ニューヨークの大富豪の御曹子アーサー・バック(ダドリー・ムーア)は、何不自由なく暮らす独身貴族。忠義で教養ある執事のホブスン(ジョン・ギールグッド)や祖母のマーサ(ジェラルディン・フィッツジェラルド)らの厳しい目が絶えずつきまとうが、遊びの方は結構うまくやっている。ある朝、父親に呼びつけられたアーサーは、突然ある大富豪の娘との結婚を命じられた。その娘とはスーザン(ジル・エイケンベリー)。もし逆らえば総額7億5千万ドルにのぼる財産相続権を与えないという。巨額をフイにすることはできないと覚悟をきめたアーサーだが、スーザンに贈るダイヤの指輪をマーサから受け取ったときは、何とも空しさを覚える彼。そんな気分のままショッピングに出たアーサーは、ある高級メンズ・ショップでシャツの万引きの罪で問われているリンダ(ライザ・ミネリ)という娘を救った。女優志額の彼女は、失業中の父に盗んだタイをプレゼントしようとしていたのだ。その純粋さに惹かれたアーサーは初めて恋する自分に気がついた。しかし、1度はスーザンとの結婚破棄を決意し、ホブスンやおばあさんにそのことを告げるが、いざスーザンと会うと指輪を渡してしまう彼。一方、ホブスンはリンダに会い、婚約パーティに来てくれと、その日に着るためのドレスをおいていった。そしてそのホブスンが入院した。彼はガンだったのだ。彼は、死の直前、アーサーにリンダと結ばれるようにと言い残していった。アーサーは、リンダをつれて教会へ行くが、そこにはスーザンの父ジョンソン(スティーブン・エリオット)が待っていた。アーサーにナイフをふり上げるジョンソン。無一文になってもよいといって昏倒するアーサー。それを気づかうリンダの様子をみたおばあさんは、全てをのみこみ、リンダといっしょになりたいというアーサーに同意を示し、遺産金額も彼に譲り渡すことを約束するのだった。