西ドイツのアメリカ占領地区でフランスの物資購入委員をしているアンリ・ロシャール大尉は、指名手配のドイツ人を逮捕するために、通訳に配属されたアメリカ軍の婦人士官キャサリン・ゲーツ中尉と仕事をすることになった。向こうっ気のつよい2人は、初対面早々から口論が絶えなかったが、喧嘩友達から、相思の仲となり、とうとう結婚というお定りのコースをたどった。ところが困ったことに、外国の婦人と結婚したアメリカ兵の場合は、戦争花嫁として本国に連れ帰られる規定はあったが婦人士官に対しては何等の規則がなかった。ロシャールは一策を案じ、戦争花嫁の資格でアメリカに入国の許可をもらって無事に結婚式をあげたが、婦人将校の宿舎は夫といえども男子禁制であり、キャサリンは外泊も許されなかったので、新婚早々の2人は味気ない生活を送らなければならなかった。やがてキャサリンに帰国命令が下り、ロシャールは婦人将校に変装し、アメリカの輸送船にのりこみ、てんやわんやの女装生活を続けて、ようやく、アメリカにたどりつくことができた。