1970 年代後期、ソ連占領下のエストニア。モスクワで役者になることを夢見る若き二等兵セルゲイ(トム・プライヤー) は、間もなく兵役満了を迎えようとしていた。そんなある日、パイロット将校のロマン(オレグ・ザゴロドニー) が、セルゲイの基地に配属されてくる。ロマンの毅然として謎めいた雰囲気に、一瞬で心奪われるセルゲイ。同じくロマンも、セルゲイと目が合ったその瞬間から、体に閃光が走るのを感じていた。写真という共通の趣味を持つ二人の友情が、愛に変わるまで、多くの時間を必要としなかった。しかし当時のソビエトでは、同性愛はタブー。発覚すれば厳罰が待っていた。一方、同僚の女性将校ルイーザ(ダイアナ・ポザルスカヤ) もまた、ロマンに思いを寄せていた。そんな折、セルゲイとロマンの関係を怪しむクズネツォフ大佐が、二人の身辺調査を開始する……。