転校生

てんこうせい|Sayonara, Me|Sayonara, Me

転校生

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レビューの数

52

平均評点

80.0(355人)

観たひと

561

観たいひと

34

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル ドラマ
製作国 日本
製作年 1982
公開年月日 1982/4/17
上映時間 112分
製作会社 日本テレビ放送網株式会社=株式会社ATG
配給 松竹
レイティング 一般映画
カラー カラー/ビスタ
アスペクト比 アメリカンビスタ(1:1.85)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督大林宣彦 
脚本剣持亘 
原作山中恒 
製作佐々木史朗 
プロデューサー森岡道夫 
大林恭子 
多賀祥介 
撮影阪本善尚 
8ミリ撮影大林千茱萸 
美術薩谷和夫 
録音稲村和己 
音響林昌平 
照明渡辺昭夫 
編集P・S・Cエディティングルーム 
助監督内藤忠司 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

出演尾美としのり 斉藤一夫
小林聡美 斉藤一美
佐藤允 一夫の父・明夫
樹木希林 一夫の母・直子
宍戸錠 一美の父・孝造
入江若葉 一美の母・千恵
中川勝彦 一美の兄・良行
井上浩一 一美の兄・次郎
岩本宗規 金子正昭
大山大介 佐久井健治
斎藤孝弘 福田静男
柿崎澄子 川原敬子
山中康仁 山本弘
林優枝 吉野アケミ
早乙女朋子 女子学生
秋田真貴 女子学生
石橋小百合 女子学生
伊藤美穂子 女子学生
加藤春哉 校長
鴨志田和夫 チンピラ
鶴田忍 団体客の幹事
人見きよし 旅館の番頭
志穂美悦子 大野光子

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

“男の子と女の子の体が入れ替わってしまった”思春期の中学生の男女を描いた青春映画。原作は山中恒の『おれがあいつであいつがおれで』(旺文社刊)、脚本は「ゴキブリ刑事」の剣持亘、監督は「ねらわれた学園(1981)」の大林宣彦、撮影は「霧のマンハッタン」の阪本善尚がそれぞれ担当。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

広島県・尾道市。斉藤一夫は8ミリ好きの中学三年生で、悪友たちと女子更衣室をのぞいたり悪ガキぶりを発揮するごく普通の少年である。そんな彼のクラスにある日、斉藤一美という、ちょっとキュートな少女が転校して来た。一美が大野先生に紹介された途端、一夫を見て叫んだ「もしかしてあなた一緒に幼稚園に行っていたデベソの一夫ちゃんじゃない?」二人は幼馴染みだったのだ。久しぶりに一夫と再会した一美は大喜びだが、子供の頃の自分の恥部を知られている一夫にとっては大迷惑。その日の帰り道、神社の階段の上で、一夫はつきまとう一美めがけてコーラの空缶を蹴飛ばした。驚いた一美は階段から落ちそうになり、一夫は押さえようと抱きつくが、二人はそのままころげ落ちた……。しばらくたって二人は意識をとり戻し、それぞれの家に帰るのだが、二人の体が入れ替っていることに気がつき、愕然とする。男の子の体になってしまった一美は泣き出すが、とりあえず、お互いの家族、友人の中で生活することにした。突然、男っぽくなった一美や、逆に女っぽくなった一夫にそれぞれの家族は戸惑うが、まさか入れ替っているなどとは考えてもみない。学校でも一夫が突然勉強ができるようになって周囲が驚くのだが、悪友たちがオカマっぽくなった一夫をからかうと、一美が怒って連中をのしてしまうのだ。そんなある日、一美はボーイフレンドの弘と会うことになった。一夫は一美を演じているうちに弘をからかったため、一美を怒らせてしまう。やがて、一夫が父の転勤で横浜に引っ越すことになった。いつまでたっても元に戻らぬ二人は、絶望的になっていき、特に一美は自殺を考えるまで追い込まれてしまう。が、一方で、互いの体に嫌悪感さえ覚えながらも、徐々に異性としての愛情が芽生えていく。一夫の引っ越しが間近に迫ったある日、あの神社の階段の上で、二人はふとしたハズミで再び転げ落ちてしまった……。気がついてみると、二人は元の一夫と一美に戻っていた。「オレ一美が大好きだ」「この世の中で誰よりも一夫君が好き」泣きながら抱き合う二人。数日後。引っ越し荷物を積んだコンテナ・トラックに一夫と両親が乗り、一美が見送りに来ている。動き出したトラックの助手席から、追って来る一美を8ミリで撮る一夫。「サヨナラ、オレ」「サヨナラ、あたし!」。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2019年1月上旬特別号

