アルファヴィル

あるふぁびる|Alphaville|Alphaville

アルファヴィル

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レビューの数

35

平均評点

68.3(148人)

観たひと

271

観たいひと

44

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル SF
製作国 フランス イタリア
製作年 1965
公開年月日 1970/5/30
上映時間 99分
製作会社 ショミアーヌ・プロ=フィルム・ストゥディオス
配給 ATG
レイティング 一般映画
カラー モノクロ/スタンダード
アスペクト比 スタンダード(1:1.37)
上映フォーマット 35mm
メディアタイプ フィルム
音声 モノラル

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

「実験的、芸術的、冒険的、半SF」とゴダール自身が名付けた、SFによる文明批評映画。監督・脚本・脚色・台詞は「ウィークエンド(1967)」のジャン・リュック・ゴダール、撮影は「ウィークエンド(1967)」のラウール・クタール、音楽はポール・ミスラキ、録音はルネ・ルヴェール、編集はアニエス・ギュモがそれぞれ担当。出演は「左利きのレミー」のエディ・コンスタンティーヌ、「ジュスチーヌ」のアンナ・カリーナ、「トプカピ」のエイキム・タミロフ、他にハワード・ヴェルノン、クリスタ・ラングなど。一九六五年ベルリン映画祭グランプリ、同年トリエスタSF映画祭グランプリ受賞作品。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

一九八四年のある晩、左利きの探偵レミー・コーション(E・コンスタンチーヌ)は、地球(外界)から九〇〇〇キロはなれた星雲都市アルファヴィルに到着した。彼の任務はブラウン教授(H・ヴェルノン)を救い出すか、不可能ならば殺すことと、先に派遣されて消息を絶ったアンリ(A・タミロフ)の行方を探索することだった。ホテルにつくや、レミーは誘惑婦(C・ラング)の誘いを受けめんくらってしまった。こればかりではなく、この都市はどこかおかしかった。新聞も雑誌もなく、人々はアルファー60という電子指令機の命令のままに動いていた。やがて、彼の前に教授の娘ナターシャ(A・カリーナ)が接待係として現われた。彼女はしきりに外界の話に興味を示すのだった。その後、レミーは苦労をしてアンリを探しあてたが、彼はアルファー60の洗脳的拷問によって廃人同様の姿になっていた。その彼が息を引きとる直前、アルファビルは思考構造が全く符号化された人間の住む世界で、アルファー60の目標は完全なる技術社会であることをレミーに告げた。ナターシャに案内されたレミーは、ブラウン教授が祭司を務める公開死刑を見学した。これは、論理を尊重せず感情を抱いた人間たちを殺すショーであった。レミーはそこで教授にインタビューを申し込もうとしたが、その為に逮捕されアルファー60の訊問をうけた。アルファビルはブラウン教授一派の力で急速な発展をみせたが、彼等も機械の奴隷にすぎなかった。釈放されたレミーはホテルに戻り、ナターシャにエリュアールの、「苦悩の首都」を読んで聞かせた。“愛”“悲しみ”“やさしさ”という言葉の意味を彼から聞いたナターシャは、過去に自分が父親と一緒に誘拐されて来たことを思い出していった。そして、遂に正体を見破られたレミーが拷問されるのを見て、思わず涙を流した彼女は、反逆罪で告発された。そこで、レミーは一挙に反撃に出た。教授を射殺、アルファー60を破壊した彼は、自爆寸前のアルファビルを後に、ナターシャと脱出した。いま、地球に向う車の中で、ナターシャは初めてレミーに「愛する」という言葉をかけるのだった。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

