前作同様、季節をまたぐたびに少女から大人へと変貌する女優たちを美しい自然を背景に眺めるスケッチとして観れば申し分ない。だが、旺盛な食の描写が前作より減退した分、映画としての魅力も下降。食と生活を丹念に描くことに徹すればいいものを、母からの手紙で失踪の理由が明かされるかと引っ張って何も描かれないのでは肩すかしも甚だしい。幼なじみの男以外には素っ気ない橋本愛の終盤の急展開も、過程を見せず結果だけを提示されては省略ではなく描写のサボりにしか思えず。