ゼネラル・モータース社の会長ロジャー・スミスの合理化政策による工場閉鎖で、総人口15万人のフリントの人々の、実に3万人が失業してしまい、急速に荒廃してゆく町の様子を克明に描いたもの。町政も景気回復に向けて、様々なイヴェントを企画するが、それらはことごとく失敗に終わり、町の人々はひとり、またひとりとフリントを後にしてゆく。この町の出身者であるジャーナリストのマイケル・ムーアは、この町の惨状をスミス会長に一目見てもらおうと、果敢にモーションをかけるが、結局それは果たされることなく、映画は幕を閉じる。ムーアは、町の人々とロジャー・スミスの姿を、時に滑稽に、時に痛切に、正直に浮き彫りにしてゆく。