香港。化粧品会社で働くヨックワン(クリッシー・チャウ)は、仕事のキャリアも順調、長年付き合っている彼氏もいて、公私ともに順風満帆なはずだった。だが、30歳の誕生日を一か月後に控えた頃、仕事のプレッシャーはキツくなり、彼氏ともすれ違いが重なって関係がギクシャクし、暗雲が垂れ込めてくる。実家の父は認知症で、何時だろうと関係なく“早く帰ってこい!”と電話をかけてくる始末。その上、借りていたマンションの部屋を家主が売りに出し、一方的に追い出されてしまう。急遽借りた部屋は、主の女性ティンロ(ジョイス・チェン)がパリ旅行で留守している間の仮住まいだった。やむなくそこで暮らし始めたヨックワンがある日、何気なく部屋にあった日記を手に取って開いてみると、ティンロが自分と同じ誕生日、同い年であることを知る。日記を読み進めたヨックワンは、気ままに暮らす楽天的なティンロのささやかながら幸せそうな日常に惹かれて行くが……。