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荻上直子

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  • 監督/脚本
本名
出身地 千葉県
生年月日 1972/02/25
没年月日

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略歴

【のんびりマイペースな個人の世界をファンタジックに描く】千葉県生まれ。千葉大学工学部画像工学科を卒業後の1994年に渡米。ジョージ・ルーカス、ロン・ハワードらを輩出した名門・南カリフォルニア大学(USC)の大学院映画学科に入学する。在学中はCMやPV、映画の撮影助手として働きながら、短編映画の製作などを行なう。2000年1月に帰国すると、自主製作のビデオ撮り作品「星ノくん・夢ノくん」を監督。修学旅行で地球を訪れた宇宙人が帰りの汽車に乗り遅れ、失恋女性の助けを借りて星に帰ろうとする物語が、のちの監督作にも繋がるのんびりムードで展開される。荻上ワールドの原点とも言えるこの作品は、PFFアワード01で音楽賞を受賞。これをきっかけに、PFFスカラシップで製作された「バーバー吉野」(04)で劇場映画デビューを果たした。帰国直後に荻上が感じたカルチャーギャップを反映させた本作は、ベルリン映画祭キンダーフィルムフェスティバルでのスペシャルメンション授与をはじめ、国内外で高い評価を受けた。続く、俳句に賭ける高校生たちの姿を描いた「恋は五・七・五!」(05)は、矢口史靖の「ウォーターボーイズ」(01)を発端とする青春映画ブームの一端に位置づけられ、はみ出し者の高校生たちが一丸となるのではなく、それぞれの個性を極めようとする。06年にはオールフィンランドロケで撮り上げた「かもめ食堂」がヒット。当初は大都市圏での単館公開だったが、女性観客層を中心に評判を呼び全国に拡大公開、キネマ旬報ベスト・テンでも9位にランクインし、一気に知名度をアップさせた。のちにこの作品とコラボレートしたパンのCMがテレビ放送されるほどの人気も集めている。07年には再び小林聡美の主演で「めがね」を発表。10年夏公開の「トイレット」は、カナダ・トロントロケを行なった作品で、唯一の日本人キャストであるもたいまさことは、「バーバー吉野」以降5作目のタッグとなる。【癒しを求める世相にマッチした作風】商業用監督作はまだ5本と決して多くはないものの、その個性溢れる作風は広い支持を得ている。テンポの早い作品が主流を占める中、社会に縛られずに自分のペースで人生を歩む人々を、あえてスローテンポで一種のファンタジーのように描くスタンス。「かもめ食堂」の舞台はヘルシンキの街、「めがね」は南国の海辺、「トイレット」はトロントに移った家と、現実に地続きながら、旅先にも似た非日常的空間での生活を紡ぐ。この独自性が癒しを求める世間のニーズにマッチし、中でも同性である女性の支持を得たことが、今日の地位確立に繋がった。そのスタイルは、起承転結の物語性を持っていた米国仕込みの初期作品と比較して、「かもめ食堂」以降は次第に物語性が希薄になり、起伏の少ない日常を淡々と描写する傾向を強めている。

キネマ旬報の記事

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SPECIAL ISSUE② Into the world of mocies! その世界に入りたくなる映画:磯村勇人が怯えつつも楽しんだ"悪な荻上直子映画"の新たな世界観 「波紋」

2011年4月上旬号

DVDがおもしろい!:DVDコレクション No.501 「トイレット」荻上直子監督インタビュー

2010年9月上旬号

「トイレット」:荻上直子監督インタビュー

2007年10月上旬号

INTERVIEW キネ旬インタビュー:2 荻上直子

2006年3月下旬号

作品特集 「かもめ食堂」:荻上直子監督 インタビュー

2005年4月上旬春の特別号

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