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童年往事 時の流れ
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台湾がまだ大陸と戦争状態にあった時代のお話。外省人である一家だが、大陸に帰りたい祖母、台湾で生活をしながらもいつかは大陸の故郷に戻ることを密かに考えていた父母、そして台湾しか知らない子供たちのそれぞれの思いが交錯しつつ、すでに台湾人のアイデンティティをもつ阿孝の視点で描かれた映画でした。祖母は盲目的に故郷へ帰りたかったし、父母は大陸反攻により帰郷できることを夢見ていた。しかし阿孝たちにとって大陸は戦争の相手であり台湾こそが故郷だった。そんな一家は当時の台湾では決して珍しいことではなかっただろう。それにしても他の台湾映画でもそうだったけどあの時代の高校生って喧嘩ばっかりしてたのかなあ。中国語を知らないので何とも言えないけど、台湾語、広東語、北京語が使われていたようで、祖母の広東語が通じなかったのがかき氷やの件で、梅橋がわからないだけではなかったようです。その辺の違いって、なかなか日本では感じることのできないものだけど、家族としてまとまっていながらも、思いをはせる方向が違っていたということを表していたんでしょうかねえ。 あらすじ:阿孝は小学生でガキ大将だった。父は広東省出身で台北で公務員の職を得て一家で移住してきた。しかし身体を壊し静養のため南部の鳳山に移り住むようになってからのお話。祖母は認知症になっていて、いつも大陸に帰りたいと言い、何処で迷子になり人力車で連れ帰ってもらっていたりしていた。阿孝が祖母と村の茶店でかき氷を食べた時祖母が店員に「梅江橋はどこですか」と聞くが店員は理解できなかった。梅江橋を渡れば祖母の生まれ故郷の梅県へ帰れるようだったがそれは大陸の話だった。父が死に阿孝も高校生になり、喧嘩に明け暮れたりしていた。その後姉は結婚し家を出、母は咽頭癌で闘病後なくなってしまう。父の遺言がみつかり家財道具のほとんどが籐製だったのはいつか大陸に戻る時に処分しやすいようにだということがわかるのだった。女手のいなくなった家で、認知症でほぼ家に閉じこもる祖母と男兄弟で暮らしていたが祖母の亡くなってしまう。しかしその死の発見に数日かかってしまい葬儀屋には非難の眼差しを浴びせられる。祖母の遺体を見つめながら帰りたがっていた大陸にへの道はどこにあったのだろうと思いをはせる阿孝だった。
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