気狂いピエロ

きちがいぴえろきぐるいぴえろ|Pierrot Le Fou|Pierrot the Madman

気狂いピエロ

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レビューの数

66

平均評点

74.0(425人)

観たひと

747

観たいひと

122

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基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル サスペンス・ミステリー
製作国 フランス
製作年 1965
公開年月日 1967/7/7
上映時間 111分
製作会社 フェリックス・フィルム
配給 日本ヘラルド映画
レイティング 一般映画
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

アメリカの小説家ライオネル・ホワイトの『十一時の悪魔』をもとに「軽蔑」のジャン・リュック・ゴダールが監督した。撮影は「二人の殺し屋」のラウール・クタール、音楽はアントワーヌ・デュアメルが担当。出演は「カトマンズの男」のジャン・ポール・ベルモンド、「スタンダールの恋愛論」のアンナ・カリーナのほかグラジェラ・ガルバーニ、レイモン・ドボスなど。日本初公開1967年7月7日(配給:日本ヘラルド映画)。デジタルリマスター版2016年7月23日公開(配給:オンリー・ハーツ)。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

フェルディナン(J・P・ベルモンド)は通称“気狂いピエロ”と呼ばれるカッコいい、愛すべき、反面また憂愁にみちた男である。彼は金持の妻に退屈し、無為な都会生活を逃げだしたい衝動にかられていた。そんなある夜彼はパーティで昔馴染の女性マリアンヌ(A・カリーナ)に出会い、一夜をともにした。翌朝、目覚めた彼は彼女の部屋に、首に鋏を突きたてられて死んでいる見知らぬ男の死体を見つけ驚いた。だがマリアンヌは一向に気にする様子がなく、口笛を吹きながら朝食をつくるのだった。面倒な事件であることは確かである。「わけはあとで話すから」と、彼女に手をとられた時フェルディナンはごく自然に彼女と行動を共にし、パリを逃げ出す決心をした。彼は昔よりも一層魅力的になったマリアンヌを愛しはじめていたし、愚劣な生活から抜け出せるチャンスと考えたのだ。フェルディナンはマンガ“ピエ・ニクレ”を持ち、マリアンヌは銃を持ち、着のみ着のままに彼女の兄がいるという南仏へ向けて、出発した。それは金のない、やぶれかぶれの強盗行脚で、ギャング団の争いに捲き込まれたりしたが、ふたりにとっては素晴らしい旅であった。フェルディナンの顔は底抜けに明るく、飄々とおどけてさえしていた。ある海岸ではロビンソン・クルーソーのような自給自足の生活を送っていたが、深い充実感を味わうフェルディナンと違って、マリアンヌは嫌気がさして来た。そして街に来た時、彼女は奇妙な小人を鋏で刺し殺すと、煙のように消えた。するとフェルディナンはその小人の仲間と思われるギャングに捕われ彼女の居所を言えと拷問された。マリアンヌが殺人を犯し五万ドル持ち逃げしたというのだ。居所を知らない彼は解放されて、マリアンヌを探し歩いた。やっと探しあててみると彼女は密輸団のボスと関係を結んでいた。この彼女の裏切りはフェルディナンを深い絶望に突き落した。彼はふたりのいる島へ行くと拳銃で撃ち殺してしまった。間もなく青い海をのぞむ岩壁から、フェルディナンがダイナマイト自殺をとげた白い煙が見えた。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

キネマ旬報増刊 大人のシネマ・ライフ 2016Summer→Autumn

スクリーンの中の女優とともに:「気狂いピエロ」移り気な、天衣無縫の魅力―アンナ・カリーナ

1998年10月上旬号

COMING SOON【新作紹介】:気狂いピエロ

1967年7月下旬号

特集 ゴダール映画の真実:にせもの《気狂いピエロ》

外国映画批評:気狂いピエロ

1967年3月下旬号

新作グラビア:気狂いピエロ

外国映画紹介:気狂いピエロ

2021/01/23

2021/01/24

70点

VOD/U-NEXT/レンタル/PC 
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未だ現役!のゴダール

「勝手にしやがれ」で時代の申し子となったゴダールの8作目です。最高傑作等名作の誉れ高い作品で有名です。これ以降、時代の変遷があり、ミシェル・ルグランやアンナ・カリーナ等当時の仲間も亡くなりましたが、88才になっても’19年に「イメージの本」を撮りました。未だ現役の秘密を探ろうと、難解を承知で観てみました。

 この作品は、ストーリーよりも、ベルモンドやカリーナの会話で動いていきます。その言葉の量は多く、なかなかついていけません。予想はつきますが、最後は二人とも死にます。理解には程遠いですが、退屈はしませんでした。

 二人が出会う前、パーティでサミュエル・フラーという映画監督が言います。「映画は戦場のようなものであり、愛であり、憎しみであり、アクションであり、暴力であり、死である。そして、感動である。」ベルモンドは、この言葉に退屈な日常とは違うものを感じたことでしょう。

 逃避行の二人が川辺の家で生活を始め、向き合うところ。
 「あなたは、言葉で語りかけ、私は感情で見つめてる。」
 「君との会話は不可能だ。感情のみで思想がない。」
 「感情には思想も含まれるわ。」
 「自分が好きな事、望むことを言い合おう。」
 「お花・動物・空の青さ・音楽の響き・・・全部よ。」
 「野心・希望・モノの動き・偶然の出来事・・・全部さ。」
この男と女は、結局分かり合えないということでしょう。

 この作品には、不思議な魅力はありますが、感動を見出すことはできませんでした。また、ここから半世紀を超えて活躍する何かも見つけることはできませんでした。機会があれば、ゴダールの別な作品に挑戦します。

