たゆたえども沈まず

テレビ岩手が10年にわたり取材し、伝え続けてきた東日本大震災を記録したドキュメンタリー。行方不明の夫に手紙を書き続けた妻、あの日同級生たちと高台に逃げた中学生など、地方局の強みを活かし継続的に取材、被災地とそこに暮らす人々の10年の軌跡を映し出す。監督は「山懐(やまふところ)に抱かれて」の遠藤隆。ナレーションを「里山っ子たち」の湯浅真由美が担当する。

2011年3月11日。この日、震度7の地震と津波が東北地方を襲った。未曾有の大災害をもたらした東日本大震災。テレビ岩手は、震災直後から被害の状況や、被災者の安否を伝え続けてきた。あれから10年。瓦礫の山はなくなり、防潮堤は整備され、低い土地はかさ上げされてそこに新たな街ができる……。だが、復興は終わったわけではない。あの日から生活が一変した人々は、今なお、もがき、揺れ動き、大きなうねりの中に身をゆだねながらも懸命に生きているのだった……。