18世紀リスボン大震災後のポルトガル。復興事業のため、インドから連れて来られた日本人召使の宗次(柄本佑)と四郎(中野裕太)。宗次は、屋敷で働く雑役女中のマリアナ(アナ・モレイラ)と心を通わせるが、理不尽な雇い主に反抗したため、銃殺されてしまう。21世紀、東京オリンピック後の日本。工場縮小に伴うリストラに遭い、夢破れた日系ブラジル人の幸四郎(中野裕太:二役)は、ポルトガル人の妻マリナ(アナ・モレイラ:二役)を残して自死を選ぶ。幸四郎にリストラを宣告したのは、社員の加勢柊次(柄本佑:二役)だった……。いずれの時代も抗えない運命に引き裂かれ、恋人と死別した女。その恨みを晴らすために選んだ手段は、思いもよらないものだった……。