1935年8月、封建的な気風の残るジョージア州。古いしきたりにとらわれずに暮らそうとするヒリアー一家のもとに、ローズ(ローラ・ダーン)という田舎娘がお手伝いとして、また長男のバディ(ルーカス・ハース)を始めとする3人の子供たちの遊び相手として雇われてやって来た。父親ヒリアー氏(ロバート・デュヴァル)や、聴力障害がある母親(ダイアン・ラッド)らとの関係もうまくいき、ローズの新しい人生は順調にスタートしたかに見えた。だが彼女には幼い頃親に捨てられ、青春時代を売春宿で過ごした過去があり、自身でも如何ともしがたい性欲過多の性癖があった。ある日彼女はヒリアー氏の優しさを愛情と勘違いして激しく求愛するが、彼女の過去を知っているヒリアー氏は父親のようにその行動をたしなめた。ローズは自分の気持ちをバディのベッドの中に入り切々と訴えるが、性に目覚め出したバディにはそれどころではない。だが、いつしか2人の間には絶対に破ってはならない約束と強い友情が生まれた。ローズは週1回の休みの日に挑発的なドレスを着て街へ出かけ、自分を本当に愛してくれるミスター・ライトを探し出し、遂には自分の部屋にまで男を連れてきた。さらには街でローズを巡って2人の男が騒ぎだし、駆けつけた警官のウィルキーに彼女は暴行を働いたため捕まってしまう。医師は彼女の淫乱症状を治すため子宮を摘出してはどうかと相談を持ちかけるが、ヒリアー夫人は人道をはずれた破廉恥な行いだと非難した。やがて、彼女にも幸せが訪れた。彼女を逮捕した警官ウィルキーとの間に愛が生まれ、結婚が決まったのである。ヒリアー家は大喜びするが、バディにとっては初めての失恋であった。結婚式の日、白いドレスに身を包んだローズは本当に美しかった。それから36年後、母に先立たれ、ひとり暮らす父を訪れたバディはローズの死を知らされる。彼女はウィルキーと離婚した後何度か結婚と離婚を繰り返し、しかし最後の25年間は、幸せに落ちついた暮らしを送ったということをバディは知るのだった。