七人の侍

しちにんのさむらい|Seven Samurai|Seven Samurai

七人の侍

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レビューの数

201

平均評点

89.9(1337人)

観たひと

2036

観たいひと

335

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基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル 時代劇 / アクション
製作国 日本
製作年 1954
公開年月日 1954/4/26
上映時間 207分
製作会社 東宝
配給 東宝
レイティング 一般映画
カラー モノクロ/スタンダード
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督黒澤明 
脚本黒澤明 
橋本忍 
小国英雄 
製作本木莊二郎 
撮影中井朝一 
撮影助手斎藤孝雄 
美術松山崇 
美術助手村木与四郎 
美術監修前田青邨 
江崎孝坪 
美術小道具浜村幸一 
音楽早坂文雄 
録音矢野口文雄 
録音助手上原正直 
音響効果三縄一郎 
照明森茂 
照明助手金子光男 
編集岩下広一 
衣裳山口美江子(京都衣裳) 
結髪中条みどり 
粧髪山田順次郎 
演技事務中根敏雄 
製作担当根津博 
製作係島田武治 
監督助手チーフ堀川弘通 
助監督清水勝弥 
広沢栄 
田実泰良 
金子敏 
記録野上照代 
スチル副田正男 
剣術指導杉野嘉男(日本古武道振興会) 
流鏑馬指導金子家教(二本弓馬会範士) 
遠藤茂(二本弓馬会範士) 
経理浜田祐示 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演志村喬 勘兵衛
稲葉義男 五郎兵衛
宮口精二 久蔵
千秋実 平八
加東大介 七郎次
木村功 勝四郎
三船敏郎 菊千代
高堂国典 儀作
左卜全 与作
小杉義男 茂助
藤原釜足 万造
土屋嘉男 利吉
島崎雪子 利吉女房
榊田敬治 伍作
津島恵子 志乃
三好栄子 久右衛門の妻
熊谷二良 儀作の息子
登山晴子 儀作の息子の嫁
清水元 蹴飛ばす浪人
多々良純 人足
渡辺篤 饅頭売
上山草人 琵琶法師
小川虎之助 祖父
安芸津融 亭主
千石規子 女房
千葉一郎 僧侶
東野英治郎 盗人
田崎潤 大兵の侍
上田吉二郎 斥候A
谷晃 斥候B
高原駿雄 鉄砲の野武士
山形勲 鉄扇の浪人
大村千吉 逃亡する野武士
成田孝 逃亡する野武士
仲代達矢 街を歩く浪人(クレジット無し)

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

「生きる」に次ぐ黒澤明監督作品。本木莊二郎の製作になり、「生きる」のトリオ橋本忍(「花と龍 第一部」)、小国英雄(「美しき鷹」)、黒澤明(「吹けよ春風」)が協力してシナリオを書き、「プーサン」の中井朝一が撮影を担当している。音楽は「広場の孤独」の早坂文雄である。出演者は「太平洋の鷲」の三船敏郎、志村喬、「美しき鷹」の津島恵子、田崎潤「日の果て」の木村功、「求婚三人娘」の多々良純、「花と竜 第一部」「花と竜 第二部」の島崎雪子、千石規子、「秩父水滸伝」の高堂国典などのほか、俳優座の東野栄治郎、土屋嘉男など新劇人が出演している。前半107分・(休憩5分)・後半95分。後に海外向けに短縮版も黒澤監督本人により作られた。ヴェネチア国際映画祭銀獅子賞、1954年度キネマ旬報ベスト・テン3位。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

麦の刈入れが終る頃、野伏せりがやって来る。去年襲われた村人は恐怖におののいた。闘っても勝目はないし、負ければ村中皆殺しだ。村を守るには侍を傭うことだ、長老儀作の決断によって茂助、利吉等は侍探しに出発した。智勇を備えた歴戦の古豪勘兵衛の協力で五郎兵衛、久蔵、平八、七郎次、勝四郎が選ばれた。菊千代は家族を野武士に皆殺しにされた百姓の孤児で野性そのままの男である。村人は特に不安を感じていたが、菊千代の行動によってだんだん理解が生れていった。村の防衛体勢は整えられ戦闘訓練が始った。刈入れが終ると野武士の襲撃が始り、物見の三人を久蔵、菊千代が倒した。利吉の案内で久蔵、菊千代、平八が夜討を決行し火をかけた。山塞には野武士に奪われた利吉の恋女房が居た。彼女は利吉の顔を見ると泣声をあげて燃える火の中に身を投じた。この夜敵十人を斬ったが、平八は種カ島に倒れた。夜が明けると野武士は村を襲って来た。侍を中心に百姓も鍬や丸太を持って村を死守した。美しい村の娘志乃は男装をさせられていたが、勝四郎にその秘密を知られ二人の間には恋が芽生えた。決戦の前夜、志乃は勝四郎を納屋に誘い二人の体はもつれ合って藁の中へ倒れた。翌朝、十三騎に減った野武士の一団が雨の中を村になだれこんだ。斬り込んだ侍達と百姓達は死物狂いで闘い、久蔵、五郎兵衛が倒れた。怒りに燃えた菊千代は最後の一人を屋根に追いつめたが、敵の弾をうけ、差しちがえて討死した。野武士は全滅した。しかし百姓も数人倒れ、七人の侍の中四人が死んだ。新しい土鰻頭の前に立った勘兵衛、七郎次、勝四郎は、六月の爽やかな風の中で働いている百姓達を静かに眺めた。志乃も何かを振り捨てるように大声で田植唄をうたっていた。「勝ったのはあの百姓達だ。わし達ではない。」田の面をみながら勘兵衛がつぶやいた。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2016年10月下旬号