1994年7月上旬特別号

グラビア:アルファヴィル

1970年7月上旬夏の特別号

映画批評:アルファヴィル

1966年10月下旬号

邦洋異色シナリオ:アルファヴィル

2024/02/05

2024/02/06

60点

VOD/U-NEXT 
字幕


三回目

四ヶ月ぶりくらいに観賞。
嫌いじゃないけど100%楽しめたとは思えず。
次に期待。

2024/02/01

30点

選択しない 


アンナ・カリーナの美貌をもってしても眠気に勝てない

 原題"Alphaville, une étrange aventure de Lemmy Caution"で、アルファヴィル、レミー・コーションの奇妙な冒険の意。
 主人公のレミー・コーションはイギリスの作家ピーター・チェイニーの小説に出てくる秘密諜報員で、主にフランスで映画化されているため、元ネタを知らないとクソつまらないだけのパロディ。
 本作では近未来、星雲都市アルファビル(α市)にコーション(エディ・コンスタンティーヌ)が新聞記者に成りすましてやってくる。アルファビルはコンピュータシステムα60によって統治されているディストピアで、論理以外の感情や思想・文化といった非論理的なものは排除されている。
 コーションのミッションは、行方不明の諜報員アンリ・ディクソン(エイキム・タミロフ)の発見、アルファビルの創始者フォン・ブラウン教授(ハワード・ヴェルノン)の排除、α60の破壊の三つ。
 コーションはミッションを遂行しながら、世話係に付けられた博士の娘ナターシャ(アンナ・カリーナ)に恋し、無感情の彼女の洗脳を解き、最後は破壊されるアルファヴィルから彼女と共に脱出する。
 ゴダールらしい科学文明批判だが、半世紀経つとゴダールらしい陳腐なSFになっていて、ゴダールらしい独りよがりな言葉遊びと道具立てに飽いて、アンナ・カリーナの美貌をもってしても眠気に勝てない。

2023/10/29

2023/10/30

60点

VOD/U-NEXT 
字幕


二回目

約一年ぶり二回目の観賞。
U-NEXTで見放題になってたので。
さほど面白いと思えなかったのにまた観たくなる魅力がある。
一回目よりは楽しめた。
また忘れた頃に観よう。

2023/02/09

2023/09/09

-点

VOD/U-NEXT/レンタル/テレビ 


『アルファヴィル』Alphaville, une étrange aventure de Lemmy Caution, 1965,ジャン=リュック・ゴダール

その昔は『アルファビル』と表記していたのね。それにしてもこのポスター、カッコ良すぎじゃない?

朝ネットサーフィンしてたら、この作品がUNEXTで新着入荷案内があって、ちょっと観始めたらこれがもう止まんない。多分レンタルヴィデオかなんかで初見してから早30年以上経っているはずで、今回は2回目の鑑賞。これがまた滅法オモロい。申し訳ないけど『バビロン』観た後のモヤった消化不良が一気に解消する快感。

ホテルのフロントでチェックインしてエレヴェイターで階上へ移動する一連のアクションの流れるような長回しからコッチの気持ちもってかれる。ゴダール特有の階上から屋外への俯瞰のパンショットも健在でチョー気持ちがいい。

これだよ、これこれ、これが映画であって、映画の剽窃や引用やパロディがあったからといって映画を語ったことにはならない。『バビロン』には狂乱や混沌や際どいエログロは存在しても身体が捩れてしまうような痺れる狂気がない。

はっ!いつのまにかゴダールをダシにチャゼルを語ってしまった(汗)。

2023/02/16

65点

VOD/U-NEXT/レンタル/テレビ 
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やっぱりいつものアンナ・カリーナにしか見えないのです

この作品、最近やっとVODで提供されたのかな?ふしぎとあちこちでタイトルを見ます。ゴダールは苦手分野だけどSF映画も撮るんだ・・・と思って見てみたら、そこが別の星だという設定になっているだけで、映像も演出もふつうにフランス映画でした。アルファヴィルという自由のない国の物語。しかしおおげさな音楽も、低すぎて芝居がかったナレーションも、やっぱり苦手だったなぁ。それでもなんとなく、テーマやストーリーを読むと見たくなっちゃうんだけど・・・。ううむ。

2023/02/13

2023/02/14

80点

VOD/U-NEXT/レンタル/テレビ 
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実相寺も影響を受けた

全体から醸し出す雰囲気とプールでの処刑シーン。本作を観ながらアレ?これってもしかして?…そうかそう言えば…と思いだした。ウルトラセブン43話の実相寺作品「第四惑星の悪夢」のインスパイア元。
昔からゴダール作品はどうにも肌に合わず、本作も以前観たときは途中で眠ってしまったと記憶する。今回改めて最後まで観て、ゴダールにしてはテーマもお話も分かりやすい。
個人的にはこの手の「っぽくない系SF」は嫌いじゃない。