巻頭特集 キネマ旬報創刊100年特別企画 第4弾 1980年代日本映画ベスト・テン:ベスト15グラビア解説

1982年5月下旬号

日本映画紹介:転校生

1982年5月上旬号

日本映画批評:転校生

1982年4月下旬号

グラビア:転校生

特集 転校生:座談会 大林宣彦/小林聡美/尾美としのり/宇田川幸洋

特集 転校生:監督について

特集 転校生:作品批評

特集 転校生:脚本 転校生

1982年3月上旬号

グラビア:転校生

1982年1月下旬号

キネ旬試写室:転校生

2020/06/28

2020/06/28

85点

テレビ/有料放送/日本映画専門チャンネル 


俺があいつで、あいつが俺で

ひょっとしたことから体はそのままで心が入れ替わってしまった男女の物語。
いろいろなSFを見てきたが、この映画はこれがSFであると主張したSFでは無い。そもそもこの映画をSFと言っていいかどうかも疑問だが、シチュエーションとしては立派なSFである。
よく描けているのは男女の肉体の違いをうまく取り入れていることである。男が女になり、女が男になるわけだから、当然肉体の違いや感じ方の違いが出てくる。それを主演の二人、尾美としのりと小林聡美がよく演じている。男になった小林は男っぽく、女になった尾美は女っぽく演じている。
わずか17才でおっぱい丸出しの体当たり演技も評価したい。
アクション俳優の佐藤充と宍戸錠がお父さん役で出いるのも珍しい。

1980年代

2020/05/06

100点

映画館 


青春映画の傑作

欠点もある映画ですが、それもふくめて青春映画の傑作だと思います。大林監督は特撮を使ったりすることがあったりするのですが、この映画はしっかり腰を据えてありのままの尾道を正攻法で撮影しました。登場人物の尾美としのりは監督自身であるような気がします。三十回ぐらい観て、尾道にも行きました。もう一度観たいと思うのですが、レンタル店においていないので、観られないので残念です。

2020/04/12

2020/04/12

98点

購入/DVD 


いつ見ても新鮮

いつ見ても新鮮です。商業映画を撮るようになった大林監督が自分の撮りたい映画を撮り始めた最初の一本。監督自身のカメオ出演もなかった。尾道の風景に魅せられ行ってみたりもしました。「ハウス」から「ねらわれた学園」までのいかにもといったオプティカル効果から一転し、作品の内容にみあった手法、8㎜フィルムの鮮明ではない映像の使用、モノクロームとカラーの使い分けなんかグッときます。佐藤允も宍戸錠も樹木希林もまだまだ若々しかった。シナリオというか人物設定は単純化されていたことは少し残念だった。また本来活発で明るい一美が入れ替わった後になよなよしてしまう部分に関してはもっと明るくしてほしかったけど、話の流れを円滑にするには致し方なかったのかな。何回観ても最後の「さよならわたし」では涙がこみ上げてきちゃいますね。

2019/10/28

60点

選択しない 


小林聡美でなければ

順番としては「時をかける少女」よりも前の作品であるが、自分としては「時をかける少女」の方を先に見たので、その感動があまりにも大きかったせいか、残念ながらこちらの印象が非常に薄い。それと主人公が小林聡美と言う点が、個人的にはちょっと違和感がある。というか、どちらかというと苦手なタイプなので、その感情が評価を左右してしまったのかもしれない。
ただ、この奇想天外なストーリーを書いた山中亘については大変評価したい。この作家は「さびしんぼう」も書いていた作家でしたね。

2019/09/15

2019/09/16

75点

テレビ/無料放送/NHK BSプレミアム 


大林監督の原点

2012/2/26 BSプレミアムで放送の「山田洋次監督の選んだ日本の名作100本」の録画を再度見る。尾道を舞台の大林監督の原点となる映画。尾道の象徴である、坂道・島々とともに暮らす人々。しまなみ海道ができるまでは、船でよく通った尾道は懐かしい。古い尾道駅と商店街。映画は階段から転げ落ちた男女の体と心が入れ替わってしまうと言うドラマだが、二人の主役 尾身としのりと小林聡美の演技力につきる。二人とも1965年生まれでまさに同級生。息の合った演技でした。花も恥じらう年齢時に何度も胸をさらした、小林聡美さんよくやった。

2019/05/30

2019/06/03

80点

選択しない 


坂の街、尾道にて転がる二人

ネタバレ

 男女入れ替わりモノの元祖的映画。今回2007年のリメイク版を見たついでに、振り返る形で見てみた。本当に久しぶりなので新鮮な気持ちで見ることができた。
 やはりオリジナル版はノスタルジックな雰囲気が強く感じられていいですね。それにはやはり背景となる尾道の街の佇まいが大きく預かっていると思う。リメイク版の長野も悪くはないのだけど、海辺という設定と、入り組んだ狭い路地や坂道などが画面に変化や角度をつけてくれている。リメイク版ではそれができない代わりにカメラに角度を持たせていたが、尾道ではそんな必要もない。
 この古い街並みとモノクロではじまる映像がいやが上にもノスタルジー色を醸し出す。
 一夫の身体を借りることになった一美が、それまで以上に乙女チックになってしまっているように見えてしまうのはリメイク版も同じだ。だからよけいに男優のオカマ風演技が笑いを呼ぶことになる。
 セクシャリティのやりとりは本作の方がよりストレートで露骨、刺激的だったかもしれない。生理や性器についてのやりとりにはジュブナイルものらしい微笑ましさと同時に危うさも同居している。こういった描写はやはり本作の方が強烈だ。それには一美を演じた小林聡美の思いっきりのよい演技が貢献しているのは間違いないだろう。
 終盤に暗い影が兆すリメイク版も切ない後味を残すけれど、あれはジュブナイルものとは違う方向性を持つものだった。
 引っ越して行く一夫(尾身としのり)の乗ったトラックを「さよなら私」と追う一美、「さよならオレ」と振り返る一夫、というラストシーンが映画的感興を大いに盛り上げてくれるし、そこには青春映画のラストに相応しい甘酸っぱさに溢れていた。