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柴田恭兵

  • Kyohei Shibata
  • 出演/音楽
本名
出身地 静岡県清水市(現・静岡市)
生年月日 1951/08/18
没年月日

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略歴

静岡県清水市(現・静岡市)の生まれ。日本大学経済学部を卒業後、サラリーマン生活を送っていたが、東由多加主宰のミュージカル劇団“東京キッドブラザーズ”に入団し、1975年の『十月は黄昏の国』で初舞台を踏む。以降、看板俳優として、日本武道館公演『12月の夢』78、東京・大阪・名古屋など全国5都市で公演を行なった『SHIRO』81など数々の舞台に主演。東が監督をつとめた「ピーターソンの鳥」76、「霧のマンハッタン」80などの映画に出演したほか、村川透監督に誘われて日本テレビ『大都会 PARTⅡ』に犯人役でゲスト出演したのち、同局『大追跡』78の遊撃捜査班の若手刑事・滝本役、『俺たちは天使だ!』79の一攫千金を夢見る私立探偵・ダーツ役で本格的にテレビドラマに進出し、三枚目ふうのコミカルなキャラクターで世間の注目を集める。続いて、TBS『赤い嵐』79で、記憶喪失のヒロインと恋をする巡査役を演じ、ドラマ初主演。日本テレビ『プロハンター』81の草刈正雄と藤竜也の探偵コンビと行動をともにする元怪盗、TBS『想い出づくり。』の結婚適齢期の3人の女性を騙すキャッチセールスの男などで、お茶の間に定着する。84年、川島透監督「チ・ン・ピ・ラ」で、兄貴分のジョニー大倉と競馬のノミ屋で稼ぐ渋谷のチンピラに扮し、組織に属さない中途半端な存在の気ままさと不安を軽妙な掛け合いとともに表現。一躍、映画俳優として脚光を浴び、続く川島監督「野蛮人のように」85では、組長殺害事件に巻き込まれた女流作家の薬師丸ひろ子と逃亡中に恋に落ちるやくざ役、蔵原惟繕監督「道」86では、仲代達矢の相棒で借金を抱えた長距離トラックドライバー役を好演し、この2作で日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞する。テレビドラマでも、NHK連続テレビ小説『澪つくし』85にヒロイン・沢口靖子の夫となる醤油醸造元の番頭役でレギュラー出演後、86年には最大の出世作となる日本テレビ『あぶない刑事』86に主演。型破りでスタイリッシュな横浜港署の刑事・大下勇次を演じ、舘ひろしとの絶妙なコンビネーションによる二枚目半的なキャラクターがすっかり定着する。作品の挿入歌としてリリースしたシングル『ランニングショット』もヒット。長谷部安春監督による映画版「あぶない刑事」87、ドラマの続編『もっとあぶない刑事』88を経て、一倉治雄監督「またまたあぶない刑事」88、村川透監督「もっともあぶない刑事」89、「あぶない刑事リターンズ」96、成田裕介監督「あぶない刑事フォーエヴァー THE MOVIE」98、鳥井邦男監督「まだまだあぶない刑事」05と、実に19年間に渡って計6本の映画版が製作される人気長寿シリーズとなった。以後も、無類の映画ファンとして知られる作家の長部日出雄が監督した「夢の祭り」89、神戸を舞台に私立探偵の活躍を描いた原隆仁監督のハードボイルド「べっぴんの町」89、堤ユキヒコ(現・幸彦)監督の長篇デビュー作「![ai-ou]」91、澤井信一郎監督の伝記もの「福沢諭吉」91、バブル崩壊後のリストラの嵐にもくじけず再起を懸ける不動産会社の営業マンを演じた梶間俊一監督「集団左遷」94などに次々と主演。「福澤諭吉」と「集団左遷」ではそれぞれ日本アカデミー賞の優秀主演男優賞を獲得している。その後は「あぶ刑事」シリーズのほかは脇に回ることが多くなったが、2003年の栗山富夫監督「ホーム・スイートホーム2/日傘の来た道」では、出世第一だったが年老いた父の介護のために故郷に戻る商社マン役で久々に主演。佐々部清監督「半落ち」04では、妻を殺害し自首した現職警部の寺尾聰を取り調べる実直な刑事を演じ、高崎映画祭助演男優賞を受賞している。その間、中井貴一主演のNHK大河ドラマ『武田信玄』88で上杉謙信に扮したほか、TBS『太閤記』87、『愛と野望の独眼竜・伊達政宗』95、NHK『他人の関係』89、『秋桜』91、テレビ朝日『往診ドクター事件カルテ』92、日本テレビ『勝手にしやがれ・ヘイ!ブラザー』89、『子供が寝たあとで』92、『大人のキス』93、フジテレビ『パパ!かっこつかないゼ』90などのドラマに主演。NHK連続テレビ小説『ええにょぼ』93の戸田菜穂演じる新人女医のヒロインが尊敬する医師役など、このあたりから落ち着いた大人の男性役に役柄がシフトし始める。テレビ朝日『風の刑事・東京発!』95、『はみだし刑事情熱系』96~04では、『あぶ刑事』のイメージとは異なる人情派の熱血刑事役で主演し好評を博す。06年には初期の肺癌と診断され摘出手術を受けるが、翌07年のNHK『ハゲタカ』で復帰。海外ファンドの悪辣な企業買収に立ち向かうエリート銀行員・芝野を落ち着いた芝居で好演し、大森南朋演じるファンドマネージャー・鷲津とのしびれるような対立構造が評判を呼んだ。大友啓史監督の映画版「ハゲタカ」09でも続けて同じ役を演じる。テレビドラマの出演作はほかに、テレビ朝日『ドクVSデカ』02~04、『刑事部屋・六本木おかしな捜査班』05、『越境捜査』08・10、『刑事一代・平塚八兵衛の昭和事件史』09、NHK『オトコマエ!』08、WOWOW『幻夜』10、BS朝日『刑事定年』10、TBS『南極大陸』11など。

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