ルチアーノ・パヴァロッティにとって初の野外公演は、1991年7月30日、ローリング・ストーンズやクイーンなどのロックコンサートで有名だったロンドンのハイドパークで行われた。当日は大雨にも関わらず、15万人以上の観客が広場に集まり、その圧倒的な歌唱力に熱狂。歌劇『ルイザ・ミラー』『トスカ』の名曲や、彼の代表曲『誰も寝てはならぬ』に加え、祖国イタリアを想うナポリ民謡など、ジャンルを超えた誰もが楽しめるセットリストを披露した。コンサートには、チャールズ皇太子やジョン・メージャー首相、俳優のマイケル・ケインなど、錚々たる面々も参加。その中で誰よりも注目を浴びたのは、ダイアナ妃であった。彼女の雨も厭わない凛々しい表情や、コンサートの感想を楽しそうにパヴァロッティに伝える様子も収録されている。