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TOUCH/タッチ(2024)
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アイスランドの老いた合唱隊が歌うシーンは、ラストでこの二人が広島の呉の橋を渡りながら奏でられる。思い出の残酷さと温かさが入り交じる美しさが表現されている。 まず、主人公のクリストファーがアイスランドからわざわざロンドンまで来て、学生運動に参加する過程が最初のポイント。日本からはるか遠い、ロンドンからFar eastの両国の1960年代終盤と現代のコロナが行き来する。人との関係が熱い時代と覚めた現代。そしてその先にはさらなる大きな問題がこのドラマに隠される。 キネノートのレビュワーの方も書かれている通り、少し詰め込み過ぎではあるかもしれないが、キムタクのお嬢さん、美しいKokiさんがネイティブイングリッシュでSorryと店に入ってくるシーンや、クリストファーとバックヤードでタバコを吸うシーン。そして二人の熱い恋愛シーンの数々に心を奪われる。 時代を行き来する過程で中村雅俊さん演じるサラリーマンと出会うシーンでは「また逢う日まで」がカラオケで歌われる。あまりにも当時流行したこの曲と時代の意味が、日本の歴史をうまく当てはめていて胸が熱くなる。この曲とアイスランドの合唱曲は同じなのだ。 もしかしたらこの映画は、当時学生だったクリストファーの世代をターゲットとした作品であり、外国人の目で見た日本という視点にツッコミどころも多い作品ではあるが、最後にフォーカスした被爆者が、被団協がノーベル賞を受賞したタイミングとあまりにも劇的に一致することに驚くしかない。 裏方であるキャスティング・ディレクターの奈良橋陽子さんが、自ら表に出てこの役を演じた価値も大きい。この映画は言語が入り乱れる極めてナイーブな作品だ。ロンドンに単身乗り込んだ父親の本木雅弘さんとロンドン育ちの娘Kokiさんの英語の違いなど、様々なイントネーションの違いを克服するシーンに意味を感じる。コロナで会話すらできなくなった時代に、もっと大きなことをこの映画は伝えようとしていると思える。素晴らしい映画だった。
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