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はなればなれに(1964)
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アメリカ人ドロレス・ヒッチェンズの「愚者の黄金」を原作とするこの映画は、1960年代のパリにいる素人の三人による強盗の物語。ノワールっぽいサスペンス色を消して、三人の若々しい姿をゴダールのカメラが追うセンスのいい映画。もしここにゴダールっぽさがあるとしたら、当時妻で映画公開後離婚したアンナ・カリーナの魅力だろう。ゴダールが10歳年下のアンナに、ふたりの男との交わりを演出することのマゾヒズム。 何か特別な主張があるわけでもないのに、この映画が魅力的で、その後の多くの映画監督に影響を与えた理由は、やはり斬新なシーンの連続によるものだろう。音を全く消してしまったり、カフェで踊る三人(パルプ・フィクション)、ルーブル美術館を走るなど、これらの奇っ怪なシーンは確かに魅力的だ。 評論家から映画監督に転身したゴダールにとって、映画の文法をことごとく破壊し、誰にも評価されない映画を撮り続けたことは、彼の比類なき才能そのものであり、この映画もそうした彼の狙いが見事に描かれていると思う。 ラストで次回作がカラーになることをほのめかして終わるが、これはどうやら「気狂いピエロ」のことを言っているようだ。まさに「気狂いピエロ」前夜。彼の社会と芸術と文化に対する強い興味、そして知性あふれる映像表現が、このあと更に飛躍する瞬間を思わせる作品。
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