仁義なき戦い 代理戦争

じんぎなきたたかいだいりせんそう|----|----

仁義なき戦い 代理戦争

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レビューの数

70

平均評点

79.3(435人)

観たひと

625

観たいひと

14

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル 任侠・アウトロー / アクション
製作国 日本
製作年 1973
公開年月日 1973/9/25
上映時間 102分
製作会社 東映京都
配給 東映
レイティング
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督深作欣二 
脚本笠原和夫 
原作飯干晃一 
企画日下部五朗 
撮影吉田貞次 
美術雨森義允 
音楽津島利章 
録音野津裕男 
照明中山治雄 
編集堀池幸三 
助監督篠塚正秀 
スチール藤本武 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演菅原文太 広能昌三
五十嵐義弘 水上登
川谷拓三 西条勝治
渡瀬恒彦 倉元猛
野口貴史 岩見益夫
金子信雄 山守義雄
木村俊恵 利香
田中邦衛 槙原政吉
小林旭 武田明
成田三樹夫 松永弘
山城新伍 江田省一
鈴木康弘 杉原文雄
内田朝雄 大久保憲一
曽根晴美 上田利男
加藤武 打本昇
室田日出男 早川英男
丹波哲郎 明石辰男
山本麟一 宮地輝男
遠藤辰雄 相原重雄
梅宮辰夫 岩井信一
木谷邦臣 和田作次
大木晤郎 森久宏
成瀬正孝 平田国夫
大前均 若杉三郎
汐路章 青木彦次郎
北村英三 橋詰
堀越光恵 弘美
中村英子 江奈
太田のり子 桃子
池玲子 富枝
小田真士 児島会会長
名和宏 村岡常夫

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

“仁義なき戦い”シリーズ第三作。やくざ組織の抗争事件の裏に渦巻く、欲望、背信、復讐の凄惨かつ陰惨な組織の実態を描く。脚本は「仁義なき戦い 広島死闘篇」の笠原和夫、監督も同作の深作欣二、撮影も同作の吉田貞二がそれぞれ担当。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

昭和三十五年四月、広島市最大の暴力団村岡組の第一の実力者杉原が、博奕のもつれから九州のやくざに殺された。杉原の兄弟分打本組々長打本はこの時、きっちりと落し前をつけなかったために、村岡組の跡目をめぐって熾烈な抗争が起こることになった。山守も村岡組の跡目に野心をもつ一人で、広島に顔の利く広能を強引に山守組傘下に復縁させた。一方、打本も、村岡組の幹部江田と共に広能と兄弟盃を交わし、更に日本最大の暴力団、神戸の明石組へ広能を介して盃を申し入れた。そして、打本は明石組々長明石辰男の舎弟相原と兄弟盃を交わした。しかし、明石組の勢力をバックに村岡組の跡目を狙う打本の思惑は村岡の気分を害することになり、跡目は山守に譲られた。かくして、山守組は広島最大の組織にのし上った。その頃、山守系の槙原の舎弟分浜崎と打本の舎弟分小森が岩国でもめていた。山守は傘下の者を督励して岩国へ兵隊を送った。打本と兄弟分の広能や江田はそれには参加しなかったが、筋目を通すために松永、武田と共に打本に盃を返した。孤立無援になった打本は指を詰め、明石組へと逃れた。明石組は早速、最高幹部の宮地や相原を広島に送った。やむなく広能たちは打本に詫びを入れ、浜崎と小森は打本の仲裁で手打ち、という事になった。これは事実上山守組の敗北である。やがて、打本は兼ねての念願が叶って明石辰男から盃を受け、その傘下に加った。結果、明石組は遂に広島にくさびを打ち込んだことになった。山守は対抗上、明石組に対抗できる唯一の暴力団、同じ神戸の神和会と縁組みすることにして、その斡旋を広能に依頼するが、広能は冷たく拒否した。数日後、広能は槙原の若い者に命を狙われた。広能ははっきり山守の存在がこの世界のためにならぬと思い、罠にはめるべく、神和会との渡りをつけた。神和会は山守組と兄弟盃を交わした。これによって広島に於いて二大勢力の対決という事になったが、明石組は広能らに打本との盃を復活するようにと強硬に申し入れてきた。広能は打本との盃を復活した。それを知った神和会は山守の責任を厳しく追求してきた。広能の思惑は見事に当ったが、しかし老獪な山守は、全ての責任を広能におしつけ、破門することで逃れた。明石組は、広能の窮地を救うため、打本に命じて武田、松永らを絶縁させた。しかし武田は、元打本組の早川を抱き込み、打本を襲撃した。昭和三十八年五月、遂に広島抗争事件の幕が切って落された。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1974年2月上旬決算特別号

特別グラビア 日本映画ベスト・テン:津軽じょんがら節/仁義なき戦い/青幻記/股旅/恍惚の人/四畳半襖の裏張り/戒厳令/仁義なき戦い 代理戦争/男はつらいよ・寅次郎忘れな草/戦争と人間完結篇

