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鑑賞日 2016/04/02  登録日 2016/04/03  評点 70点 

鑑賞方法 映画館/神奈川県/イオンシネマつきみ野 
3D/字幕 -/字幕
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破綻の全体像が描かれる

 サブプライムローンの破綻を描いた実録モノ。
 普通なら直接関わっていた人を主人公にして、そのおごりと挫折を描くことが多いが、本作はバブルに気づいた外部の人間たちが空売りで儲けようと踏み込んでいく。
 そのため、彼らが現地調査でアメリカ各地を飛び回るうちに、金融業界の上流から下流まで、目先の利益を追求するために詐欺的な行為をしている広範囲な出来事が、彼らの目を通して描かれるのがミソ。
 勝者たちが主人公とはいえ、社会全体の破綻を描いた映画だから、作風がヒロイックではなく1970年代の社会派映画みたいなのもストーリーに合わせた結果だろうし、解りにくいが映画鑑賞の上で肝となる経済の仕組みについては手際良く説明するなど、考えられてると思った。
 破たんが明らかになれば「後は勝手に儲かる」と簡単には進まず、そこから更に一波乱あることもサスペンスを感じる。

 経済的知識は、「空売り」をかろうじて知っていた程度でも、「バブルがはじければ儲かる」ことだけ解ればついていけると思う。
 でも、債務不履行が明らかになっても価格が下がらず、主人公たちが悪戦苦闘するところだけは、正直その内容が解りにくかった。