痴人の愛(2024)

ちじんのあい|----|----

痴人の愛(2024)

レビューの数

4

平均評点

61.4(19人)

観たひと

25

観たいひと

2

(C)2024「痴人の愛」製作委員会

基本情報▼ もっと見る▲ 閉じる

ジャンル エロス / 文芸 / ドラマ
製作国 日本
製作年 2024
公開年月日 2024/11/29
上映時間 106分
製作会社 「痴人の愛」製作委員会(制作:レジェンド・ピクチャーズ)
配給 マグネタイズ
レイティング R-15
カラー カラー
アスペクト比 16:9
上映フォーマット デジタル
メディアタイプ ビデオ 他
音声 ステレオ

スタッフ ▼ もっと見る▲ 閉じる

監督井土紀州 
脚本小谷香織 
原作谷崎潤一郎 
企画利倉亮 
郷龍二 
プロデューサー江尻健司 
制作福島隆弘 
洲鎌恒男 
撮影田宮健彦 
美術中谷暢宏 
音楽高橋宏治 
録音大塚学 
整音山田幸治 
編集桐畑寛 
スタイリスト高地郁美 
現場衣裳藤田賢美 
ヘアメイク藤澤真央 
キャスティング協力関根浩一 
アシスタントプロデューサー竹内宏子 
助監督小泉剛 
スチール石井勇気 
営業統括堤亜希彦 

キャスト ▼ もっと見る▲ 閉じる

場面 ▼ もっと見る▲ 閉じる

予告編 ▲ 閉じる▼ もっと見る

解説 ▼ もっと見る▲ 閉じる

「卍」でタッグを組んだ監督・井土紀州、脚本・小谷香織が再び谷崎潤一郎の原作を映画化。脚本家志望の譲治は、俳優を目指す美しい女性ナオミと出会う。やがて譲治は『痴人の愛』を原作に映画の脚本を書くことになり、執筆に苦戦するなか、ナオミと再会する。出演は、「キャタピラー」の大西信満、「レディ加賀」の奈月セナ、ドラマ『虎に翼』の土居志央梨。

あらすじ ▼ もっと見る▲ 閉じる

脚本家志望の男・河合譲治(大西信満)は、かつてシナリオコンクールで受賞したものの、未だプロデビューできないでいた。ある日、同じシナリオ講座に通う若者たちと寂れたバーに行き、ナオミ(奈月セナ)という美しい女性と出会う。ナオミは店で働きながら、俳優を目指していた。彼女にシナリオ講座の講師と勘違いされた譲治は、苦笑しながらも自身の身の上を明かす。やがて、シナリオ講座の講師・椿(村田雄浩)から自分の代わりに映画の脚本を書かないかと誘われる。原作は、谷崎潤一郎の『痴人の愛』だった。二つ返事で依頼を引き受けた譲治は、今度こそ成功してみせると脚本を書き始める。執筆に苦戦するなか、譲治はナオミと再会する。二人の関係は急速に近づいていき、ナオミと執筆との間で身を引き裂かれ、甘く、苦く、狂おしい時間が始まる……。

キネマ旬報の記事 ▼ もっと見る▲ 閉じる

2024年12月号

UPCOMING 新作紹介:「痴人の愛」

2025/05/09

2025/05/10

75点

映画館/東京都/新文芸坐 


ナオミ

谷崎潤一郎の原作を現代に持ってきて、男女がフィフティーフィフティーになるようにした、シナリオ。そこがシナリオライター小谷香織さんのポイントだったそうです。原作の設定は今になじまないと頭を抱えていたそうです。

劇中の河合譲治は売れないというかデビューすらできない、シナリオライターの卵。
中年のダメンズですね。

ナオミは悪魔なんだけど、寂しがりでワガママな天使の要素もあって、こんなイイ女がそばにいたら、仕事そっちのけになるわなぁ。
奈月セナさまの事実上のデビュー作ですね。馬になれ!あっこからグイーンと来たよね。
奈月セナさまにはビンビンになるよ。

監督、スタッフらにナオミはあなたしかいないと言われたけど、自分としてはまったく違うと思っていたと。

たしかにイベントととかでみる奈月セナさまのキャラクターはもっとサバサバしていて、カラッとしていて、ナオミとは大きく違う。イベントで見せる顔が素とは違うのだろうが。

