イスラエルの大都市テルアビブのアパート。ある日、ミハエル(リオール・アシュケナージ)とダフナ(サラ・アドラー)夫妻の前に軍の役人が現れ、息子ヨナタンの戦死を伝える。ショックで気を失うダフナ。ミハエルは平静を装ったものの、役人の対応に苛立ちを覚える。ところがやがて、その報せが誤りだったことが判明。安堵するダフナとは対照的に、ミハエルは怒りをぶちまけ、息子を呼び戻すように要求する。一方、ラクダが通る検問所では、戦場でありながら戦う相手もなく、ヨナタン(ヨナタン・シライ)がどこか間延びした時間を過ごしていた。そこへ現れる若者たちを乗せた自動車。いつも通りの簡単な取り調べのはずだったが……。遠く離れたふたつの場所で、父、母、息子、3人の運命が交錯し、すれ違っていく……。