気狂いピエロ

きちがいぴえろきぐるいぴえろ|Pierrot Le Fou|Pierrot the Madman

気狂いピエロ

amazon
レビューの数

84

平均評点

73.8(500人)

観たひと

832

観たいひと

124

  • KINENOTE Selection映画館で観る

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル サスペンス・ミステリー
製作国 フランス
製作年 1965
公開年月日 1967/7/7
上映時間 111分
製作会社 フェリックス・フィルム
配給 日本ヘラルド映画
レイティング 一般映画
カラー カラー/シネスコ
アスペクト比 シネマ・スコープ(1:2.35)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

アメリカの小説家ライオネル・ホワイトの『十一時の悪魔』をもとに「軽蔑」のジャン・リュック・ゴダールが監督した。撮影は「二人の殺し屋」のラウール・クタール、音楽はアントワーヌ・デュアメルが担当。出演は「カトマンズの男」のジャン・ポール・ベルモンド、「スタンダールの恋愛論」のアンナ・カリーナのほかグラジェラ・ガルバーニ、レイモン・ドボスなど。日本初公開1967年7月7日(配給:日本ヘラルド映画)。デジタルリマスター版2016年7月23日公開(配給:オンリー・ハーツ)。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

フェルディナン(J・P・ベルモンド)は通称“気狂いピエロ”と呼ばれるカッコいい、愛すべき、反面また憂愁にみちた男である。彼は金持の妻に退屈し、無為な都会生活を逃げだしたい衝動にかられていた。そんなある夜彼はパーティで昔馴染の女性マリアンヌ(A・カリーナ)に出会い、一夜をともにした。翌朝、目覚めた彼は彼女の部屋に、首に鋏を突きたてられて死んでいる見知らぬ男の死体を見つけ驚いた。だがマリアンヌは一向に気にする様子がなく、口笛を吹きながら朝食をつくるのだった。面倒な事件であることは確かである。「わけはあとで話すから」と、彼女に手をとられた時フェルディナンはごく自然に彼女と行動を共にし、パリを逃げ出す決心をした。彼は昔よりも一層魅力的になったマリアンヌを愛しはじめていたし、愚劣な生活から抜け出せるチャンスと考えたのだ。フェルディナンはマンガ“ピエ・ニクレ”を持ち、マリアンヌは銃を持ち、着のみ着のままに彼女の兄がいるという南仏へ向けて、出発した。それは金のない、やぶれかぶれの強盗行脚で、ギャング団の争いに捲き込まれたりしたが、ふたりにとっては素晴らしい旅であった。フェルディナンの顔は底抜けに明るく、飄々とおどけてさえしていた。ある海岸ではロビンソン・クルーソーのような自給自足の生活を送っていたが、深い充実感を味わうフェルディナンと違って、マリアンヌは嫌気がさして来た。そして街に来た時、彼女は奇妙な小人を鋏で刺し殺すと、煙のように消えた。するとフェルディナンはその小人の仲間と思われるギャングに捕われ彼女の居所を言えと拷問された。マリアンヌが殺人を犯し五万ドル持ち逃げしたというのだ。居所を知らない彼は解放されて、マリアンヌを探し歩いた。やっと探しあててみると彼女は密輸団のボスと関係を結んでいた。この彼女の裏切りはフェルディナンを深い絶望に突き落した。彼はふたりのいる島へ行くと拳銃で撃ち殺してしまった。間もなく青い海をのぞむ岩壁から、フェルディナンがダイナマイト自殺をとげた白い煙が見えた。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2022年4月下旬号

「勝手にしやがれ」4Kレストア版/「気狂いピエロ」2Kレストア版:「勝手にしやがれ」論

「勝手にしやがれ」4Kレストア版/「気狂いピエロ」2Kレストア版:「気狂いピエロ」論

「勝手にしやがれ」4Kレストア版/「気狂いピエロ」2Kレストア版:「気狂いピエロ」原作小説について

「勝手にしやがれ」4Kレストア版/「気狂いピエロ」2Kレストア版:ウェブ時代のJLGの肖像

UPCOMING 新作紹介:「気狂いピエロ」

キネマ旬報増刊 大人のシネマ・ライフ 2016Summer→Autumn

スクリーンの中の女優とともに:「気狂いピエロ」移り気な、天衣無縫の魅力―アンナ・カリーナ

1998年10月上旬号

COMING SOON【新作紹介】:気狂いピエロ

1967年7月下旬号

特集 ゴダール映画の真実:にせもの《気狂いピエロ》

外国映画批評:気狂いピエロ

1967年3月下旬号

新作グラビア:気狂いピエロ

外国映画紹介:気狂いピエロ

2022/09/26

2022/09/26

70点

テレビ/有料放送/ザ・シネマ 


学生時代以来の再見。
たぶん早稲田松竹で「勝手にしやがれ」との二本立て。
ダイナマイト爆発シーンは記憶にあるが、再見してもやはり難解で過激で革新的なゴダール。
シュールかつ悲恋の物語。
ゴダール監督の訃報を聞いて、「顔たち、ところどころ」でゴダール監督に約束をすっぽかされて泣くアニエス・ヴァルダを思い出した。
合掌。

2022/09/20

2022/09/20

55点

購入/DVD 
字幕


追悼ジャン=リュック•ゴダール

正直内容は理解出来なかった。特典映像で長編の解説が有るので余裕のある時じっくり見てみよう❗「勝手にしやがれ」DVDは中身が空っぽ。「ベニスに死す」もそう、買い直すにも高いです!

