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原作は女性作家トムヤンティが1960年代に発表した小説「メナムの残照」(原題は“Khu Kam”「運命のカップル」の意)。角川文庫などから邦訳も出ているが、タイでは4回の映画化(1973年、88年/TIFF89出品、95年、2013年)、6回のテレビドラマ化(1970年、72年、78年、90年、2004年、13年)がなされ、主人公の息子を描いた続編もあるなど、誰でも知っている戦時下の悲恋物語である。今回の最新版で小堀を演じた若手スター、ナデート・クギミヤ(釘宮)は養父が日本人との由。第27回東京国際映画祭上映作品。
太平洋戦争中の1942年。日本軍がバンコクに駐留する。ビルマへの行軍を待つ兵士のなかに海軍少尉の小堀もいた。小堀はある日、美しい少女アンスマリン(「太陽」の意)と出会い惹かれていく。タイ政府高官であるアンスマリンの父親の発案で、日タイ友好の証にアンスマリンは小堀と結婚することになる。小堀は彼女を「日出子」と呼んで愛し、日本軍への反発心を持っていたアンスマリンも徐々に小堀に惹かれていく。しかし運命のカップルの上にも戦火が迫る。
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