2004年のロシア、エカテリンブルグの街。インフルエンザが流行する中、高熱を出したペトロフ(セミョーン・セルジン)は、車の運転もできず、トロリーバスに乗り込む。すると、そこはまるで狂人ばかりの世界のようだった。ペトロフは、乗客の声に誘われるように、政治家たちを銃殺したり、妄想と現実を行ったり来たり。そこへ友人のイーゴリ(ユーリー・コロコリニコフ)が現れ、ペトロフをトロリーバスから強引に降ろすと、霊柩車の中での酒盛りへ。続いてイーゴリは、知人の哲学者ヴィーチャ(アレクサンドル・イリイン)の家に押しかけると、さらに3人で酒を飲む。やがて熱と酔いで意識が朦朧としたペトロフは、まだ国がソヴィエトだった子ども時代のヨールカ祭りの記憶へと回帰していく。一方、ペトロフの離婚した妻ペトロワ(チュルパン・ハマートワ)は、自分が働く図書館の客にうんざりしていた。家に帰れば、息子が熱を出している。自分もインフルエンザに罹ったかもしれない。そして、息子の熱はどんどん高くなり……。