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リー・ミラー 彼女の瞳が映す世界
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最後はあっと言わせて終わる。冒頭のインタビュー形式と呼応するラストは、インタビュアーが誰か?という問いの答えになっていた。写真に映された世界が、リー・ミラーの体験した戦争そのものを物語る。写真が語る戦争が映画の軸だ。冒頭のボヘミアンな生活をするリーが、夫となる人物を理屈を重ね合う。理屈っぽい人物である彼女のことが強調される。 エレン・クラス監督が「この映画の時代と現代は似ている」と言っているとおり、影なきファシズムをリー・ミラーが写真に残しつづける物語。映画の中で撮影された写真が、エンドクレジットで全く同じように紹介されていて心が痛む。いま世界はまた同じ過ちを繰り返し中である。 数々の印象的なシーンの中でも、やはり女性が髪を無惨にも切られるシーン、そして列車に山積みとなったユダヤ人の死体など、戦闘シーンの多い映画にあって、戦闘以外に残された真実は尊く感じる。マン・レイとの関係は映画に出てこないが、映画のポスターにもなったヒトラーの浴槽に入るリーの写真は、シューリレアリストである彼女の意思が強く示されたものだろう。 映画に挿入されるインタビューシーンで、老いたリーが心理的に混乱したりアルコールとタバコを手放さなかったのは、彼女がこのときに受けた戦争体験による新心的外傷だと言われている。 「エマニュエル」のノエミ・エルランやマリオン・コティヤール、そしてVogueの編集長役に「トゥ・レスリー」のアンドレア・レイズボローなどの名優が脇を固めているのも見どころだ。
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