなが在日証明書を携帯してないと、日本の国益を損なう事態を招くと警戒する訳ではない。
当たり前のことだが、いずれも個人の資質の問題なんだ。
日本は当時より在日のバックグラウンドを持つ人達に住みやすい国になっているんだろうか。
普段はあまりこう言う問題を熱く語るタイプでもないが、父親との喧嘩を今になって想い出して、少し語ってしまいました。
失礼しました(恥)。