2022/08/28

2022/09/04

70点

テレビ/有料放送/ムービープラス 


50年ぶりに観た

カメラに向かって話かけたり、観客に合図したりした事しか覚えていなかった。当時かなりの衝撃を受けた記憶があるが今観ると刺激的な見せ方が新鮮で興奮していたのがよみがえった。ベルモンドとアンナカレーナのやり取りが破天荒でストーリーがわからなかった。今後原作本を読むことにしました。

2022/06/23

2022/06/23

75点

映画館/福岡県/KBCシネマ 
字幕


「山椒太夫」へのオマージュ

ずっと本作のタイトルを“きぐるいピエロ”と読んでいた。しかし映画館のスタッフさんによる館内放送は“きちがいピエロ”と言っていた。後者は間違いなくマスメディアでは放送禁止用語。1967年の初公開当時は問題なかったと言うことだろうが、2022年の今では口にするのははばかられる。今更変更するなんて出来ないだろうからやはり“きちがいピエロ”のままでいくしかないのか?

ゴダールの作品は今まで数本見ている程度。マイベストは「はなればなれに」。
確かレーザーディスクで「女と男のいる舗道」を持っているが一度見ただけなので内容は失念している。とりたててゴダールファンではないが本作はずっと気になる存在だった。さて見終わっての第一印象はベルモンドのキャラクターが「勝手にしやがれ」で本人が演じた人物と酷似していた事。短絡的、刹那的、享楽的。頭に浮かぶワードはこんなところ。愛する妻を捨て危険な右翼思想の組織と関わりを持つマリアンヌと逃避行を続けるベルモンドの姿は「勝手にしやがれ」の主人公をアップグレードしていた印象。アンモラルとでも形容したら良いのだろうか殺人も強盗も日常の些事として受け止められていた。観客に向かってベルモンドがセリフを投げかけたのも「勝手にしやがれ」と同じ手法だし、車が重要なアイテムであるところも初期のゴダール作品の特徴だった。

見る前からラストシーンの情報だけは記憶していた。ゴダールが敬愛する溝口健二の代表作「山椒太夫」へのオマージュである。ダイナマイトを頭部に巻き付けた主人公が自爆したあとカメラはゆっくりと断崖から大海原へと横移動のパンになる。この大海原へのパンが「山椒太夫」と同じであった。ストーリーを語るよりは監督のセンスに刮目することが理想的な観賞方法ではないだろうか。



2022/06/08

2022/06/08

75点

選択しない 


難解、分かりづらさの中にある良さ、メタファー

詩的な男、直感、ロマンチスト
綺麗な女、感覚

詩的な空想な男の生き方に対する女の「ただ生きていたい」という言葉、そっち?いや、どちらの「生きる」も正しい、いや正しいもクソもない、それぞれの「生きる」があるだけ。けど「自分の生きる」を他人にも当てはめがち(これも納得、自分の中の生きるは、自分の生きる、しか存在しない)
この認識の差がある以上、争いがなくなることはない

自然と人間、海で寝る、森を歩く、歌いながら
鳥や動物を飼う
自給自足の生活

カニエのflushing light冒頭
She doesn’t believe in shooting star,but believe in shoes and car.

を思い出した。普遍?人間の心理、倫理的なもの

ラストシーンの解釈
「気狂いピエロ」というタイトルも踏まえて考えてみる、ラストシーンの男をみて、「みんなは男を気狂いピエロだと思うだろう」という俯瞰視点を持ってみる、と何か見えてくる気が

男は「気狂い」とされてしまう。ほんとにそうかな、彼は詩的で、自給自足なにもない生活にも満足する、地球に生きる人間としてその生きる根っこを地球や海や風に見ていた。それだけ情感深い人間だろう

その彼が、愛した彼女に裏切られ、他の男に気移りされ、ついには自らの手で殺してしまった

かれはほんとうに気狂いだっただろうか
「彼の世界」では「彼の生きる」では、彼女がいない世界はとてもじゃないけど、その状態を維持できなかった。

それがラストシーンの男の行動ではないか
彼は気狂いではない、「他人の生きる」をしらず「自分の生きる」をのみ「この世界の生きる」だと思い混んでしまっている人たちによって「気狂い」にされるだけかも

2022/06/01

2022/06/02

95点

映画館/兵庫県/シネ・リーブル神戸 
字幕


蘇った瑞々しい色彩

2Kレストアによって蘇った瑞々しい色彩が鮮烈な赤を際立たせ、ゴダールが創り出した奔放に飛び跳ねる映像の中で時を超えて活き活きと輝く2人を見ているだけで至福の時を味わった。”何だかわからないがいつまでも見ていたい”という初見の時の感想が今でも当てはまるし、ラストの爆発も含めて新鮮さを少しも失っていない。