製作レポート「七人の侍」4Kデジタルリマスター版:

2000年4月下旬号

企画特集 華麗なるフィギュアの世界へ!:「七人の侍」がフィギュアで登場!

1998年臨時増刊 黒澤明と木下惠介

文献再現・若き日の黒澤明、木下恵介:志村喬x三船敏郎x加東大介x木村功x千秋実x宮口精二x稲葉義男x黒澤明 馬と暗闇と鮒「七人の侍」伊豆の一日

1997年臨時増刊 天晴れ!時代劇

時代劇探究:さいとう・たかをインタビュー あくまでも「七人の侍」と「用心棒」の黒澤ファンなのです

1997年臨時増刊 宮崎駿と「もののけ姫」とスタジオジブリ

評論 宮崎駿と黒澤明:「もののけ姫」は「七人の侍」を越えられたのか

1991年11月上旬号

グラビア《Coming Attractions》(新作紹介):七人の侍

特集 七人の侍:対談 かわぐちかいじ×西脇英夫

特集 七人の侍:作品評

特集 七人の侍:公開当時の批評を読む

特集 七人の侍:サントラ・ガイド

1983年11月上旬号

特別企画 [黒澤明の全貌]によせて 第1回 私の黒澤映画:「七人の侍」

1978年11月下旬号

新譜紹介「七人の侍」「羅生門」:早坂文雄の世界を純粋に知覚できる新しいレコード

1975年10月上旬秋の特別号

グラビア:還ってきた名作 黒澤明監督 「七人の侍」

特集 「七人の侍」:1 時代劇映画の系譜にみる「七人の侍」の特異性

特集 「七人の侍」:2 「七人の侍」の黒澤明の映像主義を支えるもの

特集 「七人の侍」:3 黒澤映画は私の青春に差し込んだ陽差し

特集 「七人の侍」:4 「七人の侍」が我々に残した教訓とは?

特集 「七人の侍」:シナリオ

1971年5月上旬号

DISK 新譜紹介:七人の侍

1961年5月下旬号

「荒野の七人」と「七人の侍」:西部劇と東洋哲学について

1960年6月上旬号

旬報万年筆:「七人の侍」のアメリカ版

1954年6月下旬号

日本映画批評:七人の侍

1954年5月下旬号

黒沢明の意図と「七人の侍」の矛盾:

「七人の侍」と「君の名は・第3部」決戦記:

1954年4月下旬号

“七人の侍”最後の撮影を見る:

1954年4月上旬春の特別号

新作グラフィック:七人の侍

1954年3月上旬号

日本映画紹介:七人の侍

1954年新年特別号

日本映画スチール・コンクール参加作品:七人の侍

1953年8月下旬号

グラフィック:七人の侍

1953年8月上旬号

撮影所訪問:心頭を滅して、火なお涼しからず(七人の侍)

撮影所訪問:心頭を滅して、火なお涼しからず(七人の侍)

2019/02/20

2019/02/25

100点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 


三角関係

◎ 七人の侍の中で終盤の展開の核になるのは、宮口精二の久蔵、三船敏郎の菊千代、木村功の勝四郎の三者の三角関係だ。寡黙で腕の立つ剣豪の鏡のような久蔵、彼に憧れる勝四郎。そのことが面白くない菊千代は自分勝手な行動で尊い犠牲を出してしまう。ラストで久蔵が撃たれると、菊千代は撃った野武士を追い詰め、自らの身を犠牲にして討ち取る。
◎ 何度観ても、見どころが消えることがない。

