水上風太(西畑大吾)は、将来の夢もなく、バイト生活を送る要領の良さだけが取り柄の19歳。たまたま応募したオーディションに合格し、地元アイドルグループ“小姓ズ”に加わる。メンバーは他に4人。適当な性格の元ホストでリーダーの坂野次郎(浜中文一)、風太の小学校時代の同級生・小柳翔吉(向井康二)、明るく礼儀正しい高校生の橘亮介(大西流星)、内緒でアイドル活動をするとび職の朝日奈和正(赤名竜乃介)。だが、間もなく結成5周年を迎える小姓ズの人気は低迷し、ライブは閑古鳥が鳴く始末。次郎と同期の元一期生・成瀬満(中山優馬)は、本格的にミュージカルに挑戦するため、小姓ズを去っていた。そんな状況に慣れっこのメンバーにはやる気も感じられず、風太は小姓ズに入ったことを激しく後悔し始めていた。そんなある日、市の広報課が“5周年ライブを満席にできなければ、小姓ズは解散”と宣告。ライブまであと1ヶ月。手っ取り早く人気を上げるために思いついたのはミュージカルだったが、慌てて指導者を探しても、鼻歌を歌っていた声の小さなカツラ職人・高島(本田博太郎)ぐらいしか見つからない。やむなく、とりあえず歌って踊るだけの安易なミュージカルを披露したところ、面白がったタウン誌が記事にしたことから人気は急上昇。気を良くする小姓ズだったが、翔吉は“もっと技術を身に着けないと人気は持続しない”と訴える。その言葉通り、すぐに観客は激減。翔吉が小姓ズを辞めるという話も耳に入ってくる。風太は初めて翔吉と向き合うが、“要領が良いだけで努力しないのは、本気でやって失敗するのが怖いから。”と痛いところを突かれ、思わず翔吉を殴ってしまう。そして、翌日のライブに翔吉は姿を見せなかった。一方、亮介もまた、高校の担任教師(野々すみ花)に諭され、自分の将来を考え始めていた……。果たして、5周年ライブを満員にして、小姓ズの5人に輝く日は訪れるのか?