2025/02/06

2025/03/24

66点

VOD/U-NEXT 


一発必中の見せ場

奈月セナの脱ぎっぷりの良さに50点。
ストーリーは原作ほど苦々しくもなく、ナオミの悪女っぷりも柔らかめ。寧ろ譲治に対する気持ちは純真で、背中を押してあげられる存在で描かれていた。

他のキャストもほぼ善人ばかりで、特に村田雄浩は生徒に対して理解のある先生を演じ、大いに好感が持てた。過去の実写化した中ではかなり観易く、やさしい作り上がりであった。ドロドロ感が希薄なのは時代を反映しているのか。

2024/12/27

2024/12/29

75点

映画館/大阪府/シアターセブン 


脚本家視点で描く。

ネタバレ

木村恵吾、増村保造、高林陽一など多くの映画人がナオミに魅了されたせいか、幾度も映画化されてきた「痴人の愛」。

今年、男女を逆転させた「痴人の愛 リバース」も公開されたばかりだが、今回はヒロインの名称こそナオミだが、谷崎潤一郎による原作は、脚本家志望でシナリオ学校受講生の主人公が講師のプロ脚本家の代打として執筆する作品として登場する。いわば澤井信一郎の「Wの悲劇」構造。

原作に頼り切ることなく新しい「痴人の愛」を開拓する姿勢もいいが、原作の幼な妻を現代の役者崩れの奔放女性に置き換えても、意外に本質を外していないと感じる。版権切れ作品も着眼点によっては古びず、しかも権利料が発生しないことから可能性を秘めていそう。ただし、脚本にこだわるプロが作る必要性はひしひしと感じる。

2024/11/30

2024/12/02

65点

映画館/東京都/池袋シネマ・ロサ 


奈月セナさんがいいね

ネタバレ

谷崎潤一郎原作作品。
今年は『痴人の愛 リバース』もあり、痴人の愛は2度目。
谷崎潤一郎自体よく映画化されるので、新味がないのが残念です。
また、現代アレンジしても、昭和チックなクラシカルなものを感じました。

主演は奈月セナさんで『大きい女の子は好きですか?』に出演しており、演技があまり要求されないような作品に出演していた印象がある。
そんな奈月さんで大丈夫か?と心配しましたが、意外と演技ができてというか、むしろ男を狂わす女として良かったと思います。
それに今まではちょっとしたお色気で十分でしたが、本作ではしっかり魅せており、女優としての覚悟を感じました。

そんな本作は、中年シナリオライターが若いナオミに狂っていく。
シナリオに自分を投影していきますが、浮気した女を待ち続けるというのは、なんとも共感しづらかったですが、それは少々狙っていたのではないかと思います。
それと、テーマがシナリオだっただけに、エロよりストーリーにも力を入れているように思いました。

さて、この日は舞台挨拶付き。
監督、奈月さん、佐藤さん、柴山さんが登壇。
奈月さんから、シナリオ生とは川とバーでしかあっておらず、急に石投げとか始まり楽しかったとありました。
佐藤さんから、バーでは奈月さんがナオミしか見えなくなったとありました。
柴山さんは本読みの時にナオミが出来上がっていたと驚いたそうです。
佐藤さんから、人間味が出たらいいと思い、ああいうヤツいるなと思われれば嬉しいとありました。
大西さんもジョージでいてくれて、見下しが出来たそうです。
柴山さんから、自分の生きる道ってなんだろう?一生懸命に生きている若者というのが伝わればと思ったそうです。
キスシーンは、初キスシーンとのこと。
相手にご迷惑をかけたらどうしようと思ったけど、マイコでいてくれたので役としての絡みが出来たとありました。
監督から柴山さんがこの日のすべてが終わった感じでぐったりしていたのが印象的とありました。
監督から、小説は適当なところがある。
脚本を書くときに主要登場人物がジョージとあっていた方がいい。
おっさんと若者が会うというのでカルチャースクールにしたとのこと。
ワサワサしている中から、ジョージとナオミが浮かびあがればとありました。