連続猟奇殺人事件の摘発を担当することになった検事トニー・フレイザー(マイケル・ビーン)は、上司から犯人のチャールズ・リース(アレックス・マッカーサー)を死刑に持ち込むように命令されるが、彼は死刑反対主義者だった。同時に彼は、妻ケイト(デボラ・ヴァン・ヴァルケンバーグ)との間に生じた亀裂に頭を悩ましていた。やがて裁判は始まった。官選弁護人のモース(ニコラス・キャンベル)と精神科医のケディ(ジョン・ハーキンス)は、リースの精神異常を主張していた。トニーは、リースによって妻と息子を殺されたジーン・チベッツ(ロイス・D・アップルゲート)の姿をまのあたりにし、いつしか彼を死刑にしたいと思い始める。ある日法廷から護送される途中、逃走し教会の神父を殺したリースは、全身血まみれのところを再逮捕され、裁判は彼の有利に進むかに思われたが、陪審員の判決は有罪だった。しかしモースの要望で、前とは違う方法でリースの脳を検査した結果、精神分裂症の診断が出た。しかしその頃リースは、独房を訪れた母の差し入れた薬によって自殺していた。こうして事件は幕を閉じた。自分の主義に反して死刑を主張したトニーは、自責の念にさいなまれていた。そしてケイトからは離婚を切り出され、人生の新たな局面を迎えるのだった。