不良街

ふりょうがい|----|----

不良街

レビューの数

4

平均評点

56.6(14人)

観たひと

21

観たいひと

2

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1972
公開年月日 1972/2/22
上映時間 87分
製作会社 東映東京
配給 東映
レイティング
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット
メディアタイプ
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督野田幸男 
脚本松本功 
山本英明 
企画矢部恒 
撮影山沢義一 
美術中村修一郎 
音楽八木正生 
録音広上益弘 
照明川崎保之丞 
編集田中修 
助監督岡本明久 
スチール加藤光男 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演松方弘樹 伊吹信次
谷隼人 小山勇
山城新伍 
有吉ひとみ 森圭子
津々井まり 洋子
水島道太郎 石井徳太郎
安部徹 大柴栄造
関山耕司 鈴村
田辺進三 
植田灯孝 西沢喜三郎
天津敏 岩佐大輔
今井健二 矢倉武久
梅地徳彦 矢倉卓
中田博久 今津
佐藤京一 橋川
高木真二 丸山
久地明 
河合厳三 森昌之助
名和宏 志賀賢一郎
由利徹 
中村是好 東田
小池朝雄 木村刑事
岸本良子 洋菓子店々員
小林稔侍 工事現場の男
谷本小夜子 花売りの小母さん
昌文英 花売りの少女
山科雄資 警官
小林千枝 朱実
高須準之助 ボーイ
菅原文太 杉隆三

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

三年ぶりに東映にカムバックした松方弘樹の主演作。脚本は「セックス喜劇 鼻血ブー」の山本英明と松本功。監督は「不良番長 口から出まかせ」の野田幸男。撮影は「未亡人殺しの帝王」の山沢義一がそれぞれ担当。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

五年前、大柴組の幹部を殺して刑務所入りした伊吹信次が出所した。高層ビルがひしめく新宿の町の変貌に信次は目を見張った。五年の間に暴力団の地図は大きく変り、組も解散し縄張り内にはチンピラがのさばっていた。信次は生きるために自力でのし上っていくより他に方法はなかった。かつての弟分勇に会った信次は、ひとまずその根城に身を置くことにした。信次は、元一家の幹部で、今はカタギとなってスナックを経営している杉や、叔父貴の石井徳太郎から、この世界から足を洗うよう説得されるが、二人の忠告を無視した。数日後、刑務所時代の友達、勝や勇と組んで、急激に男を売りだす信次の前に、父のかたきを討とうとする宏や、大柴組が立ちはだかった。その頃、駅前に建設される名店街の利権をめぐって、政界に幅をきかす志賀と結託した矢倉興業と大柴組が対立していた。これに目をつけた信次は、再建資金をつくるため大柴と手を組んだ。激突する二つの組織の抗争の真ただ中に、出所したばかりの北睦会々長の岩佐が仲裁に入った。情勢が変るにつれ大柴にとって信次は邪魔な存在となり、信次が矢倉の息子卓を人質にしていることをいい事に、矢倉と結託して信次の根城に殴り込んだ。そして、留守を預かる徳太郎と勇が殺された。一隅に安置された勇と徳太郎の遺体を囲んで沈む信次たち。その夜志賀観光会館完成記念パーティー会場に向う三人の姿があった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1972年4月上旬春の特別号

映画批評:不良街

1971年6月下旬号

日本映画紹介:不良街

2020/01/03

2020/01/03

55点

テレビ/有料放送/東映チャンネル 


松方弘樹主演のアウトロー映画。

ネタバレ

松方弘樹の東映復帰作。任侠映画やヤクザ映画も鮮度を失いつつあり「不良番長」のようなアウトロー映画の時代、野田幸男に白羽の矢が立ったと推測される。また映画界がTVに押され勢いを失いつつあった頃でもあり、多分にチープな印象が残る。

安部徹、今井健二、天津敏、名和宏といった強面の悪役俳優が一堂に会し、水島道太郎と谷隼人が、悪役たちの手にかかる。そして松方、山城新伍、菅原文太が殴り込みをかけるというクライマックス。が、パターンを越えるような何かは特にない。

2017/03/22

2017/04/18

30点

映画館/東京都/新文芸坐 


細かな描写が粗雑極まりない

新文芸坐の松方弘樹追悼特集、初めて観た「不良街」は、松方が安部徹とその子分・植田灯孝に斬り込み植田を殺して刑務所に入っていた5年の間に、縄張の新宿は安部の組と関西から来た今井健二の組に牛耳られている中、松方は弟分の谷隼人や刑務所仲間の山城新伍と暴れ回る話ですが、話の中心線がブレまくり、取り散らかった凡作です。
「不良街」は細かな描写が粗雑極まりなく、例えば、松方弘樹らが今井健二を脅すため今井の息子を誘拐しようとして、松方の弟分である谷隼人が彼女・津々井まりと今井宅に行く場面、谷はいきなり彼女とイチャつき始め、そこに都合よく今井の息子のサッカーボールが転がってきて誘拐に成功するのですが、イチャつく必要は全くないのであり、無駄な場面だったと思うばかりです。
また、今井健二の組はキックボクシングジムをやっている設定なので事務所にリングがあるのですが、その事務所を舞台に松方、安部徹、今井の親分である天津敏らが一堂に会する場面で、なぜか主要人物らが次々とリングに上がって芝居するのですが、リングに上がる必要は全くないのであり、バカに見えるばかりです。
「不良街」の脚本は、東映大泉で数多くのコンビ作がある松本功と山本英明ですが、深作と組んだ映画では見事な仕事をする彼らが、こんな粗雑なホンを書くとは思えず、演出の野田幸男がこねくり回したのではないかと想像します。
この映画は、松方弘樹が大映へのレンタル移籍を終えて東映にカムバックした最初の主演作で、さぞや気合を入れて撮影に臨んだのだろうと推察しますが、こんな脚本では出鼻をくじかれたのではないでしょうか。

2017/03/22

2017/03/22

60点

映画館/東京都/新文芸坐 


新宿の雑多な空気感が良い

新宿を舞台に、5年ぶりに出所してきたヤクザの伊吹と彼の周囲の仲間やシンパ。
伊吹の不在期間にのしてきた関西の勢力と実業を隠れ蓑に利権を狙う新興組織。
よくあるヤクザ同士の抗争のパターンをなぞったような展開で、そつがない進行である。
伊吹を演じる松方弘樹と仲間の山城新伍たち、そして菅原文太などの比較した上での善人ヤクザグループは狂言回し的にユーモラスな演技で、新宿の街にうまく溶け込まそうとしているようにも思える。

新宿の街頭でのゲリラロケが随所に用いられ、撮影を見やる一般人も当たり前のシーンの一部として溶け込んでいて、新宿騒乱事件からは3年余経過してはいるが、まだ熱い空気感が残っているようでもある。

1975/05/22

2013/07/16

60点

映画館/高知県 


野田幸男

1975年5月22日に鑑賞。高知・東映にて。3本立て。同時上映は「網走番外地・荒野の対決」(1966)と「ヤコペッティの世界女・女・女物語」。

松方弘樹の主演である。