2021/01/24

2021/01/24

39点

選択しない 
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何者

女に振られ続けるという才能。

2020/09/29

2020/09/29

79点

レンタル/東京都/ゲオ/ゲオ東村山久米川店/DVD 
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“永遠”が見つかった

ネタバレ

 最初からそういうものだと思っていたので、以前観た時よりも、文学と絵画と音楽や詩の洪水に翻弄されず、最後まで観ることができた。 

 尻に敷かれている結婚生活から、恋人と逃避して逃げ回るピエロ(ジャン=ポール・ベルモンド)はどうしようもない男で、逃避行も自然の中での自給自足や本を読む生活の模索が心地よいが、恋人のマリアンヌ(アンナ・カリーナ)とはどうしても理解しあえないのがもどかしく、切なく、悲しげだった。

 そして、マリアンヌに裏切られ、最後には彼女を殺して自爆し、区切りになるが、アルチュール・ランボーの“永遠が見つかった”という詩が流れ、終わる。

 ただの破滅だけでなく、こちらに“永遠に”記憶に残して終わるのは、同じゴダールの「勝手にしやがれ」とも違った意味で洗練されているように思う。ピエロのジャン=ポール・ベルモンドも今度は鬱々とした雰囲気が良かった。

 青と赤と黄色の原色に彩られた画面も印象的だったし、ゴダールと離婚した直後なんだけれどもアンナ・カリーナも美しかった。

 この軽快なテンポと衝撃が良さだろうと思った。 

2020/09/07

93点

購入/DVD 
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現実的で超現実的、恐ろしくて滑稽

ネタバレ

ゴダールの作品はいずれも難解なものが多いが、哲学的な要素とストーリーの面白さ、そして登場人物の魅力とのバランスが一番取れているのがこの映画だと思う。
支離滅裂なようでいて、ダイナミックな展開と台詞の言い回しの面白さについつい引き込まれてしまう。
アメリカへの強い不信感とそれに追従する現フランス政府への不満、そして何よりベトナム戦争に対する強い批判的なメッセージの込められた作品でもあると思った。
フェルディナンとマリアンヌの逃避行は永遠を望むようでいて、とても刹那的だ。
いつ壊れるかもしれない危険な綱渡りのような関係。
「人生が物語と違うのは悲しいわ。明確で論理的で整ったものであってほしい」「明日のない、ただの愛」「行こう、若さは旅から」「人生は悲しいが美しい」
単語の羅列のような会話の中に、心に引っかかる名台詞が散りばめられているのもこの作品の魅力。
自由な生き方に満足しているフェルディナンに対して、今の生活に味気なさを感じていくマリアンヌ。
マリアンヌのカメラに向かって時たま見せる媚びたような目付き、フェルディナンがマリアンヌに見せる少年のようなあどけなさを感じさせる表情も印象的だ。
やがてマリアンヌはフェルディナンを裏切り去っていく。実は人殺しをするのはいつもマリアンヌで、フェルディナンはそれに巻き込まれているに過ぎない。
強かで抜け目ないマリアンヌに対して、フェルディナンはあまりにも単純すぎた。
「優しくて残酷、現実的で超現実的、恐ろしくて滑稽、夜のようで昼のよう、普通で異常、ハンサム、気狂いピエロ!」
ボートでマリアンヌと逃げる彼の兄を追いかけるフェルディナンは、二人を銃で撃ち殺す。
彼は顔面を青い塗料で塗りたくり、顔にダイナマイトを巻き付け火をつける。途中でこんな死に方はあまりに馬鹿げていると火を消そうとするが、間に合わずに爆死してしまう。何とも様にならない最後だが、却ってそれがピエロらしい。
毎回マリアンヌが「ピエロ」と呼ぶ度に、「俺はフェルディナンだ」と訂正するのもおかしかった。
時にミュージカル風になったり、突如観客に語りかけたりと、ゴダールの遊び心の詰まった作品でもある。
二人がすれ違う車越しにキスをするシーンに、ランボーの「見つけた、何を?永遠を」の詩で終わるラストはあまりにも有名。

2020/07/28

2020/07/29

71点

購入/DVD 
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ヌーヴェル・ヴァーグの集大成。

ジャン=リュック・ゴダール監督による、退廃・逃避行日記・ロードムービー。
🎆🎆✂️・・・🗽🚗⛽・・・🖼️📚🦊・・・⛴️🛀・・・🔫🧨💥
退屈な毎日をおくるフェルディナン(ジヤン=ポール・ベルモンド)は5年ぶりに再会したマリアンヌ(アンナ・カリーナ)と一夜を過ごし・・・翌朝、彼は目覚めるとハサミを突き立てた死体を目にする・・・。

(ストーリーが難解というよりは、抽象的表現映像の羅列。よって観た人の評価がわかれる映画とおもう。)
(フランスの1950年代末~流行ったヌーヴェル・ヴァーグ(新しい波)は、若手監督による、即興演出、ロケ中心、同時録音、などの特徴をもつ。本作は、ゴダールが芸術作品をオマージュしたヌーヴェル・ヴァーグの末期傑作。)

2020/05/24

2020/05/25

68点

その他/宇都宮図書館 
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ゴダールだが

ヌーヴェルヴァーグの一人で、まだ現役で映画に新しい手法を工夫しているゴダール。学生時代は、このような映画にかぶれて見ていたが、やっぱり難しい。最初の「勝手にしやがれ」はわかりやすかったが、本映画は今見ると苦手。皆さん、ゴダールの一番という方が多いですが。ただ映像はきれい。ゴダールがゴッホにあこがれていたなどと言う情報はないが、後半に南フランスの屋内に飾られていた花瓶のヒマワリは、まさにゴッホのヒマワリとそっくりでした。