男性      女性

※各情報を公開しているユーザーの方のみ検索可能です。

NEWS

新作登録のお知らせ

KINENOTE公式Twitter

樋口可南子

  • Higuchi Kanako
  • 出演
本名
出身地 新潟県加茂市の生まれ
生年月日 1958/12/13
没年月日

関連作を買う

関連作を買う

略歴

新潟県加茂市の生まれ。県立加茂高校を経て、東京の女子美術大学芸術学科に進み、大学在学中にスカウトされて、1978年のTBSの昼帯ドラマ『こおろぎ橋』のヒロインで女優デビューする。映画初出演は80年、山下耕作監督「戒厳令の夜」で、“少女の像”が描かれた絵画の謎を巡って危険に身を投じていく女・冴子を演じ、ゴールデンアロー賞新人賞を受賞した。以後も大胆なヌードに挑戦した新藤兼人監督「北斎漫画」81を経て、83年には、ふたりの女とひとりの男との愛と官能を描いた谷崎潤一郎の原作を横山博人監督が映画化した「卍」に出演。ここでも大胆な絡みのシーンを堂々と演じた。同年、連城三紀彦の短編『戻り川心中』を原作にした神代辰巳監督「もどり川」では、主人公の天才歌人(萩原健一)と不倫の関係になったが、駆け落ちに失敗したのち遊女に身を落としてしまう女・琴江役。上品な人妻から遊女へ転げ落ちてしまうという速度と熱を切実に体言した。神代監督とは、文藝賞を受賞した山田詠美の小説の映画化「ベッドタイムアイズ」87などでもタッグを組む。同作では満たされない心を黒人男性との肉体関係で埋めようとするヒロイン・キムを演じた。森田芳光監督「ときめきに死す」84、東陽一監督「湾岸道路」84などでも、微妙な空気感をまとった謎めいたヒロインを好演。とても華奢な身体でありながら内なるエネルギーを強烈に振りまいて、過激な問題作に次々出演する一方で、85年の山田洋次監督「男はつらいよ・寅次郎恋愛塾」では国民的シリーズのマドンナ役に起用され、溌剌とした魅力をスクリーンに刻む。この間、テレビドラマでも活躍。NHK時代劇『風神の門』80、大河ドラマ『峠の群像』83、『独眼竜政宗』87、連続テレビ小説『ロマンス』84や、山田太一脚本のフジテレビ『早春スケッチブック』83、日本テレビ『野望の国』89~90などで瑞々しい演技を見せ、人気・実力ともに高めていく。映画では、再び横山博人監督と組んだ「恋はいつでもアマンドピンク」88でコメディ演技にも挑戦したほか、セクシャルな魅力と素朴なキュートさを併せ持ち、文芸路線も大衆的なエンタテインメントにも対応可能な稀有な女優として多くの作品に出演していく。90年の黒木和雄監督「浪人街」で報知映画賞助演女優賞を受賞。さらに翌91年は樋口が女優としてひとつの頂点を極めた年となる。恩地日出夫監督「四万十川」では、主人公・篤義の母・スミ役。たくましく生きていく生活者の姿をリアルに演じた。『峠の群像』で悲劇の恋人同士を演じた小林薫との夫婦役で、母の顔と妻の顔の差異を繊細に変化させる。この作品で山路ふみ子賞女優賞、毎日映画コンクール田中絹代賞を獲得。また、五社英雄監督「陽炎」では女胴師・りんを色鮮やかに演じ、「四万十川」と合わせて日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞する。その年、篠山紀信が撮影した日本初のヘアヌード写真集『Water Fruit/不測の事態』も話題に。表現者としての成熟を見せつけた樋口が、五社監督の遺作となった「女殺油地獄」92で演じた情念の女・豊島屋お吉も忘れ難い作品である。93年に売れっ子コピーライターの糸井重里と結婚したあとは、しばらく女優としての活動が控えめだったが、02年の小泉堯史監督「阿弥陀堂だより」で10年ぶりに映画出演。パニック障害を持つ妻役を演じた。堤幸彦監督「明日の記憶」06では認知症にかかった夫に献身的に尽くす妻役、北野武監督「アキレスと亀」08では画家である夫に尽くす妻役と、さまざまな境遇下で生きていく妻の姿を丹念に演じる。若者たちとオバサン集団の壮絶な復讐劇を描いた篠原哲雄監督「昭和歌謡大全集」03では、オバサンたちのリーダーであるスズキミドリ役。紀里谷和明監督の全編CGの意欲作「CASSHERN」04では聖なる存在となるミドリ役を演じ、透明感のある圧倒的な美しさを見せた。劇団☆新感線の演劇を原作にした滝田洋二郎監督「阿修羅城の瞳」05では鬼の尼僧・美慘を怪しく美しく演じている。テレビドラマはほかに、NHK『太平記』91、『甘辛しゃん』97、『蜜蜂の休暇』01、『ディロン・運命の犬』06、『篤姫』08、『おひさま』11、日本テレビ『嘘でもいいから』93、テレビ朝日『最後の家族』01、テレビ東京『本当と嘘とテキーラ』08など。09年のTBS『小公女セイラ』09ではヒロインの志田未来をいじめる学園の理事長をコミカルに演じた。年を経ても、ショートカットの清潔感やチャーミングな存在感は変わらず、07年から継続するソフトバンクモバイルの人気CM『白戸家』シリーズでは、犬を夫に持つ母親役で全国的な人気を博す。短いながら凝った作りのこのCMは、樋口のレンジの広さをさりげなく感じさせてくれる。映像ジャンルだけではなく舞台活動も積極的で、96年の蜷川幸雄演出『近松心中物語・それは恋』で、激しい恋に身をこがし、ついには心中を行なう女性・梅川を演じたほか、岩松了演出『かもめ』99のアルカージナ、栗山民也演出『欲望という名の電車』00でブランチと、演劇ヒロインの最高峰の役を数々演じている。98年には岩松了のオリジナル『水の戯れ』にも出演している。執筆活動にも意欲的で、『樋口可南子のきものまわり』『樋口可南子のものものがたり』などを上梓。

キネマ旬報の記事

2006年5月上旬号

巻頭特集 「明日の記憶」:樋口可南子 インタビュー

2002年10月下旬号

FACE2002:樋口可南子

1990年8月下旬号

スポット・ライト:樋口可南子

1987年4月下旬号

特集 ベッドタイムアイズ:樋口可南子 インタビュー

1984年10月上旬号

ザ・インタビュー:樋口可南子