北野武の作品の中でも特に好きな作品。たけしたちヤクザが沖縄の島に潜伏、のんびり過ごしているうちに童心に戻ってしまいまるで子どもの夏休みの様になるのが面白い。紙相撲の場面など印象的。但しこのままずっと平和な訳でなく、ヌッと殺し屋(チャンバラトリオの南方英二!)が現れて寺島進らをいとも簡単に射殺してしまう。この何を考えているのか無表情でわからない殺し屋の冷徹な怖さは子どもが初めて大人の怖さを知った時の畏怖にダブる。ここからたけしらの逆襲が始まるのだが、かなり派手なドンパチで一体、警官は何をやっているのか?急にリアリティが萎む。
それでも全編を通して北野武の死生観が滲んでおり、それがなんとも言えない魅力で又観たくなる。