ベルリンのカフェで働くケーキ職人のトーマス(ティム・カルクオフ)は、イスラエルから出張でやって来るなじみ客のオーレン(ロイ・ミラー)と恋人関係になっていく。オーレンには妻子がいたが、仕事でベルリンに滞在する間はふたりで愛し合っていた。ある日、「また一カ月後に」と言ってエルサレムへ帰っていったオーレンから連絡が途絶える。オーレンは交通事故で亡くなったのだ。エルサレムで夫の死亡手続きをした妻のアナト(サラ・アドラー)は、休業したカフェを再開し、女手ひとつで息子を育てる多忙な日々を過ごしていた。そんななか、トーマスが客としてやって来て、職を探しているという彼を雇うことに。やがて、ふたりは距離を縮めていく……。