1973年10月下旬号

日本映画紹介:仁義なき戦い・代理戦争

2023/12/14

2023/12/14

94点

VOD/Amazonプライム・ビデオ/レンタル/PC 


また観てしまったが、

ネタバレ

やはり滅茶滅茶面白い。話が終わっていないのにこんなことをいうのも何だが、このディスカッションが無茶な暴力描写の合間に執り行われているというのがひじょうに興味深く切ない。ま、ちょっと菅原文太がええかっこしすぎるのが難といえばいえば難だが、まあ仕方なかろう。脚本の笠原和夫がやはり凄すぎて言葉がない。監督の深作欣二も相当いい仕事ではあるが、ただちょっとばかり話が複雑すぎて理解しがたいのも事実であろう。俺がバカであるのはまあ知ってはいるが、ではある。

2023/08/17

2023/08/17

87点

選択しない 


男達のパワーゲーム

様々な組長の思惑が交錯し、そのパワーゲームがめちゃくちゃ面白い。シリーズ中、一番派手なドンパチリがないが一作目と同じくらい見応えがある。特に人間的弱さが出てしまう加藤武がドラマの鍵となる。個人的には成田三樹夫好きなので今作で退場になるのは残念。

2023/07/23

2023/07/23

80点

購入/DVD 


面子が揃った。

深作欣二監督です。広能、武田、松永、江田、槙原、打本と役者が揃いました。姑息な槙原と、弱気な打本が好きです。特にコソコソ話している槙原がイライラするくらい好き。

2023/01/10

2023/01/10

90点

映画館/東京都/新文芸坐 


今観たら、第1作目より好きだ

昨日に引き続き、仁義なき戦いシリーズを鑑賞。本日は、代理戦争と頂上作戦。
※1年くらい前に観た広島死闘編は今回鑑賞を割愛。

久しぶりに観たが、これまで以上に楽しめた。今まで、第1作目が一番好きだったが、歳をとったせいか、昨日観た第1作目より代理戦争のほうが好きだな、って感想。
組織と個人の思いが各自入り乱れ、それそれに駆け引きを繰り返す様子がとても興味深く印象的。

個人的には成田三樹夫のファンなので、殺されたり捕まったりした訳でもないのに、ここで姿を消すのは残念でならない。

2022/04/22

2022/04/23

75点

VOD/NETFLIX 


第二作目の「広島死闘篇」が番外編という感じで、この三作目が実質的に一作目の続編である。
山守(金子信雄)VS打本(加藤武)の抗争を描くもので、両方のバックに広島に勢力を張ろうとする大きな組織がついている。題名とおりの代理戦争という格好だ。
主役は一応、菅原文太なのだが、真の主役は加藤武だ。彼の演技は映画賞をもらっても良いくらい。なんで親分になの?というくらい、気が小さくて、腰抜けぶりを発揮して、山守にコケにされて泣かされるというくらい。加藤武自身が自分に一番近い役柄だったというくらい乗って演じたという。

金子信雄を自ら売り込んで山守の役を得たくらいなので、このふたりのおもしろさが本作を支えたといっても良いくらい。
そしてこのシリーズは焼け跡から這い上がって暴力に満ちた生活を送るやくざを通して、反戦映画という側面がこの三作目で良く出ているものだと思う。

渡瀬恒彦の若いやくざが抗争の果てに惨めに死ぬラストに「戦いがはじまるときに、まず失われるのが若者の命である。そしてそれが報われることがない」というナレーションがある。「報われることがない」、これが強烈なフレーズだ。

よくお国を守るために死んでいった者たちと言って美化する連中がいるが、かれらがそれで報われるのかと言えば、そんなことはない。ひとつしかない命が失われたのだ。靖国に祀られたそれで良いとでも思うのか。お国を守るためもなにも、その代償に失われた命は報われない。また命が合っても、障害者になってしまっては、それもお国を守ったからと納得できることなのか。

ほんとにこのフレーズは強烈だった。そして広島原爆ドームにまだまだ抗争は続く、と被さるのだが、暴力が絶えることのない人間の性を感じさせた。まあ東映としてはまだまだ映画は作るよ、という意思表示になったのだろうけれど。

2022/03/11

2022/03/11

85点

テレビ/有料放送/日本映画専門チャンネル 


テーブルで飲んでいたのはカルピスだよな

シリーズ第3作目も傑作である。前作の千葉真一や北大路欣也が演じた強烈なキャラクターはいないが、金子信雄と加藤武の狸オヤジ組長の下で強面俳優が勢ぞろいで、私は小林旭と成田三樹夫の眼光の鋭さにビビりましたね。
以前のレビューにも書いたが深作監督作品とは相性は良くないのだが、これだけ面白く観たのは笠原脚本の功績が大きいのではないか。(録画鑑賞)