人気作家ポール・シェルダン(ジェームズ・カーン)は自らの超ベストセラー・シリーズミザリーに、主人公ミザリーを死なすことで終止符を打ち、コロラド山中のロッジにこもってかねてより念願の私小説を書き上げたところだ。しかしそれを持って車で猛吹雪の中ニューヨークのエージェントに向かう途中、雪道から転落してしまう。瀕死の彼は付近に住む元看護婦でポールの熱烈なファンだと名のるアニー・ウィルクス(キャシー・ベイツ)の献身的な介護を受ける。しかしミザリーシリーズの最新刊を読んでミザリーの死を知るとアニーの態度は一変した。大声でポールを罵倒すると、部屋の鍵を閉めて彼を閉じ込めたのだ。両足を骨折した彼にはなすすべもなかった。そしてさらにはアニーは彼に出来上がったばかりの私小説を燃やすよう強要する。やがてタイプライターと車イスを買いこんできたアニーは今度は猫なで声でミザリーを生き返らす続きを書くよう言うのだった。彼女の機嫌を取って脱出の機会をうかがうつもりでポールは言う通りにするが、試みは全て失敗に終わった。そしてアニーのいないすきにこっそり部屋を抜け出した彼はアルバムの切り抜きから彼女がかつて何度も殺人を犯した精神異常者であることを知り、身の危険を感じて包丁を身に忍ばせるが、逆に彼女に回復しかけた足を完全につぶされてしまった。その頃ポールの失踪に不審を覚えた地元の保安官バスター(リチャード・ファーンズワース)が捜査を始め、ついにアニーの家を訪ね、ボールを発見するが、アニーに撃ち殺されてしまった。アニーのポールへの、というよりその作品と才能への偏執的な愛は、それが異常なものであるだけ一層深かったのである。彼女はポールに一緒に死のうと迫る。ポールは今書いている「ミザリーの復活」が完成するまで待ってくれと言い、書き上がった瞬間原稿に火を放つ。そして一瞬彼女が放心したすきを突いて、猛烈な格闘の末、決死の脱出を果たすのだった。