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ジョゼフ・L・マンキーウィッツ

  • Joseph L. Mankiewicz
  • 製作
本名
出身地 アメリカ、ペンシルヴェニア州ウィルクス=バレ
生年月日 1909年2月11日
没年月日 1993年2月5日

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略歴

【近代的なユーモアと皮肉に満ちた都会派】アメリカ、ペンシルヴェニア州ウィルクス=バレ生まれ。コロンビア大学卒業。1928年、『シカゴ・トリビューン』紙のベルリン特派員としてドイツに行き、後にウーファ社で映画の英語字幕の翻訳の仕事をするようになる。翌29年帰国し、兄ハーマンがいたパラマウント脚本部に入り、とりあえず字幕作者となり、「ダミー」「野球時代」などを担当する。トーキー時代が来ると脚本家となり、「桃色の盗賊」(30)、「スキピイ」(31)、「.は薔薇色」(32)、「唄へ! 踊れ!」(33)、「男の世界」(34)、「私の行状記」(35)などを執筆している。また36年からは製作を担当するようになり、手がけた作品に「地獄への挑戦」「激怒」(36)、「花嫁は紅衣装」「結婚十字路」(37)、「三人の仲間」(38)、「フィラデルフィア物語」(40)、「女性No.1」(42)、「王国の鍵」(44)などがある。46年、「呪われた城」で監督デビュー。ニューイングランドの名門家を舞台に、狂人の当主の異様な生活を描いたミステリー。「幽霊と未亡人」(47)は、美しいが勝気な未亡人と幽霊が口喧嘩を続けるうちに心が通い合うというファンタジー・ロマン。そして「三人の妻への招待状」(49)。三人の若い妻が遊覧船でピクニックに出かけようとしたときに、「あなたたちの主人の一人と駆け落ちします」という手紙を受け取る。ところが三人三様の事情があって、皆、自分の夫ではないかと疑うのだが、駆け落ちするのは果たして誰の夫か。知的な人間喜劇の秀作だった。アカデミー賞監督賞・脚本賞を受賞。【超大作で問題作の「クレオパトラ」】50年には新進女優の大胆な世渡りを描いた「イヴの総て」で、アカデミー賞の作品・監督賞など6部門を受賞。以降、様々な手を使って出世するパターンの代名詞ともなった名作である。「裸足の伯爵夫人」(54)は、自由奔放な“裸足のダンサー”が貴族と結婚するが、不義の子を宿してしまう、という悲劇を、巧みな語り口での回想形式で描く。マーロン・ブランド主演の「野郎どもと女たち」(55)はニューヨークの下町を舞台にしたミュージカル、テネシー・ウィリアムズの戯曲の映画化「去年の夏突然に」(59)は精神病院を舞台にしたサスペンス。あまりにも名高いクレオパトラの伝説を映画化したスペクタクル「クレオパトラ」(63)。永遠の美女の生涯を巨額な製作費で再現した超大作で、様々なトラブルをかかえた問題作でもある。「三人の女性への招待状」(67) は、富豪がかつて愛した女性3人に、死期が近いから財産を譲ると言って別荘に招く。さてその真意は? というサスペンス。西部劇「大脱獄」(70)、そして、イギリスを代表する俳優ローレンス・オリヴィエとマイケル・ケイン共演による「探偵・スルース」(72)。ロンドン郊外の推理作家の邸宅を舞台に展開する2人きりのサスペンスであった。結局、これが遺作となった。

キネマ旬報の記事

2015年5月上旬号

誰でも一つは持っている:第150回 マンキーウィッツ、映画人生のはじまり