黒い乳房

くろいちぶさ|----|----

黒い乳房

レビューの数

4

平均評点

66.8(14人)

観たひと

22

観たいひと

6

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル サスペンス・ミステリー
製作国 日本
製作年 1960
公開年月日 1960/6/4
上映時間 64分
製作会社 新東宝
配給 新東宝
レイティング
カラー シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督土居通芳 
脚本杉本彰 
企画島村達芳 
製作大蔵貢 
撮影森田守 
美術加藤雅俊 
音楽松村禎三 
録音沼田春雄 
照明秋山清幸 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演小畑絹子 村田桂子
池内淳子 村田芳子
藤村昌子 村田まさ江
菅原文太 谷口弘
林寛 小野正憲
川喜多雄二 早川隆彦
高宮敬二 塚本
若杉嘉津子 純子
晴海勇三 熊岡
倉橋宏明 木部
渡辺高光 三木
高松政雄 高村

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

「雷電(1959)」の杉本彰の脚本を「爆弾を抱く女怪盗」の土居通芳が監督したサスペンス・ドラマ。「御存知黒田ぶし 決戦黒田城」の森田守が撮影した。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

桂子は情夫塚本の監視をうけながら、昼はドル買い、夜はキャバレー勤めという生活を送っていた。彼女には芳子という妹がいた。ある時、母のまさ江が交通事故に会った。このことから、二人は異父姉妹で、桂子の父は網走の刑務所にい、芳子の父は小野重工業社長であることが判った。この秘密を知った桂子は財産の横領を策した。慎重な準備をし、小野重工業へ乗りこんだ。社長は病気で、秘書の谷口の手によって調査がなされた。しかし、巧妙に計画された陰謀は容易なことでは暴かれるはずがなかった。やがて、桂子は社長に面会を許されるようになり、献身的に看護した。遂には、入籍を実現させた。しかし、一方では相続人の予定者の早川の手によって塚本との関係が調べあげられていた。早川は桂子に迫り塚本が出所してきたのを知ると、彼にも働きかけた。危険を感じた桂子は、二人の殺害を図った。まず、塚本に早川を殺させ、次に、この死体処分に断崖上に立った塚本を突き落した。その頃、小野邸では桂子と谷口の結婚話が社長から出されていた。しかし、谷口は芳子を愛しているという。桂子はいらだち、芳子をも殺そうとした。が、これは失敗した。やがて早川の死体が発見された。谷口は一切を告白するように桂子に迫った。桂子は逃げた。が、その時辛うじて助かった塚本が追って来、桂子は乳房を刺されて死んだ。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1960年6月下旬号

日本映画紹介:黒い乳房

2019/09/21

2020/04/01

60点

映画館/東京都/シネマヴェーラ渋谷 


大蔵時代にしてはまともなほう

シネマヴェーラ渋谷の新東宝特集「黒い乳房」は、大蔵貢時代のエログロ路線で、女性の裸身画をメインにしたクレジットバックから男性観客向けの煽情性が露骨なので、その手合の映画だろうと高を括って観ましたが、類型的な悪女ものではあるものの、場内から失笑が洩れる事は一切なく、きちんと纏まっていました。
“その手合の映画”などと、具体を欠いている癖に差別的・侮蔑的な言葉を無神経に書いたことは、自己批判せねばならないでしょうが、わたくしが言いたかったのは、大蔵貢時代の新東宝に有りがちだったご都合主義満載の映画ではないかと、事前には勝手に想像してしまった、ということです。
もちろん、大蔵貢時代の映画ですから、荒唐無稽な設定やご都合主義な展開が皆無だったわけではありませんが、土居通芳の作劇テンポの良さで、欠点を露呈することが避けられており、大蔵時代にしてはまともなほうだと思わせられるのです。

2019/09/23

2019/09/24

-点

映画館/東京都/シネマヴェーラ渋谷 

『黒い乳房』。姉・村田桂子(小畑絹子)と妹・村田芳子(池内淳子)。姉は「ドル買い」の片棒を担いでいる。これってどんな犯罪?。社長秘書役の菅原文太はハンサムガイ。思った通りヒロインと恋に落ちる。妹は昭和14年生まれということがキー。姉の考えが変わったきっかけは何だったんだろう。

2019/09/23

2019/09/23

70点

映画館/東京都/シネマヴェーラ渋谷 


題名に期待すると裏切られる

大蔵貢プロデュースだけあっていかにも煽情的な「黒い乳房」という題名であるものの、内容はサスペン性のある家族劇です。

異父姉妹の姉桂子が、母の遺言を妹芳子に偽って伝え、妹に変わって資産家の落とし胤に成りすまし、金と地位を独り占めしようとします。
心優しい妹は姉の幸せを純粋に喜びますが、いつまでも悪事がバレないままでは映画に無いません。
特に単純明快を旨とする新東宝作品とあれば、紆余曲折はあっても納まる処に納まる健全性があります。
小畑絹子はこういった役どころぴったりで、表情豊かに演じているのに対し、菅原文太はまだまだセリフも演技も一本調子で、後年の大ブレークが想像できません。

2007/03/03

2015/12/31

63点

映画館/東京都/ラピュタ阿佐ヶ谷 


悪女の魅力がちょっと足りない

土居には「地平線がぎらぎらっ」という佳作があるので、気になる監督である。本作は犯罪サスペンスだが、話が入り組んでおり、それを整理して描いている。しかし小畑が悪女としての魅力を発散しきれていないので、思い入れ仕切れないのだ。