2018/07/09

2018/12/30

100点

映画館/神奈川県/TOHOシネマズ海老名 


日本人として、こんな大傑作を所有していることに誇りを感じる。

今年の午前十時の映画祭には4Kデジタルリマスターで6週間に3本の黒澤作品が
観られた。幸福感で口元が自然に緩む。トリは「七人の侍」。
黒澤、橋本、小国の合作のシナリオは難産だったが、物語は普遍性を帯び、
世界各地で受け入れられる素地を作った。

1950年のサンフランシスコ講和条約で、邦画各社は自由に時代劇を製作できる
ようになり、娯楽の王者に君臨していた映画界は空前のブームを作った。しかし
殺陣は歌舞伎のように舞い、刃が当たってなくても苦悶の表情を浮かべて倒れる。
刀は刃こぼれもせずに何十人も斬れる。頭には虎屋の羊羹みたいな髷が乗り、
着物はピカピカ、そんなはずはないだろう。時代劇を革新する。そんな意欲に満ち、
製作費も撮影日数も大幅に超過しながら、まだ見ぬ頂点を目指し、黒澤組はスタッフ
・キャスト一丸となった。

黒澤明の持つヒューマニズムは忠君の時代劇とは肌が合わない。封建時代の
矛盾を背負う百姓と浪人の視座で、カメラを構える。「羅生門」では芥川の原作に
はない、捨て子のシーンが加えられた。志村喬扮する杣売りが赤子を引き取る。
その杣売りが勘兵衛として進化して新たな物語の主宰者となった。ここでも
絶対悪の誘拐犯(天国と地獄でも繰り返される)は勘兵衛に退治される。
前半の重要なエピソードで、勘兵衛の登場は感動的だ。そして勘兵衛の対極と
して、菊千代がトリックスターとして、百姓と侍の橋渡しをする。
危機はたびたびある。落ち武者狩りをした武具を隠匿していたこと。落ち武者狩り
にあった侍たちは暗い怒りに身を震わせるが、菊千代がリアルな百姓像を語り、
仲間を覚醒させる。あるいは命乞いをする野伏せりを守ろうとする軍事指揮官勘兵衛に、
農村ゲリラの長老が復讐を優先させる。これは現代の世界でも起きている。
そして勘兵衛は指揮官として村を守るために、橋向こうの三軒を放棄を決定したが、
その方針に三軒が反抗した。ここでの侍と百姓の対立は勘兵衛が正論で押し切る。
民主主義と共同体の安全保障の議論だ。
侍を詐称していた菊千代がアイデンティティーを吐露する。焼ける水車小屋から、
長老と父母を亡くした少年を抱きかかえ、号泣しながら叫ぶ。「この子が俺なのだ」
百姓が飯で貧乏侍を雇い、野伏せりに対抗する話なのだが、観るたびに深い感動を得る。

野伏せりにも人間性があるはずだが、この作品では絶対悪を代表して、一人
残さず抹殺される運命となった。製作年度は1954年、大戦争から命からがら
生き延びた人たちが、心の奥底に絶対悪を感じ取っているからこそ、成立した
のだろう。
ともかく日本人として、こんな大傑作を所有していることに誇りを感じる。

2018/12/21

65点

選択しない 


黒澤監督の大作

当時リアルタイムで観てた人は面白かったと思うよ。女性はツマンナイだろうけど男達は感動するよコレ案外。あの根無し草の侍がいいよね笑。初めに退場するんだけど、一種のホームレス侍なんだよね笑。中の下とかの実力とか言っても、刀抜かないんだこれが笑。菊千代って奴と話せるのアイツだけだろ笑。後の流れはまぁ対決シーンだよね。七人はゴロがいいよね。知らんが笑でもねチヨット草かったりするの笑助けに来たのに俺は百姓を斬りたくなったとか笑じゃ帰れよと思ったりねー笑。無償の愛か?正義の味方気取って俺は侍様だぞーみたいな笑なんかそういうのわかんねー笑まぁ人助けしても儲からん仕事の話だよね。百姓もズル賢い感じでてたのが良かった。

