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暴力脱獄
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卵を50個も食べてお腹を膨らませてルークが横たわるシーンを見て、なんとなくキリストの磔刑をイメージしたが、いろいろ聞くとこの映画全体が神と対話するキリストを重ねていることが明らかになる。原題が”Cool Hand Luke”であることから、この手が磔刑になったキリストの手であり、神の見えざる手という意味もあるだろうか。ホアキン・フェニックスの「ボーは恐れている」(アリ・アスター監督)が手に釘を刺されるシーンもまさにこれ。映画の「クール・ハンド」はカードの最高の手という意味。 ルークは何者か?という問いへの応えはない。しかしこの息詰まった社会にあって誰もが100%死に向かって修行のようにあるいは奴隷のように生き、生かされるとしたら、楽しく反抗して生きるしかないだろうという映画。窮屈にルールで縛られた社会に反抗する主人公はパーキングメーターを壊して捕まる。軍歴で輝かしい功績をあげながら、敢えて刑務所に入る主人公が前向きに生きる姿が、ほかの受刑者の希望となる。刑務所を社会や人生に置き換えれば自ずとこの映画の狙いが見えてくる。 ずっと笑顔で仲間を鼓舞するルークが脱獄しようとして捕まり、箱に封じ込められるシーンで、刑務所員に「仕事だと思って何でも許されると思うなよ」と笑顔が消えるとき、この瞬間こそがこの映画のテーマではないか。 仕事だといって魂を失った言いなりの仕事をしていると地獄に堕ちるぞ、という警告だと思った。ポール・ニューマンの笑顔がこのときだけ消える。消えた笑顔の意味を我々は学び直すべきかもしれない。
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