七人の侍

しちにんのさむらい|Seven Samurai|Seven Samurai

七人の侍

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レビューの数

288

平均評点

86.2(1839人)

観たひと

2422

観たいひと

355

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル 時代劇 / アクション
製作国 日本
製作年 1954
公開年月日 1954/4/26
上映時間 207分
製作会社 東宝
配給 東宝
レイティング 一般映画
カラー モノクロ/スタンダード
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督黒澤明 
脚本黒澤明 
橋本忍 
小国英雄 
製作本木莊二郎 
撮影中井朝一 
撮影助手斎藤孝雄 
美術松山崇 
美術助手村木与四郎 
美術監修前田青邨 
江崎孝坪 
美術小道具浜村幸一 
音楽早坂文雄 
録音矢野口文雄 
録音助手上原正直 
音響効果三縄一郎 
照明森茂 
照明助手金子光男 
編集岩下広一 
衣裳山口美江子(京都衣裳) 
結髪中条みどり 
粧髪山田順次郎 
演技事務中根敏雄 
製作担当根津博 
製作係島田武治 
監督助手チーフ堀川弘通 
助監督清水勝弥 
広沢栄 
田実泰良 
金子敏 
記録野上照代 
スチル副田正男 
剣術指導杉野嘉男(日本古武道振興会) 
流鏑馬指導金子家教(二本弓馬会範士) 
遠藤茂(二本弓馬会範士) 
経理浜田祐示 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演志村喬 勘兵衛
稲葉義男 五郎兵衛
宮口精二 久蔵
千秋実 平八
加東大介 七郎次
木村功 勝四郎
三船敏郎 菊千代
高堂国典 儀作
左卜全 与作
小杉義男 茂助
藤原釜足 万造
土屋嘉男 利吉
島崎雪子 利吉女房
榊田敬治 伍作
津島恵子 志乃
三好栄子 久右衛門の妻
熊谷二良 儀作の息子
登山晴子 儀作の息子の嫁
清水元 蹴飛ばす浪人
多々良純 人足
渡辺篤 饅頭売
上山草人 琵琶法師
小川虎之助 祖父
安芸津融 亭主
千石規子 女房
千葉一郎 僧侶
東野英治郎 盗人
田崎潤 大兵の侍
上田吉二郎 斥候A
谷晃 斥候B
高原駿雄 鉄砲の野武士
山形勲 鉄扇の浪人
大村千吉 逃亡する野武士
成田孝 逃亡する野武士
仲代達矢 街を歩く浪人(クレジット無し)

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

「生きる」に次ぐ黒澤明監督作品。本木莊二郎の製作になり、「生きる」のトリオ橋本忍(「花と龍 第一部」)、小国英雄(「美しき鷹」)、黒澤明(「吹けよ春風」)が協力してシナリオを書き、「プーサン」の中井朝一が撮影を担当している。音楽は「広場の孤独」の早坂文雄である。出演者は「太平洋の鷲」の三船敏郎、志村喬、「美しき鷹」の津島恵子、田崎潤「日の果て」の木村功、「求婚三人娘」の多々良純、「花と竜 第一部」「花と竜 第二部」の島崎雪子、千石規子、「秩父水滸伝」の高堂国典などのほか、俳優座の東野栄治郎、土屋嘉男など新劇人が出演している。前半107分・(休憩5分)・後半95分。後に海外向けに短縮版も黒澤監督本人により作られた。ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞、1954年度キネマ旬報ベスト・テン3位。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

