大阪の生野区(だと思う)で暮らす韓国人の女子高生と、日本人の若者が付き合う。日本人の若者は彼女に結婚して日本人に帰化してくれと頼むが(彼はそれが彼女への愛に満ちた告白だと信じ切っている)、彼女からはにべもなく断られる。彼女は朝鮮人としての誇りを持ち、朝鮮人であることを止めようとは思わない。彼女は潤子という日本語でなく、潤(ユンジャ)と呼ぶように主張するのだ。
終盤、日本人のチンピラに絡まれて、殴られ蹴られても、彼女はこれまで朝鮮人が受けてきた暴力に比べれば、こんなものは何でもないと言い放つのだ。すごい。
中盤では、井川比佐志の父親が、日本人の恋人が言う「日本語がうまいですね」という言葉に反応して、彼を殴ったうえで、「なぜ俺が日本がうまいか、お前の親父に聞いてみろ」と言う。同じような言葉は、「パッチギ!」にもあったな。
最後の別れのシーンでも、彼女はチマチョゴリを着て、新幹線のホームに立つ。堂々と街を歩いていく彼女はとても美しい。