原子力工学を学ぶ大学生サロール(バヤルツェツェグ・バヤルジャルガル)は、怪我をしたクラスメイトの代理としてアダルトグッズ・ショップのアルバイトの話を持ち掛けられる。特に仲の良い友人ではなかったが、高給で簡単な仕事だと説かれ、一ヶ月だけ働くことに。そこは、街角のビルの半地下にあり、店内には大人のオモチャが所狭しと並ぶ怪しげなショップ。友達へのプレゼントにとグッズを吟味する女性や、友人同士で訪れる客、人目を気にしながら一人で来店する客もいれば、グッズのデリバリーを頼む客も少なくない。ショップのオーナーは、高級フラットに独りで暮らす謎多き女性カティア(エンフトール・オィドブジャムツ)。そんな彼女のもとへ、サロールは一日の終わりに売上金を届けに通うが、いつしか2人の間に不思議な友情が芽生えてゆく。カティアはかつて有名なバレリーナで、人生の苦難や試練を数多く乗り越えてきたようだ。カティアやショップの客と交流するなか、次第に自分らしく生きていく道を考えるようになるサロール。だがある日、客とのトラブルでサロールはカティアに不信感を抱き始め……。