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鑑賞日 2025/10/26  登録日 2025/10/27  評点 95点 

鑑賞方法 映画館/東京都/シアター・イメージフォーラム 
3D/字幕 -/字幕
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偏見を手放す日

男性の立場で鑑賞したが、とてつもなく感動した。そもそも「男性か女性か」という区別は便宜的なものであって、知性や理性に違いはない。そのことを「平等である」と声高に訴えるのではなく、50年前をほのぼのと振り返る穏やかな語り口で伝えてくれる点が素晴らしい。

ところどころに挿入されるアニメーションや音楽も効果的で、ドキュメンタリーでありながら、わずか1時間あまりの中に濃密なインタビューが詰め込まれている。

人口わずか40万人のアイスランドで、当時ほぼすべての女性が仕事を休む。「デモ」ではなく「休日」と名づけることで社会の賛同を得たという展開も興味深い。

奇しくもその後、初の女性首相が誕生した国だが、単に女性リーダーが登場したからといってジェンダー平等が進むわけではない。この映画を見る限り、わが国の現状は到底支持できない。形式だけの「女性登用」に隠れた男尊的な体質は、今なお根強く残っている。

それに比べ、アイスランドが50年前に実現した「デモという休日」は、男性も女性も知性で結ばれ、互いを理解し合う普遍的な関係を象徴している。

男性の立場から、これまで当然とされてきた家事・子育て・仕事の分担について、“女性”という固定観念を自らの中から解き放つ必要性を強く感じた。そして何よりも、人として女性たちをリスペクトし、対等に向き合う努力を続けたいと思う。

当たり前のように存在する偏見を、静かに手放すこと。それがこの映画が教えてくれる最大のメッセージだと感じた。