麦の刈入れが終る頃、野伏せりがやって来る。去年襲われた村人は恐怖におののいた。闘っても勝目はないし、負ければ村中皆殺しだ。村を守るには侍を傭うことだ、長老儀作の決断によって茂助、利吉等は侍探しに出発した。智勇を備えた歴戦の古豪勘兵衛の協力で五郎兵衛、久蔵、平八、七郎次、勝四郎が選ばれた。菊千代は家族を野武士に皆殺しにされた百姓の孤児で野性そのままの男である。村人は特に不安を感じていたが、菊千代の行動によってだんだん理解が生れていった。村の防衛体勢は整えられ戦闘訓練が始った。刈入れが終ると野武士の襲撃が始り、物見の三人を久蔵、菊千代が倒した。利吉の案内で久蔵、菊千代、平八が夜討を決行し火をかけた。山塞には野武士に奪われた利吉の恋女房が居た。彼女は利吉の顔を見ると泣声をあげて燃える火の中に身を投じた。この夜敵十人を斬ったが、平八は種カ島に倒れた。夜が明けると野武士は村を襲って来た。侍を中心に百姓も鍬や丸太を持って村を死守した。美しい村の娘志乃は男装をさせられていたが、勝四郎にその秘密を知られ二人の間には恋が芽生えた。決戦の前夜、志乃は勝四郎を納屋に誘い二人の体はもつれ合って藁の中へ倒れた。翌朝、十三騎に減った野武士の一団が雨の中を村になだれこんだ。斬り込んだ侍達と百姓達は死物狂いで闘い、久蔵、五郎兵衛が倒れた。怒りに燃えた菊千代は最後の一人を屋根に追いつめたが、敵の弾をうけ、差しちがえて討死した。野武士は全滅した。しかし百姓も数人倒れ、七人の侍の中四人が死んだ。新しい土鰻頭の前に立った勘兵衛、七郎次、勝四郎は、六月の爽やかな風の中で働いている百姓達を静かに眺めた。志乃も何かを振り捨てるように大声で田植唄をうたっていた。「勝ったのはあの百姓達だ。わし達ではない。」田の面をみながら勘兵衛がつぶやいた。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2016年10月下旬号

製作レポート「七人の侍」4Kデジタルリマスター版:

2000年4月下旬号

企画特集 華麗なるフィギュアの世界へ!:「七人の侍」がフィギュアで登場!

1998年臨時増刊 黒澤明と木下惠介

文献再現・若き日の黒澤明、木下恵介:志村喬x三船敏郎x加東大介x木村功x千秋実x宮口精二x稲葉義男x黒澤明 馬と暗闇と鮒「七人の侍」伊豆の一日

1997年臨時増刊 天晴れ!時代劇

時代劇探究:さいとう・たかをインタビュー あくまでも「七人の侍」と「用心棒」の黒澤ファンなのです

1997年臨時増刊 宮崎駿と「もののけ姫」とスタジオジブリ

評論 宮崎駿と黒澤明:「もののけ姫」は「七人の侍」を越えられたのか

1991年11月上旬号

グラビア《Coming Attractions》(新作紹介):七人の侍

特集 七人の侍:対談 かわぐちかいじ×西脇英夫

特集 七人の侍:作品評

特集 七人の侍:公開当時の批評を読む

特集 七人の侍:サントラ・ガイド

1983年11月上旬号

特別企画 [黒澤明の全貌]によせて 第1回 私の黒澤映画:「七人の侍」

1978年11月下旬号

新譜紹介「七人の侍」「羅生門」:早坂文雄の世界を純粋に知覚できる新しいレコード

1975年10月上旬秋の特別号

グラビア:還ってきた名作 黒澤明監督 「七人の侍」

特集 「七人の侍」:1 時代劇映画の系譜にみる「七人の侍」の特異性

特集 「七人の侍」:2 「七人の侍」の黒澤明の映像主義を支えるもの

特集 「七人の侍」:3 黒澤映画は私の青春に差し込んだ陽差し

特集 「七人の侍」:4 「七人の侍」が我々に残した教訓とは?

特集 「七人の侍」:シナリオ

1971年5月上旬号

DISK 新譜紹介:七人の侍

1961年5月下旬号

「荒野の七人」と「七人の侍」:西部劇と東洋哲学について

1960年6月上旬号

旬報万年筆:「七人の侍」のアメリカ版

1954年6月下旬号

日本映画批評:七人の侍

1954年5月下旬号

黒沢明の意図と「七人の侍」の矛盾:

「七人の侍」と「君の名は・第3部」決戦記:

1954年4月下旬号

“七人の侍”最後の撮影を見る:

1954年4月上旬春の特別号

新作グラフィック:七人の侍

1954年3月上旬号

日本映画紹介:七人の侍

1954年新年特別号

日本映画スチール・コンクール参加作品:七人の侍

1953年8月下旬号

グラフィック:七人の侍

1953年8月上旬号

撮影所訪問:心頭を滅して、火なお涼しからず(七人の侍)

