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ジャズ大名
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前田啓介さんの著書からタイトルをいただいた。その理由はこの映画を見れば明らかだ。岡本喜八監督自ら語った言葉「喜劇は痛烈だ、見ているときはおかしくて仕方ないけど、おかしゅうてやがて悲しい・・・」岡本監督が晩年の作品群で喜劇にこだわったのは、彼の戦争体験、そして失った友、そして自らが生かされたことを立証することを求めていたからではないか。素晴らしい映画だった。 俳優陣の中では殿山泰司さんの存在感が極まる。チョイ役だが唐十郎さんが登場するシーンもまた良し。タモリさんやミッキー・カーチスさんや原作者の筒井康隆さんまで出演する、まさに”ヤミ鍋”状態の映画。 幕府軍と反乱軍が自らの城を行き来することを許し、その地下の牢獄でジャズ演奏が繰り広げられる。アンダーグラウンドな世界の上で、両軍が行き来し入り乱れる。そこに”ええじゃないか”運動が加わり、世直し坊主などありとあらゆるセクトがここに集結する。 ラスト20分は劇場で見るべきダイナミックなモブシーンだが、戦争の地下で踊り狂うひとびとの姿こそ、岡本喜八監督が求めた世界なのではないか? いま世界では大きな戦争がいくつも起きている。現代の世の中を見渡せば、それがいかに愚かなことかをこの映画は普遍的に描いていると思う。 この映画を見ている間は極めて”おかしゅうて”笑いが止まらないが、終わってしみじみ感じるのは、諍いの止まらない世界を感じることだ。これは”やがてかなしき”気持ちにさせる。
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