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永瀬正敏

  • Masatoshi Nagase
  • 出演/音楽
本名
出身地 宮崎県都城市
生年月日 1966年7月15日
没年月日

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略歴

宮崎県都城市の生まれ。県立城西高校在学中の1982年、相米慎二監督「ションベン・ライダー」のオーディションで約5000人の中から主役グループのひとり、ジョジョ役に選ばれ、俳優デビュー。相米演出の洗礼を浴び、翌83年に公開された同作と、次いで出演した井筒和幸監督「みゆき」で、早速期待の新人俳優として脚光を浴びる。その後は、フジテレビ『時にはいっしょに』86、TBS『ママはアイドル』87などのテレビドラマや、小沢啓一監督「メロドラマ」に端役で出演し、地力を蓄えていくが、89年、ジム・ジャームッシュ監督のアメリカ映画「ミステリー・トレイン」に、工藤夕貴とともに異国をさすらう邦人カップル役で出演。軽妙な芝居で国際的に注目される足がかりとする。さらに91年、林海象監督と起ち上げた「アジアンビート」シリーズに着手し、天願大介監督による日本篇「アイ・ラブ・ニッポン」のほか、シンガポール、タイ、マレーシア、台湾、香港のアジア各国の監督と組んで、6作すべてに永瀬が主演するというプロジェクトを実現させる。こうして、世界を跨ぎ活動する映画俳優の先駆者となった永瀬に「ミステリー・トレイン」を見た山田洋次監督からオファーが届き、91年の「息子」では三國連太郎の息子役を演じる。名優の胸を借りつつ繊細かつ堂々たる芝居で攻め、父親との関係に苦悩する息子が変化していくさまを丹念に演じて、キネマ旬報賞、ブルーリボン賞の助演男優賞、毎日映画コンクール、報知映画賞の主演男優賞ほか、各映画賞を総なめにする高い評価を受けた。翌92年には、石井隆監督「死んでもいい」に事務所の反対を押し切って出演。人妻に激しい恋心を抱いたために、やがて凶行へと走る青年の純真さと狂気を、精神的にも肉体的にもハードなシーンの連続ながらも全身全霊で演じきり、俳優として大きく飛躍する重要な一本とした。さらに94年、再び林監督と組み、「我が人生最悪の時」に端を発する“私立探偵濱マイク”シリーズがスタート。「遥かな時代の階段を」95、「罠」96へと続く三部作として製作され、のちにテレビドラマ版の日本テレビ『私立探偵濱マイク』02も作られる、息の長い当たり役となった。その間の95年2月、歌手で女優の小泉今日子と結婚。人気者同士のビッグカップル誕生に、芸能マスコミが湧いた。90年代以降はテレビドラマの出演は数えるほどしかなく、映画一筋に疾走。アイスランドのフレドリック・トール・フリドリクソン監督「コールド・フィーバー」95、ニューヨーク・ベルリン・東京を舞台にしたハル・ハートリー監督のオムニバス「フラート」95と、海外作品への参加が続く一方、国内でも、二転三転する誘拐事件を通して成長する新米刑事役で日本アカデミー賞優秀助演男優賞を受賞した大河原孝夫監督「誘拐」97、同じマンションの風変わりな住人と接するうちに妻との愛を取り戻していく脚本家に扮した中島哲也監督「Beautiful Sunday」98、次々と登場する癖のあるキャラクターに翻弄されるチンピラ役をコミカルに演じた石井克人監督「PARTY7」00や、10年ぶりのメガホンとなった鈴木清順監督「ピストルオペラ」01、黒澤明監督の遺稿を基に熊井啓監督が映画化した「海は見ていた」02など、作家性の強い異才や新人から映画の王道を熟知したベテランまで、現在進行形の日本映画史をダイレクトに呼吸するべく、多種多様な監督の幅広いジャンルの作品に積極的に出演を重ねる。04年、「息子」のあとも「男はつらいよ・寅次郎の青春」91、「学校Ⅱ」96で組んだ山田監督と、久々にじっくり取り組んだ「隠し剣・鬼の爪」に主演。時代が急速に変化しつつあった江戸時代末期を背景に、恋や友情にまつわる複雑な葛藤を内に秘めた平侍という藤沢周平文学特有の役柄に挑んで新たな境地を開き、日本アカデミー賞優秀主演男優賞を受賞する。以降も、黒木和雄監督の遺作となった「紙屋悦子の青春」06では、亡き戦友の影を胸に妻と添い遂げる男の苦悩を通して戦争への思いを体現したほか、ねじれた愛情で束縛する義理の妹と妻との間で板ばさみとなる長男の悲哀を切々と熱演した吉田大八監督「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」07、石井克人監督と再び組み、秘密の運送屋のリーダーで危険な匂いのアウトローを怪演した「スマグラー・おまえの未来を運べ」11など、永瀬ならではの感性に基づく独特のフィルモグラフィーを更新し続ける。また、実生活で04年に離婚した小泉今日子と、奇妙な縁で結ばれた元夫婦役を演じたことでも話題を呼んだ小林聖太郎監督「毎日かあさん」11では、余命を宣告された元戦場カメラマンのやるせない絶望とささやかな幸福に満ちた最後の日々に、過酷な減量を実践してリアルに肉迫したのに加え、作品を通して築き上げた“家族”への慈愛に満ちたエンドクレジットのスチール写真も自ら手がけ、その多才ぶりが注目を集めた。

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