世界的指揮者のエドゥアルト・スポルク(ペーター・シモニシェック)は、紛争中のパレスチナとイスラエルの双方から若者たちを集めオーケストラを編成し、平和を祈ってコンサートを開くというプロジェクトを引き受ける。家族の反対や軍の検問を乗り越え、オーディションを経て20余人の若者が音楽家になるチャンスを掴むが、戦車やテロの攻撃に晒され憎み合う両陣営の楽団員は激しく衝突。リハーサルどころではなくなってしまう。そこでスポルクは楽団員を連れ出し南チロルで21日間合宿することに。寝食を共にし、互いの音に耳を傾け、経験を語り合ううちに、楽団員たちは少しずつ憎しみや葛藤を乗り越え心の壁を溶かしていった。そして迎えたコンサート前日、ようやく心が一つになった楽団員たちにある事件が起きる。