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鑑賞日 2016/03/22  登録日 2016/03/27  評点 40点 

鑑賞方法 その他/試写会 
3D/字幕 -/-
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多部ちゃん好きにはたまらないが…

 韓国版と比べて、主人公の老婆が抱える問題を、「苦労が多くて生活だけで精一杯だった人生への後悔」と「家族相手に『苦労自慢』しながら独善的な態度で接すること」だけの少数に絞り、家族構成も小さくしたのは、お国柄の違いを考慮した良い変更だと思った。

 しかし、本作のストーリーでは、「若返って人生をやり直すドラマ」か、韓国版のように「20歳の外見と婆さんの言動のギャップで笑わせるコメディ」のどちらかを目指すべきと思ったが、「どちらにもなってない」と感じ、観ていてずっと「何が目的で作られた映画なの?」という疑問がついて回った。(2年前に日本で公開されたばかりの韓国映画の日本版をわざわざ作った、という経緯のせいで、なおさら製作意図が気になったせいもあるが…。)
 前者に関しては、若返った主人公は歌で自分の道を切り開いていくのだが、若返る前に歌好きだったエピソードがなかったので、それが彼女の本当にやりたかったことなのかが不確かで、「出来なかった人生のやり直し」には思えなかった。
 後者に関しても、笑わせるために厳格に「中身が老婆のキャラ」を多部未華子に対して作っているように感じられず、むしろ「風変わりな若い娘」に見えてしまっていた。
 日本の若い女性は個性的な服装の人が多いので、古いファッションも一周回って魅力的に見えるからか?多部ちゃんの魅力のポテンシャルが高すぎて老人臭さを隠してしまったのか?単に作り込みが甘くて失敗したのか?理由は解らないが…。

 結局は、変わった役を演じさせても、正統派の芝居をさせても、多部ちゃんの魅力が発揮されている見せ場がちゃんとあるところだけは見どころだけど…。