撮影所訪問:心頭を滅して、火なお涼しからず(七人の侍)

2025/12/11

2025/12/12

95点

レンタル 


最初から最後まで物語の世界にグイグイと引き込まれた

最初から最後まで物語の世界にグイグイと引き込まれた。物語の完成度については完璧に近いものを感じた。素晴らしいの一言である。黒澤明監督の時代劇映画は馬の戦闘シーンにより完成度を一層高めているような気がする。

2025/11/03

2025/11/09

99点

映画館/岩手県/中央映画劇場 


最高の御馳走です

ネタバレ

男性については語り尽くされているので女性について。表立って武器をとり前線には行かないもののの、村に入ってきた手負いの野武士たちには鍬や鋤をもち仕留める。特に婆様は偵察にきた野武士を倅の仇として手にかける。
利吉の妻は村に戻ることはなかった。火をつけられたことについて笑みを浮かべるあたり、野武士に対する復讐心が伺える。最後にギリギリのところで逃げようととするが、夫の顔をみると焼け落ちる小屋の中へ戻る。

2025/11/06

2025/11/06

100点

映画館/大阪府/大阪ステーションシティシネマ 


また観た

文句なしの面白さ。上映時間の長さが全く気にならない。4Kリマスターの映像、音声が素晴らしい。

2025/11/03

2025/11/04

-点

映画館/東京都/TOHOシネマズ日本橋 


午前10時の映画祭にてまた4Kスクリーン鑑賞

今回の午前10時の映画祭では2回目。日本橋の大きなスクリーン5で、プレミアシートで見たかったが取れず。完売の満員であった。若い観客も多いし、ホント何度見ても素晴らしい作品である。

2025/10/30

2025/10/30

100点

映画館/東京都/TOHOシネマズ立川立飛 


神脚本

ネタバレ

  久しぶりに映画館で観る、再度の4Kリマスターで、ようやく聞き取りにくい台詞が減って、七人の侍の言葉は、ほとんど分かった。3時間半近くになるので、トイレ休憩があるのも、当然かと。
  また、大きなスクリーンで観ると、役者のアップが多いのに驚いた。勝四郎の木村功や菊千代の三船敏朗等。
 
  そして、何と練られた神脚本かと、感嘆した。勘兵衛が、辞めようととしたのに、人足の一言で引き受ける決心をした所。菊千代が、怖がる農民を引っ張りだした所、菊千代が赤ん坊を抱いて、こいつは俺だ、と叫ぶ所、何度も観ても、気持ちを動かされる。

 雨の中のドロドロも凄まじかったけど。(冬に撮ったというのも凄い)

 いつもは、勘兵衛の掌握ぶりに惹かれていたが、菊千代の農民とも侍とも違う存在が、この話をリアルなものにしている。彼なくしては、両者が力を合わせることはなかっただろうと思った。

 やはり、黒澤明の最高傑作かと思う。

2025/10/30

2025/10/30

85点

映画館/神奈川県/TOHOシネマズららぽーと横浜 


今度もまた、負け戦だったな

改めて映画の内容を説明することはないでしょう。

2016年の4Kデジタル版でも音が良くなったと感じたが、今回はさらに向上。
台詞のほとんどが聴き取れる。
ゆえに、休憩までの前半がすこぶる面白くなった。
なにせ、フィルム版だと百姓たちの台詞の多くが聞き取れなかったから。

画質も恐ろしく向上。
毛穴のひとつひとつが見えるほど。
汗のぎらぎら感も凄まじい。
ただし、カットによっては、かつらの盛り上がりなどもわかる。

前回鑑賞時も感じたが、歳を経てから観ると、爽快感が乏しく感じられる。
これは、戦いのリアリズム、特に農民の戦いをおぞましく感じたからでしょうね。

さて、全長版は今回も含め何度か観ているが、短縮版はどうだったのかしらん、などとどうでもいいことが気にかかった。
自身の鑑賞履歴初期に16mm版で2度観ているが、これが160分のバージョンだったかもしれない。
全長版リバイバルの際に、前半、記憶のないシーンがあった覚えがするので。

なお、16mm版の鑑賞1度目は、映写機の故障で野武士が来るところに至らず中止。
2度目になって、全編通しで観た。