スウェーデン映画に「サウンド・オブ・ノイズ」という音楽テロリストを描く知的な傑作があったが、今度は知的障碍をもつフィンランドのパンクバンド四人組を追ったドキュメンタリーだ。取材用写真を撮ろうとしても四人の視線が合わないといった、たくまざるユーモアがあるので、彼らはどこへ行っても人気者だ。パンク・ファッションに身を包んだ観客たちもやさしく、笑いながら四人のひたむきな演奏を楽しんでいる。ドイツ・ツアーでビートルズゆかりの街を行くシーンなど、よかった。