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おんどりの鳴く前に
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最初のシーンは、トラックに乗せられたたくさんのニワトリの中から一羽飛び降りるところから始まる。このニワトリは言葉を発することなく、衝撃のラストシーンで画面に大写しされて終わるまで随所に登場する。どうやらこのニワトリは監督自身のことのようだ。 主人公のイリエというルーマニアの片田舎に住む警察官。彼が自分の住まいを売って果樹園をやりたいという願望が示され、だらしなく着た警察服と猫背の姿勢から、やる気のなさが伝わる。新任警官のヴァリに小言を言いながら過ごしている。そこに頭を斧で割られた死体が見つかったという電話が入る。 犯人が村長であることはすぐ明らかになる。新任警官のヴァリが勝手に捜査するのを懸念して、村長はイリエにやんわりと圧力をかけてくる。しかし、最後の最後になって、さらなる悪事が明らかとなり、壮絶なシーンへと進んでゆく。 このシーンでイリエは初めて警察帽をかぶり、だらしなく着ていた征服を仕切り直す。そして眼の前の現実にようやく目を向けて戦うのだが・・・。 この映画に潜む現実は、もはや止めようのない世界のスタンダードになってしまったらしい。報道されて明るみに出るうちはいいが、そのうち報道そのものも閉ざされ、我々の知らないところで恐ろしいことが起きている可能性がある。 この映画には終始自然の音が耳に残るように演出されている。虫や動物の鳴き声、風の音など、自然の中に存在する人間の愚かさが強調される作りになっている。そしてイリエが最後に目にした水に映る自分の顔。彼は自分の顔すら見てみぬふりをしてきたのではないか。
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