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喜劇 初詣列車
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国鉄時代の車掌を渥美清さんと川崎敬三さん演じる兄弟が演じる。妻は中村玉緒さん。新潟で芸者をしている佐久間良子さんは、渥美さん演じる主人公新作の幼馴染で、1964年に発生した新潟地震で家族を失い、行方不明の弟(小松政夫さん)を探すよう新作に依頼する。 弟は東京の新宿あたりでフーテンをしているという設定。その後、渥美清さんが寅さんを演じることを想定していたわけでもなかろうが、社会が混乱してゆく時代にあって、渥美清さんが自らヒッピーの格好をして弟を探す、というのが面白い。 文化住宅と言われた労働者向け団地を舞台とした大混乱のラストに至るまで、芸術や音楽などの風俗を経て、震災のあった地方都市と著しく進化する東京の対比。芸者姿の佐久間良子さんと、ヒッピーのミニスカート姿など、同じ日本であっても多きな隔たりがあったことがなんとなく伝わる。 正月に仲直りした家族でお伊勢参りをするシーンを、たまたまテレビで見かけた芸者の佐久間良子さんがジワッと涙を流すシーンの意味を考える。弟を含むそれぞれが幸せになるのを、遠い新潟から見守る姉の孤独。どこか彼女がそれぞれの旅立ちを見送るような哀愁に包まれるいいシーンだったと思う。 このあと日本は極端な高度成長に見舞われ、寅さんをはじめとするフーテンが世の中からスポイルされる時代に突入する。昭和という時代がいかに複雑な時代だったかを垣間見る映画でもある。
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