2018/09/06

2018/09/08

89点

VOD/U-NEXT/レンタル/テレビ 


勘兵衛が好き

三回目の観賞。
  二度の観賞でもそうだったが、今回も志村喬演じる勘兵衛に 大いに共感した。これまでの人生は思い通りにいかず、現代風 に言えば負け組の一人だ。金にもならず、出世にも無関係の戦
 を引き受けたのは、経験からくる優しさと言っていいか。
  その人柄に惹きつけられるように、他の六人が集まり、決戦 の村に赴く。彼から発せられる名言は数知れないが、戦は一人 でするものではない!が今回は特に響いた。
  人生はある意味戦いであり、一人で生きていくことはできな い、ということにも通じた、簡単だが深い言葉だ。そう、真実
 を突いている。
  発せられた場面は、菊千代が種子島を手に入れた手柄を見せ にきた時。持ち場を離れてはいかん、とたしなめたあと出るセ リフだ。案の定、これがきっかけで菊千代は命を落とす。その 際の勘兵衛の対応に泣かされる。「菊千代!菊千代!」と亡骸
 にすがりつくのだ。
  三人が生き残り、負け戦だったなというあまりに有名なセリ フが吐かれるが、彼の活躍なくして百姓の勝利はないにもかか わらず、やはりこれまでの人生通りだな、という達観が、いか
 にも渋い。百戦錬磨のプロであっても、人生という戦は手ごわい。

2018/06/09

2018/08/21

90点

映画館/東京都/TOHOシネマズ日本橋 


音声の修復効果が素晴らしい4K版

“午前十時の映画祭”、「七人の侍」を観るのは5回目で、207分の完全版を観るのも3回目ですが、去年2017年に4K版を観た友人たちから聞かされていた通り、映像のクリアさもさることながら、あの“チリチリ”と聞こえていたノイズが消え、台詞だけがくっきりと聞こえるようになったという、音声面での修復効果が素晴らしいと思いました。
映画の中身については、文句なし。黒澤の最高傑作は、やはりこの映画だということは、衆目の一致するところであり、反論の余地はないでしょう。

2018/07/18

2018/07/18

80点

映画館/東京都/TOHOシネマズ新宿 


父と子の名作映画鑑賞会〜午前10時の映画祭

2年前に娘と《午前10時の映画祭》で見て、その翌日に長男とまた見るはずだったのが息子の都合で見れなかった。猛暑の中、あまり気がすすまなかったが早起きして出かけた。
《用心棒》《椿三十郎》をスクリーンで見たばかりのせいか、今の私には《用心棒》と《三十郎》の方がずっと面白く見れました。
これはすごい時代劇だけど語り口が丁寧過ぎて《用心棒》や《三十郎》の一筆書きの面白さに劣るように感じた。今日だけの感じかもしれないが。
前半の泥酔した菊千代と勝四郎の追いかけっこシークエンスは長過ぎるし(とはいえ実は、そんなに長くない)、後半の野伏との闘いも60年代の黒澤時代劇に比べるとよくわからない=きちんと見えないのではないだろうか?誰が何やってるのかわからないのだ。
《用心棒》と《三十郎》を続けて見るのと《七人の侍》見るのとほぼ同じ時間でしょ?三船敏朗のギラつく魅力に圧倒されるなら60年代の二本の方がいいと思う。
感動する、見ていて震えるのはこちらの方だ。農民の苦衷に侍が共感するとか、感動の涙が流れるのはこっちなのだが、映画として面白いのは《用心棒》なんじゃない?
ちょっと意外です。
まあまた見返すし、末っ子はまだ一度もスクリーンで黒澤を見てないのでいつか一緒に見るだろうから、印象も違うだろうが。
映画ってそういうもんだよね。

*画質は2年前立川で見た時の方がシャープな印象あり。
勝四郎が米を買う金を百姓に投げてやるシーンとか雨じゃないけど、画面の縦方向のノイズがずいぶん多いと感じた。
音は今回の方が鮮明というか野太く聞きやすかった。

🔺《用心棒》《三十郎》と《七人の侍》の違いを考えていたのだが、一番大きな違いは音楽じゃないか?
早坂文雄と佐藤勝の違い。
早坂文雄はこの次の《生きものの記録》途中で亡くなり佐藤勝が引き継いだ。
もちろん早坂文雄の音楽は、特にこの《七人の侍》は強烈な表現力にあふれている。千秋実が最初に死に菊千代が千秋が作っていた旗を立てるシーンの《七人の侍》のテーマ!金管楽器の奏するこのテーマには胸を締め付けられる。だが、嘆き節が強過ぎないか?どうしても詠嘆調になってしまう。
これに比べて《用心棒》《三十郎》はずっとドライでJAZZっぽく乾いている。
《用心棒》《三十郎》は「痛快娯楽時代劇」を目指していて《七人の侍》は娯楽だけじゃないものを目指しているから、その違いは当たり前なのだが。3時間半の時間を使うなら《七人の侍》見るより《用心棒》と《三十郎》見る方がいいかな、と今は思う。
これは4時間使ってワーグナーの楽劇1本見るなら、2時間のヴェルディの歌劇2本見た方がいいという気